8月9日(日)の「ザ・スクープスペシャル」(テレビ朝日系)では、終戦70年特別企画として『独占取材!トルーマン大統領孫と被爆者が対面 原爆 70年目の“真実”』を放送する。
番組ではことし原爆投下から70年を迎え、恐るべき大量破壊兵器の新たな“知られざる真実”を徹底取材。「損壊しやすい家屋の密集した場所」をターゲットとしたジェノサイドの非人道性を告発するとともに、原爆放射能の影響で白血病を発症した故・佐々木禎子ちゃんが死のふちで折り続けた折鶴に込められたメッセージを発信する。
60年前、当時12歳だった禎子ちゃんは原爆の“爆心”から約1.6kmの地点で被爆。禎子ちゃんはその後“黒い雨”に打たれ、9年後に白血病を発症する。最期まで回復を願い続け、「故郷の街焼かれ、身よりの骨埋めし焼土に今は白い花咲く。ああ許すまじ原爆を」という歌を口ずさみながら鶴を折っていた…。そんな折鶴の少女・禎子ちゃんの兄・佐々木雅弘さんを、ジャーナリストの鳥越俊太郎氏が取材する。
原爆投下後、アメリカのトルーマン大統領(当時)は「非戦闘員の婦人、子供を避け、軍事基地だけに限定して(原爆を)使った」と豪語していたが、米国立公文書館で入手した目標選定会議の議事録には「損壊しやすい家屋の密集した場所であること」とあった。さらに東京ではなく、広島などが投下候補となったのにはある重大な理由があったそう。
その広島が投下目標に選ばれた理由の一つは、「連合軍の捕虜収容所のない唯一の都市」だったから。しかし、実際には広島や長崎には米軍捕虜がいた。トルーマン元大統領は、その事実を知りながらあえて黙殺したのか。広島で犠牲になった米兵捕虜の運命をたどりながら、数々のトルーマン大統領の“陰謀”を明らかにしていく。
また、アメリカの歴史学者・シャ-ウィン教授は「原爆は戦争を早期終結させたのではなく、むしろ遅らせた」と語る。旧ソ連にその破壊力を見せつけ、戦後の占領政策を有利に進めるためにも、アメリカには原爆を落とす必然性があったという。チャーチルとスターリンはポツダム会議の早期開催を希望したが、トルーマンは延期。その意外な理由とは?
さらに、ポツダム宣言の草案には、当初「国体護持(天皇制存続)」が盛り込まれていたが、日本が受諾するのを恐れて、あえて「無条件降伏」を突き付けたことも分かった。そして、スターリンの署名を拒んだのも、旧ソ連の仲介に最後の希望を託す日本が絶望させないためだったという。次々と知られざる事実が明らかになる。
そして、白血病で亡くなった禎子ちゃんの遺族は、ことし折鶴を「トルーマン図書館」に寄贈する。トルーマンの孫・ダニエル氏は「祖父は原爆で多くの命を救った」と教わってきたそうだが、小学生だった長男が図書館で借りた「サダコと千羽鶴」と出会い、運命が変わった。
禎子ちゃんの死と向き合ったダニエル氏の、核廃絶を訴えるまでの動き、そして祖父への思いなどをたどる。
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