ネイチャードキュメンタリー映画「シーズンズ 2万年の地球旅行」の公開アフレコ取材会が行われ、日本語ナレーションを担当する笑福亭鶴瓶と木村文乃が登場した。
総製作費40億円、構想4年、400人のスタッフが最新の撮影機材を駆使し、各界のスペシャリストと共に紡ぎだす物語。
氷河期が終わり、あらゆる生命が“春”を謳歌(おうか)し始めた2万年前から現在、そして未来へと至る地球の歩みを、動物の目で捉えた作品だ。
鶴瓶は「もう本当に苦労しましたね。これからもやるんですけども、ドキドキしてます。こんなことないですね。台本なんかいつも真っ白なのに、(書き込みだらけで)グチャグチャですもん」と第一声。
一方、ナレーション初体験という木村は「この仕事(女優)をやるって決めてから憧れていた仕事(ナレーション)だったんですけど、とても大きいチャンスをいただいて、自分なりにいっぱい準備をしてきたんですけど、まさかの関東人というか標準語圏で育っているのに、イントネーションに苦労するという(笑)」と取材会冒頭から大変だったことを明かした。
そんな中、実際に二人のアフレコが始まるとスタジオの空気が一変。それまで和やかだった取材会にピンと張り詰めた緊張感が漂った。
そして収録を終えた木村は「緊張した。変な汗かいた…」とほっと胸をなで下ろし、鶴瓶は「(イントネーションが難しく)大阪弁がどれだか分からなくなった。触覚切られた昆虫みたいになった」と報道陣を笑わせた。
初ナレーションアフレコということに木村は「すごくうれしいんですが、いつも仕事が来る順番というか、小さいものから徐々に大きいお仕事にっていう感じだったんですけど、でもいきなりこれだけ大きい作品のお話をいただいたので、ポカーンと話を聞いてしまったというか、『本当ですか?』みたいな。
でも原稿いただいたり、前もってVTRを見せていただいたりしてやっと実感が湧いて。『これはただ事じゃないぞ』とすごい準備しました」と今回の作品の裏側を明かした。
さらに木村は「標準語を意識したことがないので、自由にいつも喋っちゃうんですよね。でも『ちょっと待ってください。どっちが正しい(イントネーション)か調べます』っていうことが結構ありました」と告白した。
鶴瓶は「聞いたことがない動物名はまだいいんですよ。でも、イノシシとかクマとかイヌとかそういうのはちゃんと言わないとあかんでしたね。向こう(制作サイド)も仕事やから言うてましたけど。いじめられてるみたいで(笑)。どれがどれやら分からなくなりましたね」と語り、こちらも発音には大苦戦した様子。
「虫を嫌いな人って結構いると思うんですけど、動物の映画ではあるんですが、ちょこちょこ虫も出てくるんですよね。私すごく好きなシーンが、麦の穂に虫が『プ~ン』って飛んできて、はじかれてしまうんですね。そのシーンがすごく好きで。これ見た瞬間、嫌いな虫だと思わないんですね、かわいいと思っちゃう。そこをあえて入れるというのも、そういうシーンを撮っているのも監督がすごく愛にあふれているなと思いました」と木村はお気に入りの場面を挙げた。
最後に視聴者に向けて鶴瓶は「僕は実際に見ましたけども、子供も孫も大人も、僕らくらいの年齢…60を超えても楽しめるし、本当に幅広い世代の方が見られるんじゃないかと思うし。子供は通訳とかそんなの関係なく、動物ですからね。本当の動きを楽しめるんじゃないかなと。年齢関係なく見てもらいたいなと思います」とアピール。
木村は「動物に対して固定概念がない、これからいろいろ見ていく若い方ほど見ていただきたくて。動物ってかわいがることだけがかわいいのではなく、そのまま生きているという姿がとてもいとおしいんだということがすごく詰まっていると思うんですね。
肉食動物が狩りをするシーンも、そこだけ切り取ってしまうと、目をそむけてしまう方もいると思うんですけど、その後に親子の絆があったり、それがどう必要かということも(鶴瓶)師匠のナレーションが優しく寄り添ってくださったり、最後に希望があったりするお話なので、すごく前向きに全てのことを受け入れられる温かさがある作品だなと思っております」と熱く語り、取材会を締めくくった。
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