小山力也「吹替で映画の新たな魅力を引き出したい」

2016/02/05 15:00 配信

芸能一般

今回放送される作品の中で、「『ポンペイ』は迫力満点の映像が魅力だと思う」と語った小山

CS映画専門チャンネル・ムービープラスが、2015年8月に立ち上げた新企画『吹替王国』の第4弾を2016年2月に放送することになり、キーファー・サザーランドやジョージ・クルーニーの吹替で知られる小山力也が収録を行った。海外ドラマや洋画だけでなく、テレビアニメでも活躍する小山に、番組収録後に話を聞いた。

これまで吹替王国には、藤原啓治、大塚明夫、玄田哲章といった声優界のレジェンドが登場してきたが、その3人に続く形となった小山は、「何百人といる声優の中で、僕が呼んでもらえたことはありがたいですね。最近は、地上波で吹替がなくなってしまったが、色々な専門チャンネルや媒体でこうやって取り上げてもらえるのは、うれしいです」と、昨今の吹替事情ともに今回の出演の感想を語った。

吹替として数多くの作品に携わっている小山だが、「昔は吹替で見ると、声優の顔が浮かんできて、映画を純粋に楽しめなかった」という。しかし最近は、吹替作品も普通に見ることができるようになったとのこと。字幕でも映画を見るそうで、「吹替は吹替で楽しめるけれども、字幕で映画を見て、実際の声や空気、呼吸音を聞くことで、自分だったらどう演じようか、という考えを巡らせています」とその理由を語ってくれた。

これまでの経験の中で吹替の仕事をやっていてよかった、と感じた出来事に関しては、「『あの役者なら、この人(声)でしょ!』と、顔がすぐ浮かぶような憧れの先輩声優の背中を見ることができたのは本当に幸せです。素晴らしい俳優と一緒に仕事ができたのは、自分にとって宝です」と話してくれた。

最近は往年の名作を新しいキャストで吹替えるといった機会も増えてきているが、そのことについて「僕がよちよち歩きをしていたような時代の作品を、まさか自分が吹替えるとは、とても感慨深いものがありますね。ありがたいです。他の人がやると腹が立ちますけどね(笑)素晴らしいものは、もちろん自分がやりたいです」と役者としての意欲を見せた。

最後に「これからも声優としての誇りを持って仕事をしていきたいです。素晴らしい映画に、良い吹替が加わり、新たな魅力が出るということを伝えていきたいです」とコメントを寄せてくれた。