テレビアニメ、劇場アニメなど、この秋話題の新作アニメに注目し、出演者のインタビューを通して作品やキャスト・スタッフの魅力を紹介する。
10月8日(木)よりフジテレビほかにて放送が開始されるアニメ「すべてがFになるTHE PERFECT INSIDER」(毎週木曜夜0:55-1:25ほか)は、森博嗣のミステリー小説シリーズをアニメ化。
天才プログラマー・真賀田四季はある事件を機に、少女時代から孤島の研究所で隔離された生活を送る。彼女に会うため研究所を訪れた大学准教授の犀川と学生の萌絵は、密室のはずの四季の部屋から現れた、ウエディングドレスを着て両手両足を切断された死体に遭遇する。
本作のキーキャラクターで、天才プログラマー・真賀田四季を演じる声優の木戸衣吹にインタビュー。作品やキャラクターの印象、共演者について、役を演じるにあたっての思いを聞いた。
■木戸衣吹 インタビュー
――作品やご自身が演じるキャラクターの印象を教えてください。
原作は、私にはとても難解だと思いました。オーディションを受ける前に「すべてがFになる」を読ませていただいたのですが、四季は天才ゆえに理解されにくい、孤独なキャラクターで、感情が表に出ない無機質な印象を受けました。
ですが「四季」シリーズを読んで、天才だとしても、普通の女の子のように恋をしたり、人間らしい部分を感じることができました。
――役作りや演じるにあたって意識していることはありますか?
哲学的なせりふが多いので難しいです。オーディションの時に、浅野いにおさんが描かれた四季のイラストを見て、アニメらしいキャラクターという印象ではなかったので、ドラマのような自然な感じのお芝居をしようと思いました。私は緊張すると早口になってしまうところがあるので、余裕があるように落ち着いて、ゆっくり話すことを意識しています。
映像では四季が表情豊かに描かれているシーンもあるので、監督からは「情熱的に」と指示されることもあります。そういうシーンでは、感情をストレートに、普通の女の子らしく演じるように心掛けています。
――では、四季と同じくストーリーの中心となる犀川創平と西之園萌絵は、四季にとってどのような存在だと感じましたか?
そうですね。先ほどもお話しましたが、四季はこれまで理解されず孤独だったと思うので、犀川はやっと対等に話のできる存在だと思います。萌絵に対しては、どこか自分と重なる部分を見付けて、気になる存在なのかな?と思いました。
――共演者の方や、木戸さん自身が演じられるキャラクターと似ているところはありますか?
犀川と、演じる加瀬(康之)さんが似ているところは…ゆったりとした雰囲気でしょうか。あと、アフレコの時に加瀬さんと萌絵を演じる種崎(敦美)さんが並んで座られているのですが、その時のやり取りが犀川と萌絵みたいに息がぴったりです。
私は四季に全然似ていなくて、理系か文系かと言ったら文系ですね。小学生のころまでは絵本をよく読んでいましたが、最近では家族の影響でミステリーも好きで読んでいます。私は謎を解くよりも、キャラクターの感情や描かれる人間ドラマを読むことが好きです。
――休憩中など共演者の方とはどのようなコミュニケーションを取られていますか?
私は収録でおなかが鳴らないよう、休憩中におにぎりやラーメンを食べていることが多いので、皆さんに「ちゃんと食べてる?」って心配されています(笑)。
四季だけでなく他のキャラクターも難しいせりふが多いので、みんなで「ここのシーンはこういうことかな?」と相談しながら収録するなど、とても温かい現場です。
――それでは、ファンの方へのメッセージや今後の見どころをお願いします。
私自身は今まで明るいキャラクターを演じることが多かったので、四季のようなミステリアスな役は初めてです。原作ファンの方のイメージも壊さないようにしたいですし、アニメを見てくださる方にも「この四季いいね」っていただけるよう、新しい面を見せていきたいです。
作品については難しいせりふや会話が多いですが、収録したお芝居に後から映像を合わせるセミプレスコという方法で収録を行っているので、よりリアリティーのあるお芝居になっています。犀川先生と萌絵の会話劇を楽しみつつ、なぜ四季がこの殺人を行ったのかという理由を犀川先生たちと一緒に謎を解いてほしいです。
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