3月6日(日)に“ひとり芸”の頂点を決める「R-1ぐらんぷり2016」(夜7:00-8:54)の決勝戦がフジテレビ系で生放送される。今回はA~C各ブロックを1日ずつ3日間に分け、決勝進出者発表会見の直後に行われたインタビューの様子を紹介していく。
【Aブロック エハラマサヒロ】
――決勝進出が発表された時の気持ちを聞かせてください。
本当に、33年で一番うれしかったかもしれないです。去年は北斗晶さん(のネタ)をやりたいということで、準決勝前日にネタを変えたんです。「俺、ことしこれを押していきたいねん」って言って。それで決勝でウケて「よっしゃー!」ってなって、元々やりたかったネタは1年もんだんです。だから、今まで作ったネタの中で一番お客さんの前に出してきました。押しの強いキャラにしたり引くキャラにしたり、いろんなことをやりまくって作ったネタだったので、本当に思い入れが強くて。
正直、準決勝が終わった時に「ヤバい」って思ったんですよ。今までやってきたほどネタが“芯”に当たっていなくって。でも、それは理由があって、僕はウザいキャラクターをやるときって顔で演じるから、大きい会場だと後ろの方に伝わらなかったりするんです。自分でも分かっていたんですけど、それを動くネタにしたら違うネタになるから、「審査員の人、ここだけ分かってください」って思っていました。
発表の日も、夜まで連絡が来なかったんです。北海道で仕事をしていて、札幌で夜の7時半くらいに「(この時間に)去年は連絡来てたのにな」ってうなだれていました。で、切り替えようと思ったんですけどショックが大き過ぎて、クラブイベントみたいな仕事で、フルテンションでやるんですけど、半分空元気になっていたと思います。
それで10時半くらいに「『R-1ぐらんぷり』です」ってカメラが入ってきて、そこで「マジか!?」って15回くらい言ったと思います。そこで声出し過ぎて、声が枯れて2回目のネタが全然ウケなかったですけど(笑)。
もんできたネタやりました、自信なかった、落ちたと思った、そこで気持ちが切り替わらなかったところで合格と言われた時の、いろんなことが相まった喜びって半端じゃなかったです。今まで決勝に行った中でも一番うれしかったです。
――決勝は審査員だけでなく、お茶の間の投票もあります。顔をカメラでよく映してもらえると思いますが。
そうなんですよ。だから決勝に行ったら満足のいく出来になるんじゃないかなと思って、すごくワクワクしています。準決勝を見て「面白くない」と思った人が、テレビを見て「意外と前より面白くない?」って思ってくれたらうれしいですね。顔のアップと“うっとうしさ”を教えてくれたのは「あらびき団」('07~'11年TBS系)ですからね(笑)。初期メンバーの“キングオブあらびき”ことハリウッドザコシショウが今回一緒ですから、僕は小学校3年生の時からずっとザコシショウの物まねをしてましたから、この大会は自分の中で感慨深いものがあるんですよね。
――決勝のトップバッターになったことについてはいかがですか?
きついですけど、ジンクス的な事を言うと去年のゆりやん(レトリィバァ)、その前の(レイザーラモン)RGさんが1番でやってるんですよ。だから、ぶっ飛んだキャラクターの人の後の残った空気でやるよりも、フラットな状態からできる1番の方がもしかしたらいいんじゃないかっていうポジティブな捉え方をしています。
――1番に入ってネタの微調整は必要だと感じていますか?
それはちょっと考えようとは思っています。ちょっと間を取るとか、そんな感じですけど。でも、順番に左右されているようでは真のチャンピオンではないです! 本当のチャンピオンは1番であろうが最後であろうが絶対に優勝する。それができないってことは、もう敗者です。今めっちゃ格好いいこと言ってますよ(笑)。
――会見ではMCの宮迫博之さんから「ミュージカル俳優」とイジられていましたが、いろいろな仕事をする中で、あらためてネタにどんな思いを込めていますか?
ミュージカルをやる前と後では、歌い方と歌に対する向かい方が変わっているんですよ(笑)。今までの歌ネタの歌じゃないです。気持ちの乗せ方、感情の入れ方、これがそこら辺の歌ネタ芸人とは違う、宮本亜門仕込みの歌を見せたいと思います(笑)。
――最後に意気込みをお願いします。
もう7年越しですから。優勝が目的ですけど、その後に「R-1優勝者ってやっぱり夢あるな、俺もR-1出てみようかな」って思う人が増えるような優勝者になりたいなと思います。そうなるまで諦めない所存でございます。
この記事の関連情報はこちら(WEBサイト ザテレビジョン)