「ディアスポリス-異邦警察-」浜野謙太が魅力を語る

2016/04/06 00:00 配信

ドラマ

TBSで4月12日(火)から放送開始する「ディアスポリス-異邦警察-」に出演する浜野謙太にインタビュー敢行ヘアメーク=HAMA /スタイリスト=関敏明

TBSで4月12日(火)(MBSは4月17日(日))にスタートする、松田翔太主演ドラマ「ディアスポリス-異邦警察-」に出演する浜野謙太にインタビューを敢行。浜野が演じる元銀行員・鈴木博隆の魅力などに迫る。

本作は、漫画家・すぎむらしんいちと脚本家のリチャード・ウーによる作品で、'06~'09年に「週刊モーニング」(講談社)で連載。東京にいる密入国外国人約15万人の中で、難民認定を受けられず貧しい生活をしている者が、自分たちを守るために作り上げた秘密組織「異邦都庁(通称:裏都庁)」を舞台に、裏都庁で働くただ一人の警察官、久保塚早紀の活躍を描いた物語だ。

浜野が演じるのは、松田演じる久保塚の指示で顔を整形し、助手としてさまざまな事件に巻き込まれていく元銀行員・鈴木。劇中で整形をする鈴木を演じるに際し、浜野は顔を演技ができるギリギリの範囲まで特殊メークで作り上げ、いつもの浜野からは想像もつかない“整形前の鈴木”という特異な姿を完成させている。

――鈴木を演じることになった感想は?

僕はあまり漫画を読まないんですけど、原作漫画が連載していたときは読ませていただいていて、すぎむらしんいち先生の漫画がすごい好きだったのでこのお話をいただいたときは二つ返事でした。「できることがあれば何でも!」という感じでした。

――整形前は特殊メークですが、その状態での演技はいかがでしたか?

出っ歯がつらかったですね(笑)。特殊メークとか映画とかでやったことあったので、こんな感じなんだろうなというのは分かっていたんですけど、出っ歯だけがちょっときつかったですね。せりふを喋るのが大変で、普通だと話しにくいので、高音を意識して話すようにしました(笑)。

――鈴木の役作りはどうされましたか?

日本においては、この“異邦警察”自体が異物視されているというのが重要だと思うんですけど、鈴木は“異邦警察”の中ではまた違う異物、そういうものとして存在できたらいいなと思って演じました。

鈴木は“いい日本人”だと思います。外国人と接するときって普通に外国人に合わせてしまうと思うんですけど、鈴木はあまりそういう技能も持っていない、合わせることができない、でもつながらざるを得ないという。臆病なんだと思うんですよね。臆病だからこそ優しい、そういうのは日本人の良いところだと思います。

鈴木が活躍する回は、日本人の良いところが出ている回になると思います。日本代表みたいな気持ちでやりました(笑)。

――共演者の松田さん、柳沢慎吾さんの印象は?

慎吾さんはどんな人にも好かれますよね。柳沢慎吾という共通語があるみたいな(笑)。外国人にも大ウケしていたし、すぐ友達になっちゃうし(笑)。

翔太君は、たぶん自分と違う人が好きみたいで、外国人のキャストとも普通にやり合ってたし、思ったことは全部駄目だしするし、全ての人に対して平等でした。作品をよりよくするために誰にでもガツガツ言うことができる人だと思います。

不思議なことに、僕の俳優関係の中で一番じゃないかな、というくらい仲良くなったというか、結構一緒に飲みに行くようになりました。僕のキャラクターというものをすぐにくみ取っていじってくれます(笑)。

――この作品をどういう人に見てほしいですか?

皆さんに見ていただきたいですが、特に同世代の人に見てほしいですね。弱いけどこのドラマの世界観の中で生きている日本人がいるぜっていうのを伝えたい。架空の話ですが(笑)。鈴木から言えることはそれくらいですかね、「鈴木頑張ってます!」みたいな(笑)。

――大変だった撮影はありますか?

鈴木は鈴木なりにハードコアな撮影が多くて、プールに飛び込んだり、切り刻まれたり、ビール瓶で殴られるとか血だらけになりました(笑)。鉄のテーブルみたいなところに裸でくくりつけられたりとか、何回かブリーフにもなりましたね(笑)。

僕、乳毛が剛毛なんですけど、「大丈夫ですか?」って何度も監督たちに言ったんですけど、「むしろ使います!」みたいな感じでした(笑)。この世界観にマッチしていたのかな(笑)。

――作品を通して、鈴木の見どころは?

“鈴木は不死身”ってところですかね(笑)。一番強いのは鈴木なんじゃないか説が撮影中ずっと出ていて、1話に1回くらいは絶対やられている感じです(笑)。

意外とそういう不死身感も日本っぽくていいなと。「俺ら不死身だ!」って思って生きていけたらいいですよね(笑)。