斎藤工5年越しのドラマ復活に「やっとお礼ができる」

2016/01/04 07:00 配信

ドラマ

西條命を演じる斎藤工。アメリカで医師免許を取り、MSA(最優秀若手医師賞)を受賞した小児外科医。患者を救うためならリスクを顧みず困難な手術に挑む(C)テレビ東京

テレビ東京系で'11年1月クールに放送した連続ドラマ「最上の命医」が、特別編「スペシャルドラマ『最上の命医2016』」として2月(放送日時未定)に復活を果たすことが分かった。

本作は、斎藤工演じる小児外科医・西條命が、自ら病に冒されながらも、子供たちの小さな命を救うため極限まで向き合う姿を描く本格医療ドラマ。

連続ドラマ放送時から、続編を希望する声が多くの視聴者から寄せられ、番組公式ホームページの掲示板には、放送から5年たった現在も書き込みが絶えず、念願の続編制作に至った。

続編では、アメリカで最先端治療を受け5年ぶりに帰国した命が、再発の危険性を抱えながらも小児科医不足の慶良総合病院で、臨時職員として活躍する。

すでにクランクインし、撮影が進む中、都内スタジオで主演を務める斎藤が続編決定の感想や見どころなどを語った。

斎藤は、「5年越しの続編、スペシャル放送というのは特殊なケースだと思います。実は『最上の命医』放送終了後も番組ホームページの掲示板にメッセージがずっと書き込まれ続けていて、自分が苦しい時にそこを見るようにしていました。作品の真意を受け取ってくださった方たちが誠実な思いで続編を希望しますとか、このドラマを見て医者になりたいと思った、小児外科医を目指しますとか書いてくださっています。

作品には“無限の樹形図”というキーワードが出てくるのですが、この作品が継続するということ以上に、僕らが作品に込めた思いを受け取ってくださり、それがつながっていくということがその言葉を表していて、この作品に関われて良かったなと思っています。掲示板に思いをつづってくれた方たちにやっとお礼ができる、すてきな機会をいただきました」と続編決定の喜びを語った。

見どころについて、「命が持っている精神というのは、こういう人がいたら良いなという意識の集合体みたいな人なんですよね。今回は、オープニングにとある事故が起こり、その状況を非常にすごいスケールで撮影したんですけれど、その事故で命がどう対処するのか、何を選ぶのかで、勇敢さも5年前に増して感じられましたし、命が何を優先してどういう行動を迅速に取っているかというところで、彼のキャラクターが分かるシーンになっていたので、一つの山場がまず冒頭にあるのが、今回の見どころだと思います」と話した。

また、「前作からちょうど5年後の設定で、キャストはほぼ一新したのですが、麻生学監督はじめ、現場の制作チームが3分の1以上、5年前と同じ体制をとってくださっています。ロケ現場も、5年前と同じところを使わせていただいたり、皆さんが思いを込めて環境を整えてくださったことは非常にうれしいです。

5年前、テレビ東京さんが、社会派ドラマの枠を作って勝負するという2作目で、僕に白羽の矢を立ててくれ、絶対に恩返しをしなくてはと思っていました。

この世界にいると引き上げてくれる人がいないと厳しいというのを感じていて、その中でも『最上の命医』は僕にとっては大きな要素を持つ作品であり、チームなので、恩返しができたらなと思っています。

そういう意味でもこの作品にまた再会したということはただならぬ思いがあります。もちろん大勢の人に届けたいのですが、前作がそうであったように、誰かに深く深く届いたらいいなと思っています」と作品に関わる全ての人に感謝を表した。

浅野太プロデューサーは「多くの生命が失われている現実の中で、小児外科医・西條命が消えそうな自分の生命に向き合いながら幼い生命を未来へつなぐために奮闘する姿は、多くの視聴者の方々に“未来への希望”を持って受け止めていただき、その後5年間にわたって続編希望の声がやむことはありませんでした。その誇りある作品が、名実ともに厚みを増した斎藤工さんを再び主演に迎えて帰ってきます。

小児医療をめぐる現状は、この5年間でそれほど大きくは変わっていません。一方で医療技術の進歩は目覚ましく、“切らない手術”の需要が年々高まっています。このドラマでは小児医療の現実の難しさをしっかりと捉えながらも、生命をめぐる現場で起こる“究極の人間ドラマ”を、最先端医療のリアリティーを備えながら描く本格的な医療ドラマです。

今回は、実力派ぞろいの新たなキャスト陣が、理想と現実の狭間で悩む等身大の医師たちを演じます。その中でも、子供のように純真で、真っすぐに生命に向き合う西條命の姿はシンプルで力強く、希望と優しさに満ちています。多くの方々に再び“未来への希望”を感じていただける優しくて力強いドラマです。ご期待ください」と力強くアピールした。