(「僕のヤバイ妻」伊藤英明×木村佳乃インタビュー(1)から続く)
――それぞれの幸平と真理亜という役どころを、互いが演じられることについてはいかがでしょうか?
木村佳乃:最初に台本をもらった時から相手は伊藤さんと聞いていたので、伊藤さんのことだけ考えて、伊藤さんが走ったり、伊藤さんが慌てていたり、全部伊藤さんありきで想像して読みました。もう、私の中では(幸平は)伊藤さんしか思い浮かばないです。
伊藤英明:これ、木村さんがいいなと思ったの。品の良さと、天真らんまんさは役にも通じる。自分は良かれと思ってやってるけど、相手はどう思うか分からない。空気が読めないんじゃなくて、天真らんまんさの部分、純粋さがぴったりだと思って。決まる前から木村さんかなと思っていました。
――伊藤さんは、演じる幸平に共通点を感じる部分はありますか?
伊藤:あったらまずいよ(笑)。でも自分で思ったのは、詰めが甘いところと、脇が甘いところ。あとは、あんまり考えないところ。ある意味、やっていることはひどいのかもしれないけれど、自分の思ったことには純粋に向き合っているのかな。(幸平は)自分のやりたい店のためにお金がほしいし、不倫相手といい感じだから妻を殺してしまえ…と、もう小学校4年生レベルの子供ですね。
――共演を重ねて、お互いの印象の変化はありましたか?
伊藤:昔からイメージが全く変わらないです。本当に明るくて、一緒にいて和む。以前のドラマでは内容もスケジュールも大変だったけど、木村さんが来ると現場が明るくなって、大変さが吹き飛びます。
木村:(知り合って)長いので、もう同志みたいな感じ。だからこそのやりにくさもなく、やりやすさばかりです。
――木村さんは、自分と役の共通点を感じる部分はありますか?
木村:私はもともと役と自分の共通点を探さないんです。役は別で考える。結果、「それが素だよね」と言われることもあるし、「全然違うよね」と言われることもある。自分の考える自分と人から見る自分は、誤差がありますから、皆さまが見たいように、(「真田丸」の)松が素だと思ってもらってもいいし、真理亜が近いと言われてもいいし。それはご自由にと思っています。
――お二人は、演じられる役にご自身が寄っていくようなことはありますか?
伊藤:どうかな、疲れは引きずるけど(笑)。今回はシュールで非現実的だから、楽しんで演じられると思うので、役は引きずられないかな。
木村:同感です。あと寝不足は引きずるかな(笑)。私も今回の役を引きずったら家庭崩壊ですよ! ヤバイ。
伊藤:僕もだよ、家に持ち帰らないようにしよう。でも、非現実的だからこそ、現場では思い切り楽しめると思います。
――これからの撮影で、特に楽しみなシーンはありますか?
木村:伊藤さんは馬に乗ったり、アクションがお上手なの。今回、けんかして階段を落ちるとか、2人でちょっとしたアクションもあって。一緒にやるのが楽しみです。
伊藤:スタントマンさんがいるからオレは落ちないよ。
木村:でも面白そうだし、うまそうじゃない?
伊藤:長生きしたいから、しないしない(笑)。
木村:あとは、どんでん返しに次ぐどんでん返しの連続なんですよ。先の話だけど、真理亜が計画した以上のこともどんどん起きるので、そこはまたお楽しみで。ホント、この先一体どうなるの?と思っていただけると思います。
伊藤:欲にただ向かっていくドラマ。愛とお金は盲目ですよ。
木村:確かに。本当にそう。
――幸平という役の魅力についてはいかがでしょうか?
伊藤:役どころの魅力がないから殺そうと思っちゃうんじゃない?でも、(真理亜が)親の心配をしてくれたりする優しいところを感じて、俺(幸平)はバカなことをしたと感じるから、優しい部分はあるんじゃないのかな。
木村:幸平さんは最初全てが受け身。私から何かされたり、(愛人の)杏南ちゃん(相武紗季)から「殺そう」と誘われて「うん」と言ったり。でも、ここから(第1話が終わったら)受け身じゃなく、変わってくるんだと思います。そうなった時の男の人は怖いですけれど、そこが楽しみですね。
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