【“旅番長”高嶋政宏が旅の魅力を語る1から続く】
――全くおなかを壊さないんですね!
そうなんです、何でも口にするんですが。でも太っちゃうんですよ。そっちを気を付けなくちゃいけなくて。
――特に「この国のこれがおいしかった」というものはありますか?
どこもうまいんですが…、カンボジアのシルクセンターの近くに観光客があまり行かないところがあって、そこの“丸焼きの鶏の足”これはおいしかったですね! その場で炭火で焼くんですが、一面ハエがたかってるんですよ。近づくとハエがバーッっと飛んで、そのあとに鶏を焼くんです。
――どんな味付けなんですか?
塩・コショウに、トウガラシが塗ってあって。それをニンニクの甘辛いしょう油ダレみたいのに浸けて食べるんですけど…おいしいですね。
あとは、カンボジアに人工の湖、貯水池みたいのがあるんですが、そこではウサギを頭付で丸々焼いてくれるんです。スペアリブみたいな味付けで、それもおいしかったですね。一緒にご飯が出るんですけど、タレをご飯にちょっと付けて食べるともう。「この米うまいね!」って店の人に言ったら、「そこの水で炊いた」って言うんですよ。池の水だからドロドロなんですよ! でもおなかは大丈夫でしたね。
もう一つは、マレーシアの魚の頭の入ったカレー! 日本人だったら誰でも好きな味です。“ココイチ”とかいきます?
――はい、行きます。
ココイチの5辛を頼んだ感じのが出てくるんですよ。でも見た目ココイチなんだけど、味はさらっとしてる。非常においしかったですね! マレーシアカレーのお店が東京に結構あるので、今度行ってみようかと思っています。
――旅先で食べた料理を日本でも探されるんですか?
探すんじゃないんですよ…作るんです! 日本に帰ってから“バクテー”を作りました。バクテーっていうハーブ、香辛料、漢方で、鶏肉や豚肉をシイタケとニンニクで一緒に煮込んだものです。これは何度も作りましたね。
あとは“海南チキンライス”。本場シンガポールはうまかったな~。
――レシピは旅先で出会った現地の方に教えてもらうんですか?
バクテーはスーパーに売っていたので、買って帰って検索しました。海南チキンライスも検索しましたね。本当は圧力鍋でやるのか蒸すのか分からないですが、同じくらいおいしくできました。
――すごくこだわりが伝わってきます(笑)。そんな高嶋さんが思う、ほかの旅番組にはない「―旅番長」の見どころを教えてください。
やっぱり、行き当たりばったりなところですよね。決められた台本や筋書きに沿って進んでいかない。ほかの旅番組では、次に行く場所の入り時間や許可が取れている時間があるんですが、この「―旅番長」では、最初の第一弾から「ヘビの浮き輪みたいなやつがどうしても欲しい」なんて立ち止まったり。スリランカを旅した時は「腰に巻くサロンが買いたい」となって、突然お店に交渉して撮影するってこともありました。普通は「気になったところ止まっていいですか」なんてならないんです。だから見てくれた人にも「全部行って交渉してるんだ」というのを楽しんでもらいたいですね。
――番組には高嶋さんが気になるものが詰まっているんですね。
そうでなんです。でも、そういう自由なロケで一番大変なのは、夕食が遅くなっちゃうところ。夕食で最後のコメントを取って飲んで食べて終わるんですが、だいたいいつも夜10時過ぎになっちゃいます。疲れ切っちゃって、最後はみんな放心状態です(笑)。
――ほかの仕事もやりつつのロケだと思いますが、どのようなスケジュールで撮影されているんですか?
ドラマの撮影が終わると入れるという感じです。リフレッシュで(笑)。
――番組がリフレッシュになっているんですね(笑)。今もちょうど「刑事7人」(テレビ朝日系)に出演中ですが、現場でも「次はここに行きたい」と考えているんですか?
次はハジャイからバンコクの旅が決まっているんですが、だいたいカンボジア、ベトナム、ミャンマー、ラオス、スリランカ、マレーシア、シンガポールなど、番組スタートの際に僕が希望した国を徐々に巡っています。本当はアイスランドとかも希望したんですが、「ヨーロッパに行くお金なくて…アジアにしてもらえますか」と言われました(笑)。
――ハジャイからバンコクを旅することを、ドラマの共演者さんたちに話したりするんですか?
話すよりも「番組見ました、あの旅どうだったんですか?」と聞かれることがあります。大先輩の俳優さんからも「君の番組を見て、僕も家族で行ってきたよ」なんて言われることもありました。さらに嬉しいのは、いろんなバラエティー番組に出演するとディレクターさんから「旅番長、見てます」と言ってもらえることです。
――番組に関係なく、今一番行きたい国はありますか?
これが不思議なんですけど、毎回「―旅番長」で最後に行った場所にまた行きたくなるんですよ、去りがたい感じで。だから今はシンガポール、マレーシアに行きたいですね。
――そうなんですね! では、もしもう一度行くならば同じルートで巡りますか?
いや、次はリゾートホテルとかに泊まりたいですね(笑)。旅番長では、旅が始まる前にディレクターが写真付きのしおりを作ってくれるんです。でも現地に行くと、ほとんどそのホテルの前でがくぜんとなるんです、「きょうここかぁ…」と。
――写真と全然違うんですか?
全然違う! 「これいつ撮った写真なんだよ」ってくらいに(笑)。でもすごく面白かったのが、前回シンガポールで最初に泊まったホテルが、緒方拳さんや今村昌平監督が「女衒」('87年)という映画の撮影時に泊まったホテルだったんです。それは嬉しかったですね。
――それでは、最後に「-旅番長」ファンに向けて今後の見どころやメッセージをお願いします。
シンガポール、マレーシア、ハジャイ。第3弾になって、“ジープ”という選択肢が増えました。ジープが増えたことによって、これから旅番長の行動範囲がより広がっていくんじゃないかなと思います。ぜひそこに注目してもらいたいですね!
あとはジープに乗ったことで騒音が少ないので、会話にも要注目ですよ。トゥクトゥクは聞こえなかったんですよ(笑)。第1弾、第2弾は大変でした。カンボジア、スリランカの運転手とお互いが母国語ではない英語で怒鳴り合ってるんですから! 今回はトゥクトゥクがなかったことが良い方に転びましたよね。そういったところも、進化する「旅番長」としてぜひ楽しんでくださいね。
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