3月6日(日)の東京・東池袋のあうるすぽっと公演を皮切りに、佐藤みゆき、小松彩夏ら東北を故郷に持つ俳優、スタッフらによる音楽劇「想稿・銀河鉄道の夜」が上演スタートする。
今回の企画は、東日本大震災から丸5年を迎えることしの春に東京と東北各地でのツアー公演を実施するTOHOKU Roots Projectによるもの。東京・あうるすぽっと、福島・いわき、南相馬、宮城・東松島、仙台、岩手・三県の五カ所で東北ツアーを行う。
“今さら”ではなく“今から”、舞台に携わる人間たちの「ルーツ」である故郷に演劇文化を根付かせる事で、東北復興へつなげようと試みて企画された。「想稿・銀河鉄道の夜」という作品と、たくさんの東北人たちの思いを乗せ、それぞれの故郷へと走り出す。
出演者は全て福島、宮城、岩手の東北三県出身者で構成。
福島からは近年CMや映画、NHKの大河ドラマや朝の連続ドラマ小説などの出演も多い舞台出身女優の佐藤みゆきをはじめ、実力派舞台俳優の大原研二、さいとうみき。
宮城からは仙台在住、CMなどで存在感を発揮し、ブレークが期待される18歳・広瀬咲楽、数々の舞台に出演し映画やドラマの出演も多い滝佳保子、佐藤拓之、東宝ミュージカルなどで活躍する高野絹也、小野崎有香、阿部紗穂里、故郷の石巻での公演も行う芝原弘。
岩手からはテレビ岩手製作のご当地ヒーロー「ガンライザー」でもヒロインの1人を務める、人気女優・小松彩夏をはじめ、舞台・吹き替えなどで活躍する文学座の田中宏樹、澤口渉が出演する。
W主演の佐藤・小松のコメントは以下の通り。
【佐藤みゆき】東北3県をツアーする前提で、東北を故郷に持つ私たちが創る「想稿・銀河鉄道の夜」原作の宮沢賢治の世界の風景をどう創り出すか。余白の美しい賢治の世界だからこそ特別な景色をお見せできるのではないかと思います。客席が変わると作品の温度も湿度も変化しそうなので、お時間が許せば東京の人たちにも地元の人と客席で一緒に体感して欲しいです。
【小松彩夏】震災後自分に何ができるのかをずっと考えながらも何もできずにいましたが、この舞台でやっと自分にも何かができると思えました。初めて地元での公演ができるので、家族や友達に地元で見てもらえることがすごくうれしいです。見に来ていただいた皆さんにも少しでも笑顔になってもらえるような作品にしたいと思っています。
【STORY】
父親が家を留守にしているため、貧しく、周囲から疎外感を感じている孤独な少年ジョバンニ(小松)は、ケンタウルスの祭りの夜に気がつくと、偶然出会った幼なじみのカムパネルラ(佐藤みゆき)と共に銀河ステーションの待合室にいた。
宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」を作家の北村想が翻案した本作は、宮沢賢治版とは違い、ジョバンニとカムパネルラは汽車の中でなく、汽車を待つ銀河ステーションの中で尼僧、考古学の学士とその助手たち、熊撃ち、そして青年と少女と出会う。
2人はどこまでも一緒に行こうと約束をしますが、カムパネルラの乗る汽車がやってきたその時…。
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