テレビ東京ほかで放送中のアニメ「牙狼－紅蓮ノ月－」(毎週金曜夜1:23-1:53ほか)は、雨宮慶太原作の特撮シリーズ「牙狼＜GARO＞」のアニメ作品第2弾。平安時代の日本を舞台に、人の魂を喰らう魔物“火羅(ホラー)”と人々を守るため戦う“魔戒騎士”の姿を描くアクションファンタジー。“魔戒法師”星明に拾われ、魔戒騎士として育てられた青年・雷吼は、従者の金時と共に火羅を倒すため都を駆け巡る。
本作の主人公で、黄金騎士として火羅と戦う青年・雷吼を演じる中山麻聖にインタビュー。作品やキャラクターの魅力、役を演じるにあたっての思いを聞いた。
――出演が決まったきっかけを教えてください。
雨宮監督から声を掛けていただいて、出演することが決まりました。「いつもの中山で良いから」とおっしゃっていただいたので、人物や時代が違っていても同じ黄金騎士としての考え方、以前演じた“雷牙”(ドラマ「牙狼＜GARO＞-魔戒ノ花-」に冴島雷牙役で主演)の気持ち、特に「人を守りたい」という思いから、“雷吼”という役に入るきっかけをつかみました。
――役作りや演じるにあたって意識していることはありますか？
言葉から生まれる動きがあると思うので、雷吼が誰に対してどんな言葉を使うのか、どんな行動を取るのかということを意識しました。雷吼は「牙狼＜GARO＞」シリーズの中でも、今までにない熱血漢なタイプだと思いますが、最初は久保(宗一郎)音響監督やスタッフの皆さんと相談して、役を固めていきました。
――初めて声優を経験されて、俳優との違いや難しいと感じた点はありますか？
演じるということに関しては同じですが、アニメは相手との距離の取り方が難しいです。ドラマや舞台だと、話をする相手の方を向いたり、目を見たり、と目の前に相手がいますが、アニメの収録では平面の画面に向かって立ち、会話をする相手は横にいるので、演じるにあたって現場で相談しながら試行錯誤しましたね。
――そうなんですね。その結果、どのように演じてらっしゃるんですか？
自分の中で、会話する相手をマイクの前にイメージするようにしています。今までは目の前にいる相手に対して演じていたので、どんな相手がどれくらいの距離にいるかをイメージする形になりました。「これが正解」ということがないので、毎回勉強です、ハイ。
――それぞれのキャラクターがとても魅力的ですが、中山さんが気になるキャラクターはいますか？
難しいですね。物語の中で、少しずつキャラクターそれぞれのバックボーンがひも解かれていくので、毎話見るごとにそれぞれのキャラクターが気になってしまいます。あえて挙げるなら雷吼ですかね。自分が演じているからかもしれませんが、僕自身も先の話を知らないので、今後どうなるか気になります。
――「牙狼＜GARO＞」シリーズは2回目の主演になりますが、あらためて作品の魅力を教えてください。
常に笑顔が絶えない現場というところでしょうか。スタッフや出演者の作品に懸ける思いや作品愛が、映像にも反映されていると思います。家族みたいに温かい現場ですが、違うことは違うと言える厳しさもあって、シリアスなシーンも緊張感を持って臨んでいます。
――では、雨宮総監督は中山さんにとってどんな存在ですか？
お父さんです(照笑)。厳しくもあり、優しくもあり、見守ってくれる存在です。悩んでいたり、緊張していたりすると、すぐにバレてしまいますね(笑)。でも、雨宮監督の一言ひとことが気持ちを落ち着けてくれますし、「ちゃんと飯食ってるか？」とか声を掛けていただいたり、頼りになる存在です。
――最後に、ファンの方へのメッセージや作品の見どころをお願いします。
桂正和さんのキャラクターデザインと「牙狼＜GARO＞」の世界観が融合したところに和の雰囲気が加わって、この作品でしか見られない魅力が詰まっています。そして、その魅力は皆さん一人ひとりに見付けていただいて、「今回の火羅はこうだった、ここのデザインはこうだ」というように、みんなで話題にして楽しんでほしいです。
■中山麻聖 プロフィール
'88年12月25日生まれ、東京都出身。'04年に映画「機関車先生」にて俳優デビュー。主な出演作に'15年の「美女と男子」(NHK総合/鷲見右京役)、'14年の大河ドラマ「軍師官兵衛」(NHK総合ほか/織田信孝役)、舞台タクフェス「夕」、ミュージカル「テニスの王子様」など。実写版の「牙狼＜GARO＞-魔戒ノ花-」('14年テレビ東京ほか)で主人公・冴島雷牙を演じ、雨宮慶太監督の指名で、アニメ「牙狼－紅蓮ノ月－」の主人公・雷吼役に。TVアニメの声優は今回が初挑戦。牙狼シリーズで、同一人物が異なる黄金騎士を演じるのは初になる。
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