1月16日から東京・新宿の角川シネマ新宿で開催されている市川崑監督の生誕100年を記念した映画祭「市川崑映画祭 光と影の仕草」で、詩人の谷川俊太郎氏のトークショーが行われた。
谷川氏は脚本家として、「東京オリンピック」('65年)、「股旅」('73年)、「火の鳥」('78年)など、数々の市川監督作品に参加した。
谷川氏は、市川監督との思い出について、「若い頃は、私も映画を作ってみたいと思っていましたが、市川さんの仕事ぶりを見てその夢は諦めました。作品作りだけでなく、人生の面からも学ぶことが多かった」と、尊敬の思いをあらわに。
映画「東京オリンピック」について、「私がカメラを回して撮ったカットが2カ所使われているんです。売店のはり紙の場面と風船が飛ぶ場面です。それが自慢です」とうれしそうに振り返り、「カメラの宮川一夫さんと丸一日かけて撮った場面が1分くらいしか使われていなかったり、大変な仕事でした」と当時苦労したことも口にした。
また、市川監督の作風について「今見ても古くないというのが特長でしょうか。市川さんはいつでも新しいことをしたいという気持ちが強かった。また、普通の日本人にはない感覚と、独特な美意識がある。だから、今の若い人たちが見ても楽しめるのだと思います」とその魅力を語った。
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