観月ありさが舞台「GS近松商店」の製作発表に登場!

2015/08/20 20:25 配信

芸能一般

舞台「GS近松商店」の製作発表に登壇した渡部豪太、観月ありさ、 鄭義信(左から)

9月27日(日)より大阪・新歌舞伎座で上演される舞台「GS近松商店」の製作発表が行われ、出演する観月ありさ渡部豪太と作・演出の鄭義信(チョン・ウィシン)が登壇した。

「GS近松商店」は近松門左衛門の「女殺油地獄」と「曽根崎心中」をモチーフに設定を現代の関西地方の片田舎、寂れたガソリンスタンドに置き換えた“愛憎劇”。

このガソリンスタンド「近松商店」を切り盛りする菊子を演じる観月は、「新歌舞伎座5周年という記念の公演に参加できてとても光栄に思っています。近松(門左衛門)が描き続けた“生と死の世界”、この難しいテーマを頑張って表現していきたいなと思っています。大阪だけの公演になりますが、なるべく多くの方に見ていただけたらいいなと思っています」とあいさつ。

続いて吃音の少年・光を演じる渡部は、「観月さんと同じで、この作品に携われることをとてもうれしく誇りに思っています。たくさんのすてきな共演の皆さん、スタッフの皆さん、作・演出の鄭さんとご一緒できて、何が起こるか分かりませんが、これから2カ月、全てを出し尽くして、素晴らしい作品にしたいと思います!」と意気込みをコメントした。

作品についての質問に対し、「近松門左衛門の『女殺油地獄』を原作とするので、観月さんと渡部さんにはとても申し訳ないですが、油まみれになっていただくのは大前提」と明かす鄭に、渡部は「台本のト書きにあるんですよね、“油に足を取られる”って1行だけ」、観月も「この1行のト書きでどのくらいの油を使うのかな?っていうのはあるんですけど、毎回油まみれになるので、衣装を毎回新しくすることになるかもしれません。かなりの量の油をかぶることになるんだろうと思います」と、油まみれになる覚悟はできている様子。

続く記者からの「オファーを受けたときの感想」について、観月は「鄭さんからお話をいただいた時はすごく意外でしたが、『鄭さん、私のことを見ていてくれたんだな』ってすごくうれしかったんです。鄭さんの作品は今までいろいろと見させていただいていたので、今回ご一緒できるのがうれしいです。ガソリンスタンドのおかみ役というのも自分自身意外で。どうリアルに演じていけるかがこれからのテーマですね」と課題も挙げた。

渡部は「鄭さんとはお酒の席はご一緒したことがあったんですが(笑)、お仕事するのは初めてです。周りから『鄭さんは厳しいからね~』と聞いていたので、そうですか!っていう気持ちです(笑)。シンプルかつ大胆な台本、再演になりますが今回われわれしかできない『GS近松商店』になると思います」とコメント。

また、鄭は「近松作品はもともと好きでしたし、お金に縛られて堕ちていく人間を丁寧に描いている。これは現代につながりますし、愚かで悲しいけど美しい…そんな人間を描きたかった」と作品について力強く語る一幕も。

大阪のみの公演で関西が舞台の作品ということで、観月は「せりふはオール関西弁ですよ! 私は東京人なので関西で関西弁の舞台をやるというハードルに、恐れおののいています…。稽古中に関西弁を習得したいなって思っています。

大阪は食べ物もおいしいので、公演後にみんなでご飯に行けたらいいですね」とこれからの楽しみも明かし、また「演じる菊子は、保守的で真面目。ドラマではスパスパとものを言う役が多かったので、それとは違う役ですね。

舞台は今回で3度目です。戸惑うことも多いですが、映像の2、3割増しのアクションでやっています。お客さんの反応がすぐに返ってくるのも舞台ならではで楽しいです」とも。

最後に観月は「最近結婚をしたんですけど、今回演じるのは旦那さんとうまくいっていない役。実生活から基になることはないかな…(笑)。結婚して何か変わったかと聞かれることが多いんですけど、あまり独身時代と変わらないですね。もちろん、幸せは感じていますよ!」と自身と役柄の違いを笑顔で語り、会見は終了した。

「GS近松商店」は9月27日(日)~10月14日(水)に大阪・新歌舞伎座にて上演される。平凡な日常をこっけいに描きつつ、時に重圧に鋭く感性を揺さぶる舞台を、この秋に見に行ってみては?