「別冊フレンド」(講談社刊)で'04年10月から'13年12月まで連載され、10代の少年少女特有のむき出しのナイフのような激しい心と心のぶつかり合いを描いた漫画「溺れるナイフ」が、'16年秋にギャガの配給で実写映画化されることが分かった。
同作は、ジョージ朝倉の執筆で'04年に連載開始されて以降、熱狂的な支持を受け、現在までに累計発行部数140万部以上(全17巻)を誇る人気コミック。また、'10年度の「このマンガがすごい!」オンナ篇(宝島社)で第17位、「第2回anan漫画大賞」(マガジンハウス)候補など、人気と実力を兼ね備えた伝説の漫画として広く愛されてきた。
ストーリーは、東京で雑誌モデルをしていた美少女・望月夏芽が、ある日突然父の故郷である浮雲町(うきぐもちょう)に引っ越す。東京から遠く離れた田舎町には刺激がなく、自分が欲する「何か」から遠ざかってしまったと落ち込む夏芽だが、土地一帯を取り仕切る神主一族の末裔(まつえい)で、跡取りの長谷川航一朗(コウ)に出会い、引かれていく…というもの。
まだ“何者”でもなく、何者にでもなれると感じる「10代の一瞬間(=全能感)」の謳歌(おうか)、挫折、そして再生を、夏芽とコウを通して、激しくもはかなく、そして美しく描かれている壮大なラブストーリーだ。
監督は、'12年のデビューから少女の過剰な自意識を描いた作品群でミニシアター界を中心に活躍している弱冠26歳の新鋭監督・山戸結希が務める。なお、ヒロインの夏芽らキャストはまだ発表されていない。
山戸監督は「『溺れるナイフ』という漫画が、ずっと大好きでした。田舎の片隅で、何度も何度も読み返し、全ての気持ちを味わわせていただきました。尊敬するジョージ朝倉先生に、映画化して心から良かったなと思っていただけますよう、もちろん俳優さんのファンの方たちにも喜んでいただけますよう、そして10年間、溺れるナイフを大好きで居続けた女の子たちに恥ずかしくない映画を撮れますよう、精いっぱい力を尽くさせていただきます」と、意気込みを語った。
また、原作者のジョージ朝倉は「実写映像化できないような漫画にしようと思って描いていたので、何ともいろいろドキドキが止まりません!! 山戸監督を信じて、おうちで正座で待ってます…!! よろしくお願いします」と、期待を込めて監督にエールを送った。
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