「手裏剣戦隊ニンニンジャー」('15~'16年テレビ朝日系)のスターニンジャー/キンジ・タキガワ役で人気を博した多和田秀弥が、栗山千明主演ドラマ「不機嫌な果実」(毎週金曜夜11:15-0:15ほかテレビ朝日系)で本格的なラブストーリーに初挑戦。
多和田演じる山岸亮介は、主婦モデル・遠山玲子(橋本マナミ)と不倫関係にあり、濃厚なラブシーンも話題となっている。ますます活躍の場を広げる多和田の素顔に迫るインタビューを行った。
――「不機嫌な果実」出演のお話を聞いて、どう思いましたか?
今までこのような恋愛作品に出演したことがないのですが、いずれは演じてみたいと思っていました。
ドロドロしていて、愛や欲求、嫉妬を描いているドラマ。昔一度ドラマ化されて、世間を騒がせた作品に、自分が携われるのはすごくうれしいです。
そのドラマは知らなかったのですが、出演が決まった時に調べてみて、すごく話題になった作品だと知りました。今回の台本を読んでみて、日常生活でも実はありそうな内容で、人間のいろんな部分が描かれている作品だなと思いました。
――山岸亮介の役どころについて教えてください。
一番シンプルな役。不倫はイケナイと思いつつも、好きだという気持ちが強いから、(人妻の玲子に)しちゃう。亮ちゃんはある種ピュアな人間なんだろうな…。
大人の女性の魅力にハマって、手のひらで転がされていますが、そこをうまく楽しんでいる役ですね。
――本格的なラブストーリーに初挑戦となりますが、いかがですか?
初挑戦で、いきなりシャワーを浴びながら橋本さんと絡むシーンがあって…。しかもそのシーンでクランクインしたんです(笑)。僕は、主にそういうシーンが多いですね。
隠れて玲子さんと会うことが多い役なので、出てくるとすごくインパクトがあります。ここが頑張りどころだなと思っています。お話をいただいたときは難しいシーンだから、「えっ!? (自分には)早くないかな? できるかな?」と思いましたし、不安もありました。
でも、僕にとって大切なタイミングで大胆な演技に挑戦できることに感謝して、しっかり演じました。橋本さんもすごく優しい方で、一緒に話しながら演じられたのでとてもいい時間でした。
――橋本マナミさんの印象はどうでしたか? 変わりましたか?
TV番組で “国民の愛人”“おじさまキラー”っていうキャッチフレーズを見ていたので、最初の(ラブシーンの)お相手が橋本マナミさんだと聞いた時は、本当にびっくりしました。
実際お会いして、セクシーなだけじゃなく、人の心をグッとつかむ、とても魅力的な方だと思いました。橋本さんと共演して、自分ももっと魅力的にならなきゃとあらためて思いました。
橋本さんはドラマで年下とラブシーンを演じたことがないとおっしゃってたので、お互い初挑戦のようなところはありました。でも、橋本さんがどうぞという感じで受け入れてくださったので、思いっ切り演じさせてもらいました。橋本さんにも「意外に、緊張せずにやってたよね」って言われました(笑)。
――橋本さん演じる、玲子の印象についてはいかがですか?
玲子さんは「愛なんて他の男にもらえばいい」というせりふがあって、僕はそういう感覚がよく分からないので、単純にひどい女の人だなーと思いました。でも、そういう感覚って実際に感じている人はいるだろうし、ただ遊んでいるわけではなく、玲子さんもいろんな思いがあるんだろうなと思います。
設定には描かれていませんが、スポーツインストラクターの山岸亮介が働いているスポーツクラブに玲子さんも通っていて、そこで出会ってお互い引かれた部分がしっかりとあって、距離が縮まっていったんだろうなって想像しています。
――セクシーなシーンが多めですね…。
ト書き(俳優が声に出すせりふ以外の部分)が多くて、最初戸惑いました。今まではせりふありきでト書きを意識していたんですが、“ここでキス”、“スカートの中をまさぐる”、というト書きがあって、驚きました。
僕たちはベッドではなく、人目に付くような場所で大胆に絡み合うこともあるので、(劇中の)他の組み合わせとは違った色を出せたらいいですね。
(視聴者の方の)印象に残り、作品のいいスパイスになれたらいいなと思ってます。
――年上の女性の魅力とは?
男性は年上の女性に一度は憧れたことがあると思うんですよ。僕も年上の方は、包容力もあるし、経験も豊富だし、すてきだなって思うことがよくあります。年下や同世代の女性とはまた違う魅力的な部分は、ドラマの撮影や台本を読んで感じています。
――多和田さんは恋愛するとどうなりますか?
(山岸と)似ているかといえば…似ている方かもしれないですが、まず不倫はしないです(笑)。好きになったら(気持ちを)抑えきれなくなっちゃうのも分かりますが、僕はどちらかといえば好きな人にはすぐに気持ちを伝えません。ちゃんと相手のことを深く知りたいので、食事に誘ったりして交流を経てから、「好きです」って自分から言いたいですね。
じりじり一歩一歩距離を詰めてから気持ちを伝えた方が、より相手のことが見えるのかなって思いますし、相手にも思いが伝わるように思います。僕は真面目過ぎるだけなのかもしれないですけど、そういう作戦です(笑)。
――麻也子(栗山)、久美(高梨臨)、玲子(橋本)だったら、誰がタイプですか?
あえて選ぶなら、久美さんです。離婚を経験して傷を負っている女性って守りたくなる瞬間があるんじゃないかと思うんです、男性なら。麻也子と玲子は結婚しているので、守ってくれる人はいますしね。女性の弱い部分が見えると、守ってあげたくなります。
――視聴者の方へメッセージをお願いします。
それぞれのキャラクター、人間性がすごく深く掘られている作品です。フィクションとして不倫を楽しんで見ていただくのもいいですし、不倫してしまう心情を分かる方もいらっしゃるかもしれないですし、いろんな見方ができます。人間の奥底の部分が見える作品だと思いますね。
僕自身は、違う魅力を見せていきたいです。亮ちゃんのような役をこれまで演じたことがなく、一つ前にはヒーローを演じていましたので。この作品を見て僕を知ってくださった方にも、「亮ちゃんの気持ち分かる!」って、思わず守ってあげたいと思っていただけるように演じていますので、ぜひ見てください!
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