欅坂46、ベビメタら“次世代系”注目アイドルを紹介

2016/05/07 08:30 配信

アイドル

“アイドル新時代の旗手”は、かわいいだけじゃない個性派アイドルが勢ぞろい。

ご当地アイドルからイロモノまで、個性派が続々と生まれるアイドル界。正直、隅から隅まで覚えるのは至難の業だが、ここでは個性豊かな注目アイドルを独断と偏見を交えて紹介する。目の肥えたファンの方からすれば、何を今さら…と思われるかもしれないが、しばしお付き合いを。

今、アイドル界で最も注目を集めるのが4月6日に「サイレントマジョリティー」でデビューし、発売初週26万枚超を売り上げ、女性アーティストのデビューシングル初週売り上げとして歴代1位記録を樹立した欅坂46だろう。

欅坂46のデビューシングル「サイレントマジョリティー」通常盤


デビュー曲の「サイレントマジョリティー」は、王道アイドルのそれらしい曲ではなく、極めてアーティスト性の高い楽曲。メンバーでは、センターを務める14歳の平手友梨奈が、最年少メンバーとは思えぬ凛とした佇まいと強いまなざしで、かわいいだけのアイドルではないことを知らしめるアイコンとして、各メディアがこぞって取り上げている。

デビューして間もなくYouTubeでMVを公開するや、驚異の1000万回再生を突破し、土田晃之や南海キャンディーズ・山里亮太ら芸能人も「めちゃくちゃ格好いい!」などと絶賛。同曲を引っ提げ出演した「ミュージックステーション」(テレビ朝日系)などでのパフォーマンスから、初めて見た視聴者にも鮮烈な印象を与え、多くのファンの間でもかわいいというより、格好いいという意見が圧倒的マジョリティー(多数派)だ。

特にTAKAHIROが振り付けしたダンスは、衣装共々まるで軍隊のようなきれいな整列からキレ味鋭いフォーメーションダンスを繰り広げ、MVを何度も何度も繰り返しリピートして見ている人も多いよう。“坂道シリーズ”の先輩・乃木坂46の脅威となり得る存在として、今後の活躍も最注目のグループだ。

欅坂46の成功例からも分かるように、最近のアイドルにはかわいいだけじゃ駄目…とは言わないが、かわいいプラスアルファが求められる。

先日、イギリスのSSEアリーナ・ウェンブリー(ウェンブリーアリーナ)で日本人アーティストとして初めてワンマンライブを行ったBABYMETALも、かわいらしさプラス・ヘビーメタルの格好良さの化学反応で世界中から支持されている。彼女たちの楽曲性の高さは言うまでもなく、目の肥えたコアなヘビメタファンからも認められたベビメタの“次の一手”にも注目したい。

【写真を見る】BABYMETALは海外で最も有名な日本人アーティストとも称される!


もう1組“かわいい×格好いい”グループとして特筆すべきは、「逆光×礼賛」が自己最高位となるオリコンウイークリーチャート2位に入った東京パフォーマンスドール

先代から10数年の時を経て復活し、メンバーを新たに生まれ変わったTPDは、高速のフォーメーションダンスやボーカルテクニックを駆使し、楽曲のクオリティーもアイドルの中では抜きん出た存在だ。

特に最新曲の「逆光×礼賛」は、大人数グループでしかあり得ないシンクロボーカルが素晴らしい、浅倉大介が作曲したスピード感あふれるエレクトロナンバーだ。

さらに彼女たちのライブ「ダンスサミット」は、MC抜きのノンストップで歌とダンスを繰り広げるという、先代から続く伝統のスタイル。表現力はもとより、パフォーマンスの持続力と持久力(スタミナ)が求められるだけに、他にはなかなかまねできない芸当だ。

リリースのたびにオリコンのウイークリーランキングも順位を上げてきており、ブレーク寸前といえるTPDに今後も期待が集まる。

そんな一味違うアイドルが人気の中で、「かわいいだけじゃダメなんですか?」を合言葉に活躍するビジュアル重視の5人組アイドルと言えば、夢みるアドレセンス。

夢みるアドレセンスの最新両A面シングルジャケットはセクシー&キュート


全員にモデル経験があり、美脚を存分に生かしたファッションでファンを圧倒する彼女たち。リーダーの荻野可鈴を中心に、天真らんまんなキャラクターも人気の一因で、ファンとの距離の近さも評判。本誌の取材でも、記者の身長いじりをしてみたり、カメラマンのパーマヘアーに食い付いたりして質問攻めにするなど、とにかく明るいアイドルだ。

もちろんビジュアルだけでなく、先日発売された最新両A面シングル「おしえてシュレディンガー/ファンタスティックパレード」は、前者がドレスコーズ・志磨遼平が作詞・作曲、後者はKEYTALK・首藤義勝が作詞・作曲を担当するなど、楽曲のクオリティーも相当高い。

また、成長期限定ユニットとして活動するさくら学院も個性豊か。

小・中学生のみで構成される彼女たちらしく、歌とダンスのパフォーマンスで魅せるというより、ファン(=父兄)が応援したくなるステージが持ち味。取材して以来、彼女たちの父兄になったというアイドルライターによると「ついつい引き込まれ、知らないうちに父兄を増やしていく“中毒性”が魅力」とのこと。

かつては先述したBABYMETALも在籍し、現在女優・モデルとして活躍する松井愛莉三吉彩花も所属していたという由緒正しい正統派アイドルグループ。3月末で3人のメンバーが卒業し、5月6日の転入式をもって新たに3人が“転入”を果たし、12人の新体制で次のステージへ歩を進める。

そして老舗音楽事務所・ビーイングが手掛ける六本木発6人組ガールズユニット・La PomPonも“台風の目”だ。

彼女たちは、かわいらしい見た目と激しいダンスパフォーマンスに加え、小松未歩「謎」やZARD「運命のルーレット廻して」など、先輩たちのカバー曲をリアレンジし、自分たちならではの魅力を生かしたボーカル&ダンスで話題を呼んでいる。

オールドファンにとっては懐かしく、彼女がきっかけとなって知ったファンにとっては全く新しい楽曲として楽しめるという利点を生かし、徐々にラポンター(=ファン)を増やしている。

La PomPonは六本木発6人組ガールズユニット


その他、アイドルらしいルックスとハイセンスな楽曲クオリティーで人気のGEMや、圧倒的歌唱力でバラードソングを歌い上げる異色のソロアイドル・上野優華ら「アイドルお宝くじ」(テレビ朝日ほか)での活躍が目立つアイドルも要チェックだ。

アイドル=かわいい、というのはある意味当然の要素。ただ、かわいいビジュアル面はファンになるきっかけの一つに過ぎないため、かわいいだけではなく、付加価値となる何かを持つことが、継続的に応援されるため、アイドルとして生き残るためには必要不可欠なファクターとなる。

既に確固たる地位を築いているAKB48グループやハロー!プロジェクトのアイドルたちに次ぐ、“新時代のアイドル”は果たしてどこから生まれ、どんなスタイルを見せてくれるのか。

“大人たちに支配される”ことなく成長し続ける、彼女たちを温かい目で見守ってほしい。