NHK BSプレミアムで4月6日(水)からセカンドシーズンがスタートする「アナザーストーリーズ 運命の分岐点」。今だから話せる新証言や時を経て見つかった新事実、貴重な映像を駆使して、世界が息を飲んで見守った歴史的事件の裏側に迫る。
ファーストシーズン('15年4~9月)に続き、ナレーターを務める濱田岳と河瀬大作プロデューサーに、セカンドシーズン開始直前、意気込みを聞いた。
――ナレーションのお仕事をやられて、実際いかがでしたか?
濱田:僕の中でこれだけ長く一人で喋るっていうのも初めてでしたし、題材も結構アンタッチャブルなことにまで迫ったところも多かったり、またはハッピーなお話もあったりして、ほぼ一人で喋り倒すというか、読み倒して、見てくださった方にお伝えするっていうのはチャレンジですよね。とても責任重大だなと思います。
――テレビやCMなどとはまた違う感じですか?
濱田:そうですね…。本当に責任の置きどころが普段とは違うなと。いろいろな取材とか、現地に行って調べてきたりしてすごく努力されて完成された映像に対して声を吹き込むので、それは普段やっているお芝居ではなかなか味わえない責任感があると思います。
内容によっては、トーンであったりとか、読むスピードであったりとか、そこは題材に合わせて、やっぱり視聴者に見やすくというのは意識しています。見やすくするためにマイナーチェンジというか、ディレクターさんと擦り合わせたりしてやっています。
――河瀬さん、濱田さんの起用理由についてお聞かせください。
河瀬:声と存在感が大きかったです。濱田さんの声というのが独特のいい意味でのひっかかりみたいなものがあるんですけれど、気持ちよく聞いていられる、そういうことができる人というのは少なくて、ある種のタレントだと思います。
声に癖がある人もいるし、それでぐいぐいくる人もいるとは思いますが、今回はこれは僕の声ですっていう人ではない人が良かったんです。でも、その声に何かを乗せてくれる人がいいな…と考えていた時に、濱田さんの声を聞いて「これだ!」と思いました。
濱田さんは絵面と言葉の組み合わせの中で読み解いていって、アクションとして言葉にするというか、本当に場面転換のときには必ずちょっと声も変わるし、ここは間を取ってほしいときには必ず間を取るし、今、間を取ってほしかったなというときはブースの方から「もう1回やらせてください」と自らダメ出しが来るので感心しています。
――濱田さんの印象に残っている回はありますか?
濱田:やっぱり読んでいて楽しかったのは、ビートルズが日本にやってきた回ですね。('15年6月10日放送「ビートルズ旋風 初来日 熱狂の103時間」)とか、あれは自分にとって楽しい出来事の連続というか、ジョンが脱走したりとか、コミカルなタッチで作っているのが分かってすごく楽しかったです。
また、ものすごくタイムリーな時に、ものすごい切り口でチャレンジしたなと思ったのは、やっぱりチェルノブイリの回('15年7月29日放送「チェルノブイリ原発事故 隠された“真実”」)ですね。
――濱田さんの好きなジャンルで、今後、このアナザーストーリーズを知りたいというのはありますか?
濱田:そうですね…のちの時代から見たイチローの物語は気になります。僕が少年野球やっていたころから誰もが認める天才で、記録にチャレンジしていて、そしてイチローのその後も気になるので見てみたいです。
――番組を担当するようになってから、ご自身の生活で変わったことは何かありますか?
濱田:やっぱり面白いねって言ってくださる人も多く、見てくださっている方に評価していただけるというのは本当に何にも代え難いです。やっていてよかったなと思う瞬間です。あと、飲んでいる席での話題に尽きなくなりました(笑)。みんな多分楽しいと思うんですよね。「これ、知ってた?」「マリリン・モンローこうだったんだよ!」(笑)。そういう面で、私生活で一番助かっているのはそこかなと思います(笑)。
――番組を楽しみにされている方へのメッセージと、ナビゲーターを務められている真木よう子さんへのメッセージをお願いします。
濱田:皆さんへは、1回、2回と見てくださった方は今も見続けてくださっているという自信もあったりして、僕が好きということもあるんですけれど、それだけ皆さんが連想するパブリックイメージに本当にいろいろな角度から切り込んでいるので、毎回驚かすことがあると思います。大きな事件ばっかりを扱っているので、知らないよりは知っていた方がいいものの連続で、楽しいものがぎゅっと詰まった番組だと思います。
真木さんとは、なんだかんだでまだお会いできていないので、ぜひ「『アナザーストーリーズ』お疲れさまでした。乾杯!」みたいなことができたらいいなと思っています(笑)。
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