「仮面ライダー鎧武」(テレビ朝日系)放送終了後もドラマやバラエティー、そして舞台と活躍の続く佐野岳と高杉真宙が、'16年5月発売の「仮面ライダー鎧武/ガイム DX黒のリンゴロックシード」の新規音声収録を機に再会。久々に葛葉紘汰、呉島光実を演じた2人の対談を全3回に分けて紹介する。
前編では、テレビシリーズ終了から2年を経た「仮面ライダー鎧武」についてや、お互いの印象について語ってもらった。
――久々の再会だそうですが、実際に会った印象はいかがですか?
佐野:変わらないよね。
高杉:…僕もですね。
佐野:会った瞬間、当時の雰囲気に戻りました。
――今回新たに発売されるロックシード(=変身アイテム)の音声収録で、久しぶりに紘汰(佐野)と光実(高杉)を演じた感想は?
佐野:何か…すごく懐かしい感じがしました。
高杉:そうですね。
佐野:あーでも、
高杉:僕はその…(被る)。
佐野:あ、いいよいいよ!
高杉:あ、いえ、どうぞ(笑)。
佐野:じゃあ(笑)、もともとアフレコは好きなので楽しかったんですけど、声で伝える要素が多い分、テンション上げて挑む…っていうのを1年ぐらいやってなかったから少し違和感はありました。
高杉:僕は…難しかったです…。
佐野:そう、意外に、意外にそうだよね!!
高杉:はい。もともと“仮面ライダー龍玄”に合わせて声を入れるのも苦手で。でも今回は当時の自分のせりふを聞いてそのまま演じる感じだったので、久々にミッチ(=光実の愛称)のせりふを言えて面白かったですし、その…何て言うんですかね、自分が言ったせりふなのに同じように言えない感じがすごく不思議でした。
佐野:そう、自分のまねをするみたいな(笑)。でも「俺たち、いつまでも仲間だぜ、ミッチ」とか印象的なせりふが多かったんで。
高杉:最後のせりふですよね、最終話、一度裏切った僕に向けた…。
佐野:うん。最終的には2人ともほとんど変わらない声で新たに収録できて、本当いい経験でした。
――ロックシードなどグッズの他にも、「外伝」としてさまざまなスピンオフ作品が続く「仮面ライダー鎧武」ですが、まだそれぞれの役を演じてみたい気持ちはありますか?
佐野:ありますよ!
高杉:僕はあのときに戻って、今の精神状態でもう一回本編をやってみたいです。今の自分ならどんなふうに演じるのかな…って思うんですよね。当時はただがむしゃらにやってたから。
佐野:うん。
高杉:たぶん感覚でやっていたんですよ。今ならあのときよりも組み立てて、ここを引き立てるにはその前をこうした方がいいんじゃないかってもっと考えられると思うんで。がっくん(佐野)はもし自分の「鎧武外伝」をやるとしたらどうしますか?
佐野:うーん、(紘汰が変身する)仮面ライダー鎧武の場合、「外伝」というより総集編になるのかなぁ。
高杉:僕はベルトを手に入れる前をやりたいです。
佐野:「チーム鎧武 エピソード0」とか? それ面白そうだね、僕たちの普通の日常のドラマ!
高杉:でも「外伝」って、ロックシードが出てこないとダメなんですよね、きっと。
佐野:あ、そっか(笑)。っていうかもう「エピソード0」は絶対あり得ないよ! まひろっち(高杉)だいぶ大人っぽくなったもん、顔つきとか。
高杉:なりました!? なってます…?
佐野:うん。だから前日譚じゃなくて後日譚だな。そこで普通に戻ってまたわちゃわちゃやっていたい。
高杉:でも物語上、紘汰さんは神様になっちゃったから…。
佐野:そう、ニートから神様になってどっかの惑星に行ったから! こんな仮面ライダー今までもないしこれからもないですよ。だからすごい誇りなんですけど…この設定があるから、続編はもうどうしたらいいのか!(笑)
高杉:難しいですよね。
佐野:神様編――じゃなくて、パラレルワールドの世界で…。
高杉:あ、それだったら何でもありですね!
佐野:紘汰は神様じゃないんだけど、こっち(鎧武)の世界とつながっていて、何だかすごいパワー感じる…みたいな感じとかで何とか! そんなんだったらみんなやりやすいんじゃないかな。あとは本当に神様編で、今いる惑星にみんなを招待しちゃう。
高杉:「来てよ!」って?(笑)
佐野:うん。神様は年取らないから、100年後とかでもいいな。ミッチの孫が遊びに来たら、俺が「おまえのじいちゃんすげえんだからな!」って言うの。
――神様といえば、「下町ロケット」(TBS系)やバラエティーでも、佐野さんが映るたびにSNSで“神様だ!”という謎の盛り上がりが…。
佐野:そうなんです! いろんなところで神様神様言われるから、知らない人からしたら「この人、どんだけすげぇんだ?」みたいに思われていると思います(笑)。でもそれってヤバいんですよ、プラスの印象から入るから実際とのギャップが…!「ち、違うんです…演じた役が神様に…」って(笑)。当時はこんなことになるとは思わず、何か達観しているイメージで演じていたんですけど。
――そうしていまだに過去の役柄や役名で呼ばれることについてはいかがですか?
佐野:そこはもう、呼びたいように呼んでいただければ!
高杉:(笑)。僕もです。この前、「TRUMP」という舞台のアドリブパートで、演出家の末満(健一)さん演じるお父さんに、仮面ライダー龍玄のポーズをむちゃ振りされたんですけど、そのときも正直楽しかったです僕…(笑)。でもやっぱ恥ずかしいんですよ、「変身!」って言っても(鎧に変形するフルーツが)降ってこないじゃないですか!
佐野:そうなんだよね! 求められたらちゃんとやりたいって思うんですけど、なかなか…あの、モノがなかったりすると…ねぇ。いきなり「じゃあ、お願いします」「…変身! うりゃ~!」
高杉:何もない。
佐野:…みたいな変な空気になっちゃうんですよ逆に!
高杉:そこですよね、恥ずかしいのは(笑)。
佐野:やってって言ってくれた人がちゃんと実況と音声を付けて逐一拾ってやってくれたら気持ちよく変身できるよね!
高杉:はい!
【佐野岳×高杉真宙「人それぞれでいいと思うんです」へ続く。同記事は12月23日(水)朝8時に掲載予定】
この記事の関連情報はこちら(WEBサイト ザテレビジョン)