南沢奈央「3年くらいで仕事辞めると思っていました」

2015/07/24 06:00 配信

ドラマ

「まんまこと~麻之助裁定帳~」でお寿ずを演じる南沢奈央

南沢奈央「女優になる前は獣医を目指していました」より続く】

――このドラマの語りが柳家小さん師匠なんですね。

そう、小さん師匠なんですよ。語りで難しい言葉や時代背景を説明してくれます。難しい言葉でも、小さんさんの口調で語られるとスッと入ってくる。ドラマの雰囲気とマッチして、小さんさんも一人の登場人物のような感覚で江戸の雰囲気を作ってくださっていると感じました。

――最近時代劇は減っていますが、時代劇にどういう印象をお持ちですか?

私も何度か時代劇には出させていただいていますが、毎回緊張しますね。撮影前の準備で、所作の練習やせりふの言い方など、結構作り込みますから。メークして、カツラも作って、着物も着せてもらって…他のドラマ以上に役を作り上げていく感覚が時代劇にはあります。セットも作り込まれていてすごいですよね。季節ごとの移り変わりも飾りなどで表現しています。ただ、普段は畳で生活をしない分、畳の上で正座するシーンはキツイです(笑)。

――正座は落語で慣れていらっしゃるわけではないのですか?

慣れていません(笑)。落語も初めてのときは20分少々だったのですが、舞台上で結構痺れてしまいましたから。撮影とはいえ20分以上正座するとさすがに痺れますね。皆さんカットが掛かるとプルプルしていて、それを顔に出さないように我慢しています。小学生のころか中学生のころ、体育館に集まるときはいつも正座だったのですがそれが嫌でした。

それから正座が若干トラウマになってしまって、家では絶対に正座をしませんし、畳の上でもしなくていい場面なら極力しないようにしています。でも、時代劇に出るとなると普段から正座に慣れておかないと駄目だなと思いました。

――では夏ドラマということにちなんで、“夏の思い出”で印象的なことはありましたか?

去年久しぶりに家族5人で旅行に行きました。小さいころは毎年のように行っていましたが、私が仕事を始めてからはだんだん行けなくなってしまっていて、きょうだい3人とも大人になってからは初めて旅行にいきました。みんなが運転できるようになり、お酒も飲めるようになって旅行の仕方が変わりました。

車で軽井沢に行ったのですが、今まではお父さんかお母さんが順番で運転してくれていたのに、今回はくじ引きで運転する人を決めました(笑)。そういう楽しみ方ができるようになり、大人になってからでも家族で旅行が楽しめるのだなと再確認しました。

――確かに大人になるとなかなか家族旅行はできませんよね。

ええ。それに私はスポーツが好きでよくするのですが、今まで親にはテニスとか卓球で勝てなかったのに、勝てるようになっていて。親も年を取ったのだなと感慨深かったですし、とても大切な時間を過ごせました。

――この夏に何か挑戦してみたいことはありますか?

いろいろありますが、真っ先に乗馬がしたいです。競馬のお仕事をさせていただいてから、馬を見る機会が多くなって興味を持ち始めました。だからいつか乗馬にチャレンジしてみたいと思っています。その他ではスカイダイビングや、スキューバダイビングなど、せっかくなので普段なかなか行けないところに行ってみたいです。仕事が立て込んでいたりすると休みの日にダラっとしてしまうので。今は休みになると家にいるか、落語に行くしかないですから(笑)。

――では、今後の目標があれば教えてください。

私が仕事を始めたきっかけはスカウトでした。それから3年くらいでやめるのかなと思っていたのですが、もう10年目になります。それがとても不思議ですね。今はもう楽しくて仕方がないので、やめるつもりはなくこれからもずっと続けていきたいと思っています。

でも、これまでも先の事を考えて続けてきたというより、目の前にあることをやっていたら10年たってしまったという感じなので、これから先もそうなりそうな気がします。

今はデビュー当時より欲が出てきて、プライベートでもやってみたいことが増えました。役でいえば、本格的なアクションをやったことがないので挑戦してみたいです。それから今まで学生の間は学生の役が多かったのが、20代半ばになってくると役の幅も広がってきたので、いろんな職業の役にも興味があります。

女優になる前にやってみたかった獣医さんや小学生のころ憧れていた女性警察官も、ドラマの役で実現したらいいなと思っています。これからもいろいろなことにチャレンジしていきたいです!