毎週日曜に放送中の上川隆也主演ドラマ「エンジェル・ハート」(日本テレビ系)で、秘密結社レギオンの幹部・カリートを演じる和泉崇司にインタビューを行った。事務所の先輩・上川に付いてさまざまな現場で修業してきた和泉が、初めてつかんだ連続ドラマレギュラーのチャンス。今作へ懸ける意気込みや、撮影エピソードなどを語ってもらった。
――連続ドラマ初レギュラーおめでとうございます。まずは感想を教えてください。
初めて時間を掛けて作り上げていく役をいただけて、とてもうれしいです。カリートは原作には登場しないオリジナルキャラクターなので、漫画に“ヒント”が載っていません。監督さんやプロデューサーさんと一緒にイメージを膨らませ、一から作っていく作業は、演じていて刺激的で毎日が楽しいです。
僕には身に余る役をいただいていると思うので、本当に身の引き締まる思いで、今の自分が持てる全てを出し尽くしたいと思って演じています。
――具体的に監督さんから言われたことはどういったことですか?
カリートは秘密結社レギオンという暗殺組織の一員で、会長の李さん(竜雷太)から信頼されて部隊を率いる幹部。人を殺すことにちゅうちょはなく、指令を受ければ感情を全く持たずに実行する殺人マシーンだと伺いました。まずはビジュアルイメージから、どうすれば冷酷な男に仕上がるかを皆さんとディスカッションを重ねて、役を作っていきました。
――上川さんは和泉さんについて「人間味ある男だから、感情のないキャラを演じるのに苦労している」とおっしゃっていましたが、苦労されていますか?
自分の中には全くない要素のキャラクターなので、まずはいろいろな映画を見たり、監督さんのイメージを伺いながら想像しました。喜怒哀楽がなく、欲求を全て抑え込んだ人というのはどういう感じなのだろうと常に考えて演じていますが、いまだに正解は分かりません…。
感情をいかに殺せるか、でも全くの機械ではないので、その微妙なバランスが難しいと感じています。
――普段の和泉さんとのビジュアルが大きく異なりますが、反響はどうですか?
たぶん僕がカリートだって分かっていない人がまだいらっしゃると思います(笑)。放送終了後にたくさんの方からメールや、電話をいただきましたが、普段の僕とあまりにもかけ離れている分、逆に役としてスムーズに受け入れていただけている気がします。
――ご自身でカリートを見てどう思われましたか?
正直、気持ち悪いな~と思いました(笑)。カリートの時は、メークさんと相談して顔色を悪く、クマも何割か増しで極端に書いていただいています。彼は幼少より暗殺者として育てられ、寝ることや食べることなど人間的なことは考えていない人物なので、あの顔色がベストなんだろうなと分析しています(笑)。
――トレーニングも結構されていますか?
本作に入るに当たり、上川さんが本格的にトレーニングをされたので、僕もできるだけご一緒させていただいています。ただ、カリートはリョウほど筋肉隆々な人間ではなく、暗殺に特化した筋肉がいいのかなと思っています。
大きな筋肉を付けるのではなく、自然に引き締まった体になるよう、体重と体脂肪率を少しずつ落としていき、全体的に無機質な印象になるようトレーニングをしました。
――いざ、先輩方とアクションをされた感想は?
「難しい!」の一言ですね。やはり画で見たときに迫力ある、奇麗なアクションでないといけないので。何より相手の方にけがをさせてはいけないし、もちろん自分がけがをしてもいけません。ワンカットワンカット真剣に集中して本気で立ち向かっています。
そして安全に撮影ができているのは、支えてくださるキャストさんやスタッフの皆さんのおかげだと思っています。「カメラがこちらから狙っているから、この角度で手を振ればいいんだよ」というような、細かいところまで計算して教えていただいてから本番に臨んでいるので、勉強になりますし、楽しいですよ。撮影した映像がつながったとき、どう表現されるのだろうと想像するのも面白いですね。
【上川隆也の“後輩”和泉崇司が俳優を目指したきっかけ へ続く】
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