「ビートたけしのTVタックル」(テレビ朝日系)が、4月3日(日)から日曜の昼間に進出。'89年7月3日にスタートし、'13年8月には放送回数1000回を超え、ことし27年目に突入する同番組がこの春さらにパワーアップする。
「2016年“春”世間をザワつかせたスポーツニュース総ざらいSP」をテーマにした日曜昼バージョンの初収録では、ビートたけし、阿川佐和子、大竹まことのレギュラーメンバーに加え、猪瀬直樹前東京都知事、経済評論家・佐藤治彦氏らを招き、2020年東京オリンピックの予算について激論を交わした。
猪瀬氏は都知事のころに「世界一カネがかからないオリンピック」とTwitterに書いていたにもかかわらず、現状の予算はその何倍にも膨れ上がっているため、なぜそれほどの金が必要なのかや新国立競技場、エンブレム問題などと合わせて、スポーツのさまざまな問題についても論じた。
収録後には、たけし、大竹、阿川らを囲んでの会見が行われ、集まった記者からは「アメリカ大統領選挙」や「清原和博容疑者の社会復帰」「待機児童問題」「芸能界、政界を騒がせる不倫騒動」などに質問が飛び、たけしを筆頭にそれぞれが言いたい放題。
「待機児童問題」についてたけしは「ここが安倍政権の大見えを切るひのき舞台だと思う。参議院と衆議院の議員を減らして、余ったお金を保育園に充てるということやればいいのに。なぜそれができないのかって思います。俺が総理大臣ならやっているね」と発言。すると、阿川は「政府は女性が外で働いて活躍するように勧めているのに、保育園は増やせないと言う。どうすればいいの、という感じですよね」と率直な意見も。
また「アメリカ大統領選挙」について、たけしが「トランプ氏が大統領になったら、日本がアメリカの一つの州になっちゃうんじゃないか、という怖さもある。でも、最後はヒラリー・クリントンで落ち着くんじゃないの?」という独自の読みを披露した。
たけしは「日曜のお昼になったことは、あ、そうなんだって感じ(笑)。番組がなくなるよりいいやっていうぐらい。だから、夜と昼の視聴者の違いとかもあまり考えてない。日曜日のお昼で(視聴者から)批判されることも多くなるかもしれないけど、起きている人も多いので深夜よりいいかな」とこぼした。
続けて「日曜日のお昼の番組を見ていると、芸能の話題とかを扱う番組が多いので、『タックル』ではそういうのではなく老人介護の問題とか、真面目なテーマでやりたいね。ちょっとつらい話になるかもしれないけど、この番組を見ないと晴れ晴れとした1日が送れない、というような番組にしたい」と意気込んだ。
阿川は「たけしさんの番組中の言葉でハッとすることがたくさんあります。例えば、子供たちが校則などで規制されるのはいかがなものか、もっと自由にさせるべきじゃないか、という意見が世にあります。その意見に対してたけしさんが『校則があるから面白いんじゃないか。校則をどうやって破るか、というところに子供たちは知恵と労力を使う。それがオリジナリティになるんだ』と言うんですね。それにハッとさせられました」と明かした。
一方の大竹は、「私はたけしさんと二十数年一緒にやらせていただいていますが、本当にたけしさんのくだらない、無駄さ加減がすごいなと思っています。たけしさんは、やっていることが全てが無駄なんです。でも、それが『アートたけし展』などにつながっていく。そうなると、無駄なことが一番大事なんだと思うんです。だから、これからもこの番組で、たけしさんには無駄なことをたくさんしゃべっていただきたいと思います」と語った。
そして、たけしは「ただ、放送時間はまた変わるかも(笑)。どこの時間へ行っても同じことをやってやろうと。われわれはテレビ界の遊牧民みたいなもの。いずれ落ち着いた時間帯でいい番組になると思います(笑)」と“たけし節”で締めくくった。
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