アニメ「名探偵コナン」の映画「劇場版 名探偵コナン 純黒の悪夢(ナイトメア)」が、4月16日(土)に全国公開される。同作はコナンをはじめとした原作超重要キャラクターたちがシリーズ最大の敵“黒ずくめの組織”と対決するエピソードとあり、話題を呼んでいる。
この“黒ずくめの組織”の一人である謎の女性役を、ゲスト声優の天海祐希が演じる。そこでSmartザテレビジョンでは天海に出演への思いを聞いた。
――まず始めに、「名探偵コナン」という作品にはどのようなイメージをお持ちでしたか?
謎解きはとても複雑で、そこにちゃんと人物の感情が絡んでいて、これは大人も楽しめる作品だとすぐに好きになりました。
私は「刑事コロンボ」やアガサ・クリスティの作品が大好きなんですけど、それらに似たテイストを感じました。
――どのキャラクターがお好きですか?
毛利さんが好きなんです。だってうらやましいじゃないですか、毎回寝てる間に全てが解決して、自分の手柄になるんですよ。こんないいことないですよね(笑)。
彼は破天荒だったり楽観的だったり、それでいてすごく器が大きいじゃないですか。ああいうところも好きですね。私は実家が下町の方なので、下町にいるお父さんの匂いがして、とても身近に感じるキャラクターです。
――天海さんご自身は、推理力に自信はありますか?
コナンくんの推理ゲームで時々遊ぶんですけど、なかなか難しいんですよ!
――ゲームもやられるんですね。
脱出ゲームなど頭を使うゲームが好きです。頭をリセットするのにいいんですよ。ある俳優さんもそう仰っていたので間違っていないと思います(笑)。それにしてもコナン君の推理ゲームは、「これ子供は分かるのかな」とか思うけど面白いです。
――日頃から「名探偵コナン」にはよく親しまれているんですね。そんな天海さんが、今作への出演オファーを受けたときのお気持ちをお聞かせください。
これだけ広い世代の方に愛されている作品ですし、20周年の記念の一本に声を掛けていただきすごく光栄でした。ただうれしい反面、不安もありました。私が入ったことで「コナン作品」の世界観を崩すなんてことになってはいけませんから。そこは気を引き締める一つの材料になりました。
――役柄を知ったときはどう思われましたか?
黒ずくめの組織の人間の役でゲスト出演するのは私が初めてだとお聞きしまして、さらにプレッシャーが上乗せになりました(笑)。でも、こういう重要な役で呼んでいただけるということは、期待していただけているということですよね。私は困難なところにチャレンジしていくのが好きなので、頑張りたいと思いました。
――役の見どころはどんなところでしょう?
ものすごい身体能力でアクションを披露する、とても格好いい役なんです。アフレコの現場で「ここで声を入れてください」って指示が出ているのに、私はモニターに見入って「すっげー!」って口あんぐりになってしまい、ふと気付き「すみません、もう一回お願いします!」なんてことも(笑)。アクションに興味がある女優さんだったら、みんな実写版を演じたくなるキャラクターだと思います。
――天海さんも実写版を演じたいですか?
10年ぐらい若ければ(笑)。今は見せていただく側で。あまりむちゃしないようにね。今はほら、毛利さんになりたいぐらいですから。
でも本当にすてきな女性ですよ。最初のとんがっている時は結構怖いけど、記憶をなくした後は友達になりたいタイプかな。もう少し早くコナン君たちに出会えていたら、もしかしたら彼女の人生は変わっていたのかなと思ったりもしました。
――先ほど困難なチャレンジと仰っていましたが、この「謎の女性」はとても難しい役どころだと感じました。
難しかったですよ。まず台本を拝見して、「ハッ!」とか「フッ!」とか、息遣いのせりふが多いんです。これ、私はどれだけ演技のパターンを持ってるかなと思って(笑)。一つのシーンで結構な数のテイクを重ねたところもありました。映像でもこんなに出したことないというぐらい。実音としてはっきり聞こえるようなため息などは難しいですね。プロフェッショナルの声優の方々は、声を楽器のように扱われていてとても勉強になりました。
私はそうそうたる皆さんとは比べものにならないぐらい経験が少ないですから、監督さんやスタッフの方には「何か注文があったらとにかく言ってください。小さなことでも何でもいいので、ご期待に添えるように頑張りますので」と伝えて参加させていただきました。
――演じる上で、どんなことを大切にされましたか?
最初は記憶を持ったバリバリの悪役として登場し、そこである事故に遭い記憶をなくすので、今記憶があるのか、思い出しかけているのかといったいろいろな状態があるんですね。なので、彼女の記憶は今どういう状態なのか、をきちんと理解することが大事でした。監督さんや皆さんと話し合った結果、アフレコは記憶を無くしているシーンから録るように進めてくださいました。
何かを思い出そうとすると彼女の中に変化が現れるのですが、そこはものすごい叫び声を上げたりするので、その辺は思いきりやらせていただき、楽しかったです。「マイクから離れてください」って注意されるぐらい、熱が入ってしまいました(笑)。
――では最後に、作品の魅力を教えてください。
放送開始から20年が経過しているということは、20年前に子供だった人たちも今では大人になっていて、そのお子さんたちも見ている作品ですよね。トリックはすごく難しいからご家族で楽しめるし、教訓になるようなことも含まれていて、2世代、3世代で楽しめる作品だと思います。ぜひご覧ください!
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