桂歌丸、人生の終え方を語る「目をつむるその時まで…」

2016/04/22 22:55 配信

芸能一般

「NHKスペシャル『人生の“終い方”~あなたが最期にしたいことは~』」の取材会にて語る桂歌丸

桂歌丸が4月22日、横浜市中区にある横浜にぎわい座にて行われた「NHKスペシャル 人生の“終い方”~あなたが最期にしたいことは~」の取材会に出席。以前より「高座の上で死ねれば本望」と述べていた歌丸は、この日もあらためて「目をつむる時も自分は自分の責任を果たす」と語った。

同番組は歌丸が進行を務める他、歌丸自身にもおよそ半年間密着したドキュメンタリー。さまざまな人の最期の姿を通して、人生の終え方を考えていく。

視聴者から募集した「理想の人生の終え方」「心に残った最期」に関するメッセージを紹介し、漫画家・水木しげるをはじめ、最近亡くなった著名人の最期にも迫っている。

昨年、腸閉塞(へいそく)などの治療のために2カ月間入院し、その後復帰を果たした歌丸。ドクターストップがかかりながらも高座に上がり続ける歌丸は、その理由を「自分の責任を果たすため」と話す。

歌丸の休養中、「笑点」(毎週日曜昼5:30-夜6:00日本テレビ系)の司会は、他のメンバーが週替りで行っていた。病室のテレビで見ていた歌丸は、当時「みんなに迷惑を掛けたから、頑張らなくちゃいけないと思った」という。

「普通なら、入院をしたらそこで次を考えるでしょ。でもあの番組は違う。帰ってくるのを待っていてくれたんだから、恩を返さなくては」としみじみ。

その一方で、司会者交代の時期を考え始めていることにも言及。先代の5代目三遊亭圓楽から受け継いだバトンを、「笑点」50周年のことし、後任に託すのかという葛藤も。

最期の迎え方については、理想として5代目柳亭左楽の名を挙げた。まさに「生涯現役」の人で、亡くなる直前まで高座に上っていた5代目左楽を歌丸は「幸せな方」と表現。たとえ番組司会者の座は降りたとしても、生涯落語家として話し続けるという気概を見せた5代目左楽。

また、熊本地震の被災者についても触れ、寄席などの収益から義援金を送ること、時期をみて「笑いを届けに行く」ことも力強く明言した。

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