昨年12月に政界から引退した橋下徹・前大阪市長が8年ぶりにバラエティー復帰を果たし、“テレビ朝日の朝の顔”である羽鳥慎一とタッグを組む3月23日(水)放送の「橋下×羽鳥の新番組始めます!」(テレビ朝日系)の収録が行われ、“異色コンビ”が初の撮影に挑んだ。
同番組は、4月スタートの橋下×羽鳥による新番組の内容を決めるため、2人が3つの番組企画にチャレンジするという3時間スペシャル。その中に2人が“しっくりくる”企画があれば、4月からのレギュラーとして採用し、しっくりくる企画がなければ4月以降もレギュラー内で番組内容の決定を目指し、新企画に挑んでいくという、前代未聞のプロジェクトだ。
今回の特番で試された企画は「橋下さん、オカシクないですか」「教えてあげる!橋下ちゃん」「ナロウショー~橋下×羽鳥の新聞には載らないニュース~」の3つ。
まず「教えてあげる!橋下ちゃん(はしもっちゃん)」は、これまで大阪のことに夢中で、それ以外の分野に疎くなっているかもしれない橋下にさまざまなことを教えてあげようという番組だ。
冒頭、特設エレベーターでスタジオに現れ、スモークと共にド派手な登場を果たした2人だが、このゴージャスな演出に、橋下は「バラエティーに復帰早々、調子に乗り過ぎだって言われちゃいそう」と苦笑いしていた。ちなみにこの企画では、橋下のことを“はしもっちゃん”と呼ぶルールが設けられており、橋下は「そのあだ名、小学校時代以来です(笑)」と照れっ放し。
特番では、子供7人の大家族を養う橋下のために「きっとビジネスが苦手な橋下ちゃんに儲け方を教えてあげる!」というテーマで、堀江貴文が“ビジネスでもうける方法”をレクチャー。“橋下がこれからできるもうかるビジネス”と、その稼ぎ方を詳しく紹介。橋下が実は始めようと思っているあるビジネスについても、ホリエモンがもうける方法を伝授する。民間人になった橋下は、堀江の指南でビジネスに開眼するのか。さらに、ノッてきた堀江による「大阪都構想、こうすれば成功したはず!!」という大胆な説も飛び出す…。
その他、「ゴルフの面白さを理解できない」という橋下に、芸能界きってのゴルフ通・ヒロミが、その魅力を伝授する企画も展開していく。
一方、「橋下さん!日本のこんな所オカしくないですか?」は、普段の暮らしの中で「これはオカしい!」と思っていることを、パネラーたちが独自の意見“独説(どくぜつ)”として発表し、そのテーマについて真剣に考えていくトーク番組だ。
スタジオ到着早々、鮮やかな電飾が施された近未来的なセットを目にした羽鳥は「大討論番組のようなすさまじいセットですね!」とビックリ。橋下も「いやぁスゴ過ぎますね~! まるでアメリカ大統領選挙の討論番組みたい! トランプ氏が出てきそうだよね」と、その豪華さに圧倒された様子。
そんなデラックスなセットに集結したのは、石原良純、今田耕司、平井理央、古市憲寿、堀江貴文、吉川美代子ら、クセの強そうな論客ばかり。そうそうたるメンバーを前に、橋下は思わず「議会にいたら、イヤなメンバーですね(笑)。議会より激しそう」と本音を漏らす。
この企画では「毎日バスタオルを替えるのってオカしくないですか?」という身近な主張から、「保活ってオカしくないですか?」という問題提起まで、硬軟織り交ぜたテーマにそって討論。最近、ニュースでも取り上げられている“待機児童問題”について、橋下は「子どもを預けられない今の状況はおかしい!」と持論を展開した。
さらに「ナロウショー~橋下×羽鳥の新聞には載らないニュース~」では、2人が街へ飛び出す。これは、“広い=ワイド”とは逆の意味の“狭い=ナロウ”という言葉を冠したロケ番組で、市民の暮らしに興味がある橋下&羽鳥が、全国の“ナロウだけど興味がある街”をめぐる、“歩くワイドショー”だ。
初めてのロケとなる今回は、2人の母校である早稲田大学に凱旋。青春時代の思い出が詰まった早稲田の街を、2人でたどる。実は2人は早稲田大学政治経済学部経済学科出身で、同じ'94年に卒業した“同卒生”だったが、当時は全く互いの存在を知らなかったとのこと。
それもそのはず、野心と憧れを抱いて大阪から上京し早大に進学した橋下は“早稲田愛”に燃えた学生で、一方「偏差値が良かったから早稲田の政経を選んだ」という羽鳥は、テニスサークルに所属する、普通のライトなノリの学生だったよう。まさに正反対で、そんな羽鳥を「東京周辺に住んでいる関東勢の学生には、早稲田愛が足らない!」と、橋下も非難していた。
ところが、親友の証言や、番組が発掘した橋下の大学時代の映像を見てみると、そこには羽鳥さんにも負けず劣らず、実は“チャラかった”一面が発覚?
2人は卒業以来20年以上ぶりに、政治経済学部の校舎内へ。かつて通ったキャンパスを懐かしみつつも、あまりの校舎の近代化と、現在の学生の“早稲田”らしからぬ意識やファッションに驚く場面も。
橋下は、当時彼女だった現在の奥さんと足しげく通っていたラーメン店で当時と変わらぬ店主と懐かしの味に大興奮。実はこのラーメン店の裏にある女人禁制のアパートで、こっそり奥様と同居していたという話も飛び出す。
収録を終えた2人は、それぞれ感想を語った。
「3本の収録を終えましたが、羽鳥さんはお会いする前の爽やかな印象そのまま。まだ裏の顔が見えていないだけなのかもしれませんけど…(笑)。でも、羽鳥さんの進行を目の当たりにして、やはりプロの仕事だなと実感しました。僕は完全に乗っからせてもらっている状態で、こんなにも自由に“素”でやっていてよいのかなと思っています。この番組では、僕は“視聴者代表”という感覚で参加していきたい。視聴者の皆さんと一緒になって、皆さんも参加している気分になるような、楽しい番組にしたいと思っています!」(橋下)
「橋下さんは、若い方たちにとっては“明るい茶髪弁護士”というより“コワイ政治家のおじさん”という印象が強いと思いますが、この番組でそれはガラッと変わると思いますよ! このタイミングで橋下さんと組むことができたのは、すごく光栄なこと! 橋下さんの番組を実現させたテレビ朝日もスゴイですし、一緒にやれる私は非常にラッキーだなと思っています」(羽鳥)
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