12月31日(木)、「いきなり!黄金伝説。」や「よゐこの無人島0円生活」など、多くの人気番組を手掛けてきたテレビ朝日・友寄(ともより)隆英ゼネラルプロデューサーが「一番やりたかった企画!」と熱を上げる特番「ワイルド9」が放送される。
【友寄隆英GPが語る特番「ワイルド9」の魅力(後)】より続く。
“サバイバルの申し子”友寄GPも認めるすごい人だらけの無人島漂流記は、誰が一番活躍したのかを評価するのも自分たち自身で、毎日活躍した人・MVPを決めて賞金10万円を分配するルール。やはり、お金が関わるだけにハプニングもあったのだろうか…。
「今回は全く台本がなく、基本的に打ち合わせもほとんどなくて、その賞金分配ルールもみんなが決めたんです。実際演出なしと言いつつ台本がある番組も多いですが、これに関しては本当に演出ゼロなんですよ。当然大枠のルールはありますが、それ以外はガチです。それに、自分たちで分配するというルールだったら、他人ではなく自分を指さす人もいると思うんですが、彼らはそんなことせず、ちゃんと公正な目で見て活躍した他人を選んでいました。
演出がある番組ならそんな展開にはならないですよね。この番組は彼らの生活ぶりを演出なしで“記録”したバラエティーなので、ぜひ皆さんの感想を聞いてみたいです。自分で編集していても、これまでにない番組になっていると思うし、一緒にやってくれたスタッフのためにも数字を取りたいですね。コンプライアンス的にはギリギリのところを攻めようとしているのですが、本当に手に職を持った日本の職人たちはすごいんだということをなるべくストレートに見せられたらなと思います」と、力を込めた。
そんなオール素人といってもいいメンバーでのロケだけにハプニングもあったのでは?「ハプニングといえば、大学生の子が多かったですね。昆虫を獲ったり、鳥を捕まえたりしていたので、やっぱり周りから浮くんですよ。あまりにもエグイ!と非難が殺到して、彼自身が他の8人に謝りに行ったこともありました。それ以外では、無人島って電気もないしすぐ暗くなるからみんな早々に眠りに就いて、早朝に起きることが多いんですけど、今回の9人はなぜか全然寝ませんでした。アドレナリンが出ていたのか、無人島ハイになったのか、よく分からないんですけど、誰かしら必ず起きていて。出演者が一人でも起きていたらこちらも眠るわけにはいかないので、おかげで24時間ほぼ寝ないという日もありましたよ。それはある意味ハプニングかもしれませんね」と、ちょっぴり苦笑いで教えてくれた。
ちなみに幾度となくシミュレーションしているサバイバルの経験もあってか、魚を奇麗にさばくのも朝飯前の腕前を持つ友寄GPは、最近マイ燻製器で燻製料理をすることにハマっているそう。
「こんなこと言ったら怒られちゃいますけど、どちらかといえば、この番組の編集より燻製作りに夢中になっていることもあります(笑)。スペアリブもハムもタコもイカも、一通り試しました。手塩に掛けるほど香り高くおいしくなっていくというのは、番組制作とも通じるところがありますよね(笑)ただ、この仕事をしていると、人間らしさが失われるような生活にどうしてもなってしまうので、燻製や料理で気分転換をして、少しでも人間らしさを取り戻せるようにしていたいですね」と、意外な一面ものぞかせた。
最後にあらためて番組の見どころについて「絶対に誰もやったことがない番組だと思うんです。ただ素人の方々のガチを記録したという、バラエティーというよりドキュメンタリーに近いジャンルの番組だと思います。これまでSMAPの皆さんやココリコ、よゐこ、タカアンドトシ、ブラックマヨネーズなど、いろいろな方と番組を作ってきましたが、この番組に懸ける情熱や愛情はそのどれにもヒケを取りません。むしろ一番と言ってもいいほどです。だから、正直にいうといきなりゴールデン一発勝負でやりたかったですね(笑)。
ホームランを狙いにいくような感覚で。もしかすると大化けしたかもしれませんから。それくらい自信がありますし、自分がやりたいことをこれほどまでにストレートにできたのは初めてです。本物の職人が9人集まったらきっと凄いことになるんだろうなと思っていましたが、期待とは大きく違う方向で上回った結果になりました。やってみたら、また違うものが見えてきました。ただ、素材がいい分だけ調理しづらい面もあって、良くも悪くもなりますから。なので、音楽やナレーションなども自分の中で極限までそぎ落として、できる限りストレートに記録したことを伝えたいと思います。今まであった番組とは全く違う、新たなカテゴリーになるのではないかなと。
視聴者の方々にどう感じてもらえるかとても楽しみですし、ワクワクしています。間違いなく重みを感じてもらえると思うので、こういう番組でいい数字を取ってみたいですね。日本の職人たちの本当のスゴ技を堪能して欲しいですし、ぜひ見てください!」と、力強くアピールした。
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