稲森いずみ「エイジハラスメント」の魅力を独占告白

2015/09/07 05:00 配信

ドラマ

「エイジハラスメント」で総務課長・大沢百合子を演じる稲森いずみ

毎週木曜に放送中の武井咲が主演を務める木曜ドラマ「エイジハラスメント」(テレビ朝日系)で、武井扮(ふん)する英美里の直属上司に当たる総務課長・大沢百合子を演じる稲森いずみに独占インタビューを敢行した。

百合子(稲森)は繊維二課から突然の異動で総務課に課長として配属。繊維二課の課長になれると信じていただけに、落胆しながら配属された総務部総務課は上にも下にも良くいえば個性が強い、悪くいえば問題社員ばかりが集まっていた。

上司には出世第一の高山部長(竹中直人)や“ハラスメントのデパート”浅野次長(吹越満)、部下には仕事よりも育児重視の佐田課長代理(要潤)や裏表が激しい井川(瀬戸康史)、そして“反逆のヒロイン”英美里(武井)。百合子は彼らに挟まれる中間管理職的なポジションだ。

一方、プライベートでは夫も子供もいて充実していながら、同時に繊維二課時代の後輩で現・同課長の保科(小泉孝太郎)とも不倫関係にあった。それは解消された形なのだが、保科をめぐって部下の英美里と冷戦状態のような関係になっている。

このドラマでは2時間サスペンスも真っ青な展開もたびたび登場するだけに、周りからの反響は大きいよう。

「見てくれた人は皆さん面白いって言ってくれますね。『せりふを聞いていてゾクゾクします』という声もありました。私自身演じていて面白いですし、この作品はいい意味でエッジが利いていますよね」

百合子を演じるのは楽しいと言い切る稲森。では、演じている本人が客観的に見た百合子の人物像とは?

「百合子はやっぱり“オンナ”なのだなあと思います。彼女は仕事もできるし、家庭もあるけど、決して“オンナ”も捨てていない。保科くんとのこともそうですし、本当にエネルギッシュな人だなと思います」

本作の脚本を手掛けるのは日本を代表するヒットメーカーで、同名著書の原作者でもある内館牧子氏。「五寸くぎぶち込むぞ!」など、内館氏ならではの過激なせりふ回しも大きな話題を集めている。

「私もこのドラマでいろいろなせりふを発してきましたが、やっぱり英美里に言う“嫌わればい菌”はなかなかインパクトがありますよね(笑)。ドラマを見てくれている友人も、とても印象深かったらしくて、気に入って使ってくれています」

Smartザテレビジョン編集部でも“理想の上司”として名前が挙がる百合子にそこまで言わしめてしまう英美里。もし実際に彼女のような部下がいたら…。「きっと普通なら生意気だなと感じると思いますが、彼女の場合は生意気の中に、ひとつ芯の通った何かがあるからこそ百合子も一目置いているのだと思います。私もそんな部下がいたら見守ると思います」

そして主演の武井は英美里ともまた違った魅力がたくさんある人気女優だが、彼女本人の印象については「咲ちゃんは、とてもしっかりしている印象です。いつも真面目で、何事にも前向きに取り組んでいる姿が印象的です」と魅力を明かす。

その一方で、休憩中はたわいない雑談もするようで「本当に何でもないお話をします。咲ちゃんは料理をするらしいので『ご飯は何を作るの?』とか、深夜まで収録だった翌日とかは『昨日は寝られた?』とか、そういうお話をします(笑)」

このドラマには竹中や吹越ら個性的な共演者が顔をそろえているが、現場は劇中のピリピリ感などみじんも感じさせない楽しい雰囲気のようだ。

「竹中さんが盛り上げ役になってくださってとても楽しいです。ただ、撮影前後にいろいろと“仕掛けて”いらっしゃるので真面目なシーンで笑わないようにこらえるのに必死です(笑)」

6月の会見では「この夏はFashionと闘う」と宣言していたが、百合子はまさに女性の憧れを体現したような格好いい服装が印象的な人物だ。

「百合子は元、繊維課だっただけにファッションは常に意識していますよね。着こなし方や姿勢に気を付けています。でも、最近靴がよく脱げてしまうんです。総務課や廊下を歩いていたら突然カクっとなったりするので、靴に意識を集中させて歩くようにしています(笑)」と、おちゃめな一面も。

秋雨前線の影響で、8月の猛暑日がうそのように連日秋の風を感じる涼しい日が続くが、稲森にとって秋と聞いて思い浮かぶことは?

「読書と食欲の秋です。本を最近読めていないので読みたいです。いろいろなジャンルの本を読むんですけど、この秋に読むとしたら大作をじっくり読んでみたい。食べ物でいえば、季節を感じるような旬のものを食べたいです」

最後に、9月10日(木)に迫った激動の最終話について。果たしてどんな結末を迎えるのか、ドラマの世界を現場で体感してきた本人に見どころを語ってもらった。

「まだまだ男性社会である会社組織で女性が働くことの“メリット・デメリット”が如実に語られている最終回。今まではハラスメントに対する男性の本音が多く語られてきたと思うんですけど、最終回は組織の中の女性たちの本音が見ていただいている方にも一番気持ちよい形でお届けできると思います。『エイジハラスメント』の世界を最後までぜひご堪能ください」

“理想の上司”が語ってくれた「エイジハラスメント」の世界。この物語がどういう形で終幕するのか、原作ともまた違った魅力を放つこの作品が行き着く先とは?