「青春探偵ハルヤ」で男・川藤幸三が金言を授ける?

2015/12/22 16:17 配信

ドラマ

「青春探偵ハルヤ」にゲスト出演した川藤幸三(写真右)と、共演した宇梶剛士(左)(C)YTV

毎週木曜11時59分より、日本テレビ系にて放送中のドラマ「青春探偵ハルヤ~大人の悪を許さない!~」。

12月24日(木)放送の最終話に、元阪神タイガースの“浪速の春団治”こと、川藤幸三が本人役でゲスト出演する。

ひょんなことから探偵まがいの仕事を請け負うことになった大学生・晴也(玉森裕太)が、仲間たちと協力しながらさまざまな事件を解決していく同ドラマ。

クライマックスのアクションシーンや、新川優愛演じる美羽と晴也の恋の行方など、見どころ満載の作品となっている。

最終回となる第10話では、晴也たちがたまり場にしている「喫茶&スナック アラバマ」のある商店街で、不審な事件が頻発。さらに、商店街の店が続々と閉店するという事態に。「アラバマ」のママ・静江(高島礼子)から調査を依頼された晴也は、商店街をめぐるある陰謀を知ることに。

川藤が登場するのは、静江にぞっこんのダメ男・磯部(宇梶剛士)が、公園で酒をあおりながら泣いているシーン。突然アラバマにやって来た静江の元夫・新田と自分の差にショックを受ける磯部に、男・川藤が心揺さぶる金言を残して去っていく。

磯部は「大の阪神ファン」という設定で、これまでも事あるごとに“阪神トリビア”を口にしてきた。敬愛する川藤の登場にあぜんとする磯部だが、川藤の熱い言葉を受けて、静江に思いを伝える決心をするという、重要なシーンとなった。

撮影を終えた川藤は「やっぱりこんな素人を入れたら(アカンわ)。この(ドラマの)、田中のマーというプロデューサー(田中雅博P)は悪過ぎるな(笑)」と、出演オファーした番組サイドを早速イジって場を和ませる。

一方で「こうして66(歳)にもなろうかいうヤツを相手にしてくれるだけでもありがたいこっちゃないかい。いろんな仕事を頂けるっちゅうことは、逆に、まだまだチャレンジせんとあかんし。今の時代は何でもやらないかん時代やしな。本当にありがたいなと思いましたね」と感謝の言葉を口にした。

また「このドラマにしても他の職業にしてもそうやけど、それぞれの世界で一生懸命やって、何とかこれを世に出そう、皆に認めてもらおうと頑張っている方々ですから。そんな中にこんな素人が入っていって邪魔するわけにいかんのでね。そっちの方に気を遣いますね」と、ドラマの現場に恐縮した様子だった。

本人役として見事な演技を見せた川藤だったが、「せりふも完璧でしたね」という取材陣の声に対しては「(せりふを)完璧に覚えてるわけないやないか(笑)! そんなもん、ワシが(台本を)読んどったってその通りにできひんやないか。もう出たとこ勝負やないか」と本音を。

実際現場では次々とアドリブも飛び出していたが、「アドリブの方がよっぽど楽やんけ。(本人役なので)普段の通りやったらええんやから」とさすがの一言。それでも「(本人役なんて)もったいないな。こんな補欠相手にするよりも、もっと有名な人呼んだ方がええんちゃうか?」と、終始謙遜していた。

シーンでの直接のからみは無かったが、現場で対面した玉森の印象については、「孫みたいなもんやがな。あれだけかわいい顔してやぞ? こんな変なオッサンと絡んだら、そらアカンやろ!」と、玉森のファンを気遣う(?)コメントも。

宇梶演じる磯部に投げかけた言葉について聞かれた川藤は、「それはお前、脚本家が書いてくれとった(から)やろ」と回答。「いかにも川藤さんらしい」という声には、「何がらしいやねん!(ああいうせりふを)言うわけないやないか!」と照れくさそうに語った。

磯部のように悩んでいる人に出くわした際、どう励ますかを尋ねると、「ワシやったら『ドアホ! 勝手にせい!』って。そんなもん、悩みのない人間なんかおらへんのやから。悩むっちゅうことは、野球でもそうやけど、大いに悩んだらええねん。

悩んで悩んで、その場で腹決めたら、あとはもう、それぞれの世界でどう前を向くかだけやからな。ワシらが悩んだ時は、もう汗かくだけやね」と、ドラマのせりふさながらの熱い言葉で語った。

いつも堂々としている川藤だが、「(演技だけでなく、どんな仕事でも)緊張するのは一緒やで。緊張せんかったら絶対にいい仕事はできない。かと言って舞い上がってしまったらこれもアカン。だからいい緊張感で、基本はもう邪魔したらアカンという、それだけやわな」と意外なコメント。

続けて「(現役時代は)打席入る時膝ガタガタ震えとったよ。心臓もドクドクしとったよ。(堂々としていたのは)そらハッタリや。ハッタリかますのも、やっぱり勝負の中の大事な要素なんよ。

だから、ハッタリかましてそれでうまく行くようになるっちゅうことは、逆に相手もプレッシャーを感じるようになるんやから。そうなってきたらもう、こっちのもんになってくるしな」と、普段の振る舞いが独自の勝負哲学に裏打ちされたものであることを明かした。

最後に視聴者にメッセージを求めると、川藤は「ワシなんかは全体の流れなんて分からへんやん。(台本も)今回のワンシーンとその前後くらいしか読んどらへんので、全体のことをやっぱり読めてないんやから。そういうヤツがコメントすんのはちょっとおこがましいから、うまいこと書いといて(笑)」と締めくくった。

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