中村蒼の20年後はリリー・フランキー?

2015/07/17 22:15 配信

ドラマ

ドラマ「洞窟おじさん」に出演する中村蒼とリリー・フランキー

NHK BSプレミアムで7月20日(月)夜9時から放送されるスペシャルドラマ「洞窟おじさん」の試写会が行われ、“洞窟おじさん”こと主人公・加山一馬を演じたリリー・フランキーと、一馬の青年期を演じた中村蒼が登壇した。

スペシャルドラマ「洞窟おじさん」は、親の虐待から逃れるため13歳で家出し、人との接触を極力避けて山で暮らした通称・洞窟おじさんの実話が原作。少年期を富田海人、青年期を中村蒼、43歳になった洞窟おじさんをリリー・フランキーが演じて43年間の壮絶サバイバル生活を描く。

リリー・フランキーは「お話をいただいた時、『洞窟おじさん』というタイトルが面白く、この話を断るのはしゃくだなとすぐ思いました。もし俺が断ったらピエール瀧がやるんだろうなと思い(笑)、ぜひやらせていだきたいと、台本も読まないままお受けした珍しい作品です」と独特の言い回しであいさつ。

「原作を読んだこともなく、洞窟にずっといるんだろうなと思ってせりふがなくていいぞと思ったら、最初から洞窟を出て里におりて結構しゃべっていました。50歳過ぎて、脱ぐ、走る、格闘する。泣くというのはあまりなく、なかなか撮影は大変でしたが、すごく充実感というか達成感があります。あまり見たことのないドラマになったなと思います」と撮影後の感想を語った。

また、「ストーリーの後半に出てくる養護施設は実際に(本物の)洞窟おじさんが働いているところでロケをしていたので、毎日洞窟おじさんに見られながら洞窟おじさんを演じるという不思議な感覚で演じていました」と撮影秘話を語り、「実際に会った洞窟おじさんは自分と似ている部分があって、人と接するのが煩わしいんだけど、結局人と一緒じゃないと満たされない、そういう部分は洞窟で生活している人も都会で生活している人も逃れられないかなと思います。特別な人じゃないんだな、洞窟おじさんはと思いました」と実際にあった"洞窟おじさん"の印象を語る。

一方、洞窟生活真っただ中の青年期を演じた中村蒼は「髪の毛をボサボサにして、体を黒く塗って、イノシシの毛皮をかぶるという激しい格好をするのはもしかしたらこれが最後かもしれないと思いまして、楽しみながら演じました。完成した作品を見ると、リリーさんと海人くんはそうでもなく、自分だけ“ケモノ感”があって自分はこういうビジュアルだったんだとあらためて驚きました」と試写後の感想を語る。

また、一馬の印象について「最初の見た目はああいう感じでしたけど、人に裏切られて傷つくという心が、いまの僕と変わらなかったので、見た目だけでは分からないんだなと感じました」とコメント。

一方、中村の演技を見ての印象についてリリーは「撮影前に中村くんとは打ち合わせとかしてないんですが、偶然、しゃべり方というか、訛りのイントネーションが似ていましたね。ああいう生活をしているとこれくらいの男前でも30年たつとああなるという(笑)。意外に別々の人に見えないなと思いました」と告白した。