城田優、「料理上手な子は絶対に離せない」

2015/10/19 18:21 配信

ドラマ

次に監督するならどういう作品か、との問いに「スケジュールがタイトじゃない映画を撮りたい」と希望していた城田優

CS放送 女性チャンネル♪LaLa TVで放送中の「私たちがプロポーズされないのには、101の理由があってだな」シーズン2(毎週水曜午後11時~他放送中、城田監督回は、10月21日(水)午後11:00~放送)で、ドラマ監督デビューとなった城田優。監督だけではなく、原案から参加したという今回の作品について、監督としての考えや作品に込めた思いを語ってもらった。

――監督の依頼が来た時の心境は?また、今回監督を引き受けようと思った理由があれば、あわせて教えてください。

とても嬉しかったです。今回の作品に挑戦しようと思った理由というより、単純に演出や監督に興味を持っていたので、話をもらって、やりたいという感情が先に出ましたね。

――以前はショートフィルム、今回はドラマと、2つのジャンルの監督に挑戦されていますが、勝手の違いはありましたか?

作品の収録時間や動いてもらっているスタッフなどに違いがありましたね。ショートフィルムもドラマも2日間で撮ったのですが、今回の方がカツカツなスケジュールでやらなくてはならなくて、難易度が高かったです。勝手はほぼ一緒でした。作品自体は、ホラーとコメディーで全然違うんですけど、根本的なところでは似ていることが多かったので、経験が生かされましたね。

――本作を撮るにあたり、出演者とのディスカッションはありましたか?

たくさんありました。基本的に、どのシーンも、どのセリフも「もう少しこういう風に言ってほしい」とか言っていました。この物語は、セリフよりも感情を大事にしてもらいたいと思ったので、演出にうるさい監督だったと思います。

ヒロインの黒川智花さんに関しては、めちゃくちゃ細かく「間(ま)を持って」「語尾をもっと延ばして」「もっと驚いて」など言っていました。実際、僕がやって見せちゃったので、大変だったと思いますよ(笑)。

――今回原案から携わり、キャラクターに関してもかなり思い入れがあったようですが、実際にモデルとした人はいるのでしょうか?

おそらく、僕が今までに出会った人たちのエッセンスは入っていると思いますが、誰か特定の人を当てはめたということはないです。ただ、男性像でいうと、僕の要素が少し入っています。

実は、この物語には裏テーマがあって、洋介(本作の男性主人公)は心理学を専攻していて、僕も心理学が好きなんですけど、人の心を読むのが上手であるべき人にも関わらず、あんなに安易に女の子に騙されてしまったというか…みんな人間は自分のことになると、灯台下暗しで見えなくなってしまうというのがオチなんですけどね。

また、3つ目のエピソードの「母が完璧だ」というくだり、マザコン感は出るんですが、家の掃除をしてもらったり、ご飯を作ってもらったりというのは、僕にでもあることで、脚本家さんと話し合いながら取り入れてもらいました。

――この作品はプロポーズされない女性を描いていますが、逆に城田さんがプロポーズしたくなってしまうとしたら、どういった女性ですか?

いろいろ条件や理想はありますけど、何よりもずっと生活をしていく中で、一番大事な時間は食事だと思っているので、一緒に食事をしながら「おいしいね」と言えるために、なるべく料理が上手な人がいいです。例えば、3回料理を作ってくれて、それが毎回美味しかったら、「この子は絶対に離せない」と思いますよね。

――撮影中、監督として一番こだわったシーンがあったらお聞かせください。

冒頭のコーヒーカップに注がれるコーヒーですね。とにかく、画面に白いコーヒーカップしかないところに、上から唐突に黒い液体が注がれて満たされるという映像が撮りたかった。10テークくらいやったんですけど、どうしても先端が出てしまったり、上から入れると溢れてしまったり、湯気がカメラにかぶってしまったりで、とても苦労しました。

ただ、監督は一つのシーンに思い入れるというよりは、すべてのシーンに愛情を注ぐべきだと思っているので、基本的に全部のシーンに、その時その時の意図や感じて欲しいことがあります。なので、全体的に頑張りました!!