2月1日より寺島しのぶ、池松壮亮ら豪華キャストを起用し、三浦大輔監督がメガホンを取ったオリジナルドラマ「裏切りの街」が、会員数No.1の映像配信サービス“dTV”で独占配信されている。
同ドラマは、三浦監督が'10年に自身のオリジナル脚本、演出で上演した同名タイトルの舞台を自らの手で映像化した意欲作で、平凡な専業主婦と15歳年下のフリーターによる禁断の恋愛を描いている。
男女の過激な官能シーンをはじめとする原作の持つ刺激的なエッセンスを忠実に再現した今作で、こん身の演技を見せている寺島にインタビューを行った。
――今回の「裏切りの街」という作品については?
もともと舞台を見ていて「これは舞台より映像の方が、よりディープなことが伝わるんじゃないかな」と思っていて、まさか自分に声が掛かるとは思わなかったのですごくうれしかったです。
――三浦作品の魅力は?
細かい! 人間描写が優れているので、そこがカメラに映ってなかったら一向にOKは出なくて、それはそれは時間がかかるんだけど、そこがいいところ。でも、本当にいい時しかOKって言わないので、よくスタッフさんも最後までついていったなって思います。
「はい」っていうせりふ一つも三浦さんは細かくて、「あと1.5(秒)ぐらい開けて『はい』って言ってください」みたいな(笑)。だけど、私はそのスタンスがすごく好きだし、(さすが)舞台出身の監督だなって感じがしますね。
不器用なところが三浦さんの最大の魅力だから、器用になられても困るので、このままいろんな敵をつくりながらやっていってもらいたいなって思います。敵の方が多いと思いますよ(笑)。いろんな人と仕事ができるタイプじゃないかもしれないけど、だけどその中でも、自分を投影できる池松君だったり、三浦ワールドを知っている人たちに出会えているので、私はそのスタイルが“ひどく好き”ですね!
――三浦作品に出演してみて感想は?
大変ですよ。私、本当に早く帰りたいって思っていたんですけど、でも(作品に)入っちゃうんですよね。作品への入り込ませ方もすごいし、とにかく三浦さんが必死だから、その姿を見ると『やらなきゃ!』という気持ちになってくるんですよ。
もうみんな、映画だと思って撮って、スタッフさんもそう感じている人たちを集めているので、十分映画にもなります。いい出来上がりに非常に満足しています!
――共演の池松の印象は?
(映画「シェル・コレクター」で)飲みに行った時に、出演者のリリー・フランキーさんも、池松君も三浦さんの作品をやっていて、さんざん脅されてて…「もう、女優はズッタズタになるよ」って言われて、すごくビビってました(笑)。
池松君は、何でもできる職人みたいな人。「シェル・コレクター」の時もそうなんですけど、「絶対こういう人いるよね」って信じ込ませることのできる、説得力のある人ですね。別にむちゃくちゃ仲良くなるでもなしに、ずっとその空気を共有できたし、居心地がいい頼れる相手役でしたね。
――今回、平凡な専業主婦という役どころですが?
(演じた智子は)私とは真逆の人間。言いたいことが全く言えなくて、人に言われたことに流され続けている女性。すぐ即決できないぬるい女っていうか、「こんな人いるの?」っていう感じで演じていました(笑)。
三浦作品には、必ず智子が出てくるんですよ。とても古風で、すごく受け身な、三浦さんの理想像みたいな(女性が)。三浦さんは、私のどこの何を見てそう思っちゃったのか「智子は寺島さんなんですよ」って言われたんですけど、言いたいこと言いまくって生きてきた人間なんで「全然違うんだけどな」って思ってるんですけど(笑)。
――15歳年下の男性との恋を疑似体験してみて?
なんか母っていうかね、母性もあるし、せりふで「授業さぼっても怒らない先生っていたじゃないですか、なんとなくそんな人なんですよね」っていうのが、もう本当にこの作品の象徴だと思うんです。何となく自分を投影してて、でもお互い励まし合って「僕たちちゃんとできますよね」っていう確認する立ち位置が、男と女だけど1枚鏡挟んで対面しているような感じですね。
――今のホットワードで「不倫」というものがありますが?
めっちゃホットだね、今(笑)。でも、結婚をしてようがしてなかろうが、相手をすてきだなって思う気持ちって絶対あるし…そう言っちゃうと不倫推奨派とか言われちゃうかな(笑)。もう旦那のことがこよなく好きで大好きで、他が見えないっていうのだったらいいんだけど、他の人が見えちゃった場合は仕方ないと思うんですよ。心に入り込んじゃった時点で不倫。
でも、そうなった時に実際に行動するのか、自分の心の中にとどめておくのか、(その時にならないと)分からない。どこかふっとした隙間があるんですよ、付け入る隙間が。だから、あっちだけが悪いなんていうことは絶対にないと思う。両方きっと原因があるので、“両成敗”なんだと思いますよ。
――最後に見どころは?
映画になるっていうことを信じてみんなで、1本の作品として作ったから、今回の一挙配信という形態に三浦さんは喜んでいると思います。切るところが本当になくて、同じ空気がずーーーっとつながっています。やきもきする人もいるかもしれないし、いろんなことやいろんな人間が出てきますが、とにかくリアルです。
あと、三浦さんが書かれるせりふの一字一字が、切なくてなんかいいんです。映像もそうですけど、せりふも楽しんでいただけたらなと思っています!
dTVオリジナルドラマ「裏切りの街」は2月1日より配信中(全6話一挙配信)。他にも、他にもdTVでは「人のセックスを笑うな」「セカンドバージン」など禁断の恋愛を描いた映画やドラマ12万作品が見放題で配信中(月額500円)。
この記事の関連情報はこちら(WEBサイト ザテレビジョン)