アイドル丸山夏鈴21歳、笑顔で生き抜いた最期の日々

2016/02/07 09:00 配信

芸能一般

2月7日(日)放送の「NNNドキュメント'16」では、21歳の若さで亡くなったソロアイドルの丸山夏鈴の最期の日々を追う(写真はデビューシングル「Eternal Summer」のジャケット写真より)

2月7日(日)深夜0時55分からの「NNNドキュメント'16」(日本テレビ系)では、昨年5月に21歳の若さで亡くなった福島県出身のアイドル・丸山夏鈴(かりん)さんの最期の6カ月間に密着する。

福島県郡山市生まれの夏鈴さんは、ライブや撮影会で活動するいわゆる「地下アイドル」。小学2年生の時に悪性脳腫瘍を発症し、生存率が高くなる5年目、中学2年生の時に再発。高校、大学と合わせて7回もの手術を乗り越えるも、肺に転移したがんには勝てなかった。

幾度も病と闘いながらもいつも明るく前向きだった夏鈴さんは、高校生の時に生徒会長になり、東日本大震災に直面した際もみんなを励まし続けた。そんな彼女を励ましてきたのがテレビの中のアイドルで、関東の大学に入学すると同時に自らもアイドルオーディションを受け、夢の一歩をかなえる。

アイドルになってからも何度も脳腫瘍は再発。そのたびに休業と復帰を繰り返すも、夏鈴さんはいつも笑顔を絶やさなかった。

一昨年11月、夏鈴さんは肺がんに侵されていることをさらりと口にした。本人は知らなかったがこの時点でいつ呼吸が止まってもおかしくない状態に。それでも夏鈴さんはいつも笑顔で一昨年12月のデビューシングルのレコーディングや昨年2月のリリースイベントと一つずつ夢を実現していく。

しかし、がんは夏鈴さんの体を確実にむしばんでいく。週2回の肺の水抜き、全身に走る痛み、そんな姿を撮影させてくれる時も、一切、悲壮感を表に出すことはなかった。

入退院を繰り返すようになった昨年3月、夏鈴さんの思いに迫ろうと動画を通じて交信を始めると「またライブがしたい!」と訴えた。体の状態を考えると誰もが無謀だと思ったが、夏鈴さんは再びステージでスポットライトを浴びた。

4月になると毎日、今の自分の状態や思いを込めた動画をネットにアップ。それは亡くなる前日まで続いた。彼女は最期の最期まで、発信し続けるアイドルを貫いた。

命を削りながら最期まで笑顔で生き抜いた夏鈴さんの姿を通し、「生きる」ことの意味を考える。