染谷将太主演による「映画 みんな!エスパーだよ!」のBlu-ray、DVDが3月16日(水)にリリースされる。
同作は若杉公徳の漫画を園子温監督のメガホンで実写化した、青春SFストーリー。超能力に目覚めた童貞と処女たちが悪に立ち向かうという、笑いにエロ、スリルや感動が混然一体となった異色のエンターテインメント作品だ。
発売を記念して、Smartザテレビジョンではヒロインの平野美由紀を演じた池田エライザを直撃。針の振り切れた作品で見事に役を演じ切った池田に見どころを聞いた。
――セクシーなシーンも多い異色のヒロイン役を、体当たりで演じられました。
頑張りました!(笑) まずあんなに短いスカートをはいたことがないです。見えちゃっているんですよ。“ワカメちゃん”状態で、隠すとかそういうレベルじゃないんです。撮影が後半になっても恥ずかしかったですね。
――慣れるものではないんですね(笑)。
私は開き直れませんでしたね。でもいろいろ考えた結果、恥ずかしがっていない人のパンチラよりは、恥ずかしがっている人のパンチラの方がリアルなんじゃないかなと思って(笑)。恥ずかしい気持ちのままずっと撮影していました。
――ロケが行われた愛知・豊橋ののどかな景色と、はちゃめちゃな内容のギャップが面白くて。
豊橋は人も超温かいし、すてきな所でした。それに皆さん“エスパー”の撮影には慣れていて、ほぼ下着みたいな格好で街を歩いていても「ああ、“エスパー”ね」みたいに気にしないんです。
――独特の状況ですね。撮影は泊まり込みでされたんですか?
そうですね、何週間か滞在しました。初日は前乗りで豊橋に行って、ネーティブな方言を覚えようと思って、駅のロータリーに2時間ぐらい一人で座ったりしていました(笑)。そうすると女子高校生たちが来て「何言っとるだー」とか言ってて、「あっ、本当に使ってる!」みたいな。こっそり勉強させてもらいました。
――撮影後も方言が抜けなかったりしました?
「じゃんね」がすごく残りましたね。それまで役者さんの“役が抜けない”の意味が分からなかったんですが、ふと「◯◯じゃんね」って出てきた時にハッとして、「これか!」って思いました。
――“役が抜けない”の意味が分からなかったと仰られたように、池田さんは演技経験が少ない中で、ヒロインという大役を射止めました。その経緯をお聞かせください。
きっかけはオーディションでした。受け終えて帰っているところに、マネジャーから電話で「監督が戻って来てって言ってる」って言われたんですよ。私、オーディションで監督に「俺の作品見てどう思った?」って聞かれて、「嫌いです」とか生意気なことを言ったので、「やばい、怒られる!」と思いました。
それで戻ったら「体形が見たいから、カーディガンだけ脱いでもらえる?」って言われて、脱いだら「はいOK、帰っていいよ」って。それで私は「これで落としたら電車代請求しますからね!(笑)」とかまた生意気言って、監督も「おう、焼き肉でもおごってやるよ!」なんて返してくださって。
取り繕って受かってもそれを継続できないと思っていたので、ありのままで受けました。それを面白がってもらえたんだと思います。
――ヤンキー役は難しくありませんでしたか?
台本を読み終えた時、私は「美由紀はヤンキーじゃないな」と思ったんですよ。こんなに不器用で意地っ張りでかわいい子、なかなか居ないでしょと。気持ちの面で一番ピュアだったし、ピュアだからこそ反発するのだなと。美由紀が普段どう生きてるのかなって想像するのが楽しくて、キュンキュンしながら演じていました。
――園監督の演技指導はいかがでしたか?
美由紀が自分をさらけ出して泣くシーンがあるんですけど、やってみてあまり納得いかずにいたら、監督に「今演技しただろ」って言われたんですよ。自分をさらけ出せていないと。いつもモニターの横にいる園さんが私の横まで来てくれて、「お前だったらもっと泣ける! 悔しい事とか悲しかった事を全部思い出して泣け!」って。
それでもう一度挑戦してみたら、せりふがまともに言えないぐらい涙が出たんです。その時、池田エライザとしても内側から引っぱり出されるような感覚になって。人間ここまで泣けるんだって。役なのに、自分の事のように思えたし、自分を引っ張りだされている感覚もあって、こういう涙があるんだなって思いました。
――とても感情を揺さぶられるシーンでした。
やっぱりドラマ版から見ている方には、今まで感情を抑えて怒りだけを出してきた美由紀が(感情を)さらけ出すという展開は、とても気持ちが高まるシーンだと思います。
――では最後に、男性向けと女性向けに、それぞれお薦めをお願いします。
男性に向けては、お薦めしていいのか分からないですけど、女子のエッチな秘め事のシーンを頑張って演じたので、そこは、お楽しみだと思います!
女子には、そうだな…これが男子の世界だって半ば諦めの目で見てください(笑)。ぜひ男の子と一緒に見て、“気まずく”なってほしいです。
あと小学生には「何でもないよ、気にしないでねー! うっそプー!」って言ってあげたいですね(笑)。
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