公開中の小栗旬主演映画「信長協奏曲(コンツェルト)」に、信長(サブロー/小栗)の小姓・森蘭丸役で出演する若手注目俳優・冨田佳輔にロングインタビューを実施。
映画に出演した感想や撮影秘話、カブトムシや動物が好きだという素顔について、3日間にわたって語り尽くしてもらった。
【「信長協奏曲」森蘭丸役・冨田佳輔の前世は縄文人?より続く】
――昔の言葉遣いはすんなりと習得できましたか?
すんなりと思いきや、特に今回の戦国時代の言葉は難しいと思いました。普段は使わない言葉なので、さっと出にくかったというか、言葉遣いが難しかったです。
――特に印象に残っている言葉は何かありましたか?
せりふといいますか、イントネーションだけでも違うんです。大阪(坂)だったら“おおざか”とか、そういう微妙な違いも難しかったですし、細かいところを突き詰めると全然違うなと。
その前にやっていた「花燃ゆ」('15年、NHK総合ほか)の時は、「何しちょる!」とか、言葉が“ザ・方言”という感じだったので逆に分かりやすかったのですが今回は、またそれとも違う言葉なので難しかったです。日本語だけど日本語じゃないといいますか、時代劇ならではのしゃべり方だったので、特別な魅力を感じました。
――いい意味でも悪い意味でもそうなんですけど、作品の役に影響されることはありますか?
どうでしょうね…あまり意識したことはないです。でも端から見たら、もしかしたらテンションが高いシーンの後はテンションも高くなっているのかも知れないし、よく考えると引きずられていることがあるのかも知れないですね。
――結構オン、オフをきっちり切り替えられているということですかね?
いえ、できているのかも自分では分からないです(笑)。ただ、その現場にいる時は、当たり前ですけど自然に切り替える意識はしています。
――もしかしたら本当にタイムスリップは起きているのかもしれないですよね。
そうですね、気付いていないだけで。僕の縄文時代というのも、もしかしたらそういうことだったのかなと。そういう映画があったら面白いですよね。僕が初めてこの映画の完成したのを見たとき、気付いたら普通に号泣していました。
――特にどの辺りですか?
最後のビデオレターのところは、ザ・青春映画のような感じで大好きです。ドラマを見ていたこともありますし。若い人にとっても時代劇が好きな人にとっても新しい映画だなと。なので、絶対に面白いと思うし、みんなが共感できると思うので、いろんな人に宣伝しています。
――3月19日(土)放送の「双葉荘の友人」(WOWOWプライム)にもご出演されるとのことですが、こちらはどういう役ですか?
2000年の設定で、これも時代的には少し前の話なのですが、出版社で働いている新入社員の小池という男の子を演じます。小池は出版社に入ったからといって同級生に「俺、出版社に入ったから~」などと、調子こいているんですけど、実際はすごく失敗しちゃっている痛い人。
新人だから実力が追い付いてないのに「俺、出版だけど?」って合コンでもひけらかしているようなやつです。ちょっと会社でも失敗しちゃうような男の子を演じます。
――ああ、そういう人いますよね。うちにもいますよ!
本当ですか?(笑) やっぱりいるんですね~。そういうタイプの子です。
――ちなみに、そういう要素は、多少なりとも自分の中にあると思いますか?
…はい。
――え? 本当にありますか?(笑)
うそです、ごめんなさい(笑)。ないです。ただ、そういう時期って誰しもがあるじゃないですか? “中二病”じゃないですけど、俺ってちょっと格好いいんじゃない?って勘違いしちゃうような時期(笑)。
でも結果、実力は追い付いていないちぐはぐな感じ。そういう時期は多少なりともあったので、分からなくもないですんですよね。でも、今はそういうふうになりたくないです(笑)。
――白い目で見られますからね。
そうなんですよ。絶対に周りから白い目で見られますからね。
――でも、これまでおモテになったんでしょうね!
僕がですか? いや、それがですね、おモテにならないんですよ、全然。本当に!(笑) 困っています。モテ期は人生で3回来るって聞きますし、これから絶対に来ると…。
――と言いつつも、今のところ何回来ましたか?(笑)
いやいや、まだ来たことないんですって! 本当に。逆に、3回来ましたか?
――私はこれからです(笑)。
僕も一緒です。これからに期待しています。
――それにちなんで、間もなくバレンタインですが、おモテになってないふうを見せ掛けておモテになった冨田さんの思い出は?
(笑)。こんなベタなバレンタインデーの告白があるのか?という思い出なのですが、中学生の時、朝登校した時に下駄箱を見たらチョコレートと手紙がポンと置いてあったんです。それまであまりもらったことがなかったので、「えっ!?」ってなって。
そんなベタな、まず下駄箱にチョコって! ベタ中のベタなパターンでいただいて、手紙を見たら「本当に好きです」のようなことが書いてあって、うれしかったんです。詳しく読むと、「毎日私の夢に出てくる白馬の王子様です」という、ベタな何かの小説か漫画のワンシーンのような告白の文言も添えられていたんで、本当かよっていう疑いもありつつ。
それで家に帰って、チョコレートを食べようと思って開けたら、茶色い普通のチョコレートの上に…白いホワイトチョコレートを刻んでいれてくれていたんです。でも、たぶんその女の子、お母さんが料理で使った後の包丁を使ったのか分からないですが、ホワイトチョコレートのところに何かが入っていて。よく見たらネギが入っていたんです(笑)。
人生初めてネギチョコをもらいました。こんな経験をしている人はあまりいないでしょう。チョコレートの上にネギが乗っているなんて。それまでベタな流れだったのに、最後のオチでズッコケました(笑)。振り返るといい思い出ですね。
――いやあ、持っていますね(笑)。
実話ですよ(笑)。なので、バレンタインといえばネギチョコです(笑)。
――男の子の友達が意地悪をしたとかじゃなかったんですか?
いえいえ、いただいた方に確認しましたから。そんなネギチョコ事件も、今ではいい思い出ですよ。ことしのバレンタインも楽しみです!(笑)
【“森蘭丸”冨田佳輔「カブトムシは動物です!」へ続く。同記事は1月31日(日)朝7時掲載予定】
この記事の関連情報はこちら(WEBサイト ザテレビジョン)