WOWOWライブでは7月3日(日)夜7時より、「20th Anniversary PUFFY TOURISTS社で行く PUFFYTOURS EPISODE 0」を放送する。ことしデビュー20周年を迎えたPUFFYが5月14日に東京・豊洲PITで行った記念ライブで、デビュー当時からPUFFYをプロデュースしてきた奥田民生がギタリストとして参加したスペシャル版だ。
今回の20周年ツアーのコンセプトは航空旅行。大貫亜美が機長、吉村由美がチーフパーサー役に扮(ふん)したアーティスト写真も印象的だが、開演前には離陸前の機内アナウンスのような2人の声が流れ、会場の笑いを誘った。
2人がステージに登場後、1曲目に披露したのはデビュー曲「アジアの純真」。おなじみのイントロが流れると会場は大盛り上がり。
間髪入れずに繰り広げられていく「これが私の生きる道」「サーキットの娘」「渚にまつわるエトセトラ」といった初期の代表曲。20周年を記念してリリース順に収録されたベストアルバム『非脱力派宣言』の曲順そのままに再現されるステージで、さらに奥田民生がギターで参加しているとあって、観客もヒートアップ。
「愛のしるし」までの6曲を終え、「じゃあ、もう帰るよ」と奥田がひょうひょうとステージを去ったところで、「きょうは20年分の思いを込めたいと思います」という由美の言葉から「たららん」を歌い、ウクレレとピアニカの音色が陽気な「海へと」、亜美がカズートランペットを吹いた「ブギウギNo.5」などユニークな楽曲が続く。
バンドメンバーはフジタユウスケ(G)、木下裕晴(B)、渡辺シュンスケ(Key)、ユニコーンの川西幸一(Dr)ら長くPUFFYをサウンド面で支えてきた強力な面々がそろう。もちろんPUFFYらしいゆるくてかわいい振り付けも健在。目も耳も楽しいステージが展開した。
後半には、由美がキーボード、亜美がギターを担当する「くちびるモーション」など、より音楽的な表現の幅が広がっていった時期の楽曲へと突入。その中には、椎名林檎が作詞作曲を手掛けた「日和姫」、チバユウスケの「誰かが」、石野卓球の「トモダチのわお!」などさまざまな音楽性を持つアーティストとのコラボレーション楽曲も含まれ、ジャンルも国境も超えて愛されるPUFFYのすごさを実感。
終盤は、「秘密のギミーキャット~うふふ 本当よ~」の映像をはじめ、「パフィピポ山」ではレーザー光線、「COLORFUL WAVE SURFERS」でのカラフルな照明など、曲ごとに違った演出が盛り込まれ、観客とのコール&レスポンスや大合唱が巻き起こり、2時間半全36曲におよぶ長時間ステージは大盛況で幕を閉じた。
「20周年続けるといいことがあるね」と、口をそろえたPUFFY。まだまだ続く20周年企画ではホールツアー&企画ライブも決定。全国にPUFFY旋風を起こし続けていく。
WOWOWでの放送を前に、PUFFYにインタビューを敢行した。
――メジャーデビュー20周年を迎え、振り返って思うことは?
吉村由美:よく聞かれるんですけど、まだピンときてないんですよ。確かに20周年を迎えたんですけど、ことし1年かけて“20周年イヤー”っていう考えで進んでるから、たぶんことしの12月の最後の日に「もうこれで20周年たったんだ」って初めてなると思うんです。でも20年続けられたことはありがたいなって。そこは第一に思ってます。
大貫亜美:早いようで短いっていうには、あまりにも長い年月ですし、やっぱり10周年のときとは明らかに違いますね。
――ライブで「20年続けられると思ってなかった」とおっしゃっていましたが、続いた理由は?
由美:たぶん真面目なんです。だって辞めたら迷惑をかけるじゃないですか。どのタイミングで「辞める」って言ったらいいのか分からなかったんです(笑)。正直「辞めたい」と思ったことはないんですけど、多少なりとも「休憩したいな」と思ったことはあって。
亜美:そういうときに「1カ月休むのと一生休むのとどっちがいい?」って言われたんですよ。あ、じゃあ…頑張ろうかなって(笑)。
由美:産休以外は休んだことないですからね。活動休止もしたことがないですし。どちらかが休んでる間はお互いに補ってたので、実はPUFFYは20年間休んでないんです。
亜美:そういえばそうだね。やだー(笑)。
――べストアルバムのタイトルを『非脱力派宣言』にしたのは、脱力系・ゆるいといわれることへの反論!?
亜美:20年間ずーっと「だらだらしてるね」とか「自然体ですね」とか言われ続けてきたんですけど、私たち自身は1回も脱力したつもりもなかったので、不本意だなと思いながら20年過ごしてきたんです(笑)。でも「違うんです!」って言うほどでもない。
確かにダラッとしてるっちゃしてるのかな?っていう。皆さんの気持ちも分かるけどっていうところで、実際にそのアルバムを順番に聴いてみたら、音楽的には一切脱力なんかしてないぞっていう。それだけは高らかに宣言しようと思ったんです。
由美:これを聴いたらどうやって「脱力してる」って言えるの!?っていう、そこですよね。自分たちの人間に非があるのは認めるにしても(笑)。
亜美:楽曲には罪はないんです(笑)。
――今回のライブのコンセプトを航空旅行にした理由は。
亜美:全国ツアーを旅だと考えたときに、電車じゃなし、車でもないなとか、国内外どこでも行けるのがPUFFYだなっていうので航空会社の設定にしたんです。機長の大貫と、チーフパーサー吉村で20周年の1年間を旅しようね、みたいな。
由美:でも身長は私のほうが高いし、ルックス的に見ても「私が機長じゃないの?」っていうのはお客さんの8割方が思ってたと思いますよ。
亜美:私が絶対に機長が良かったんです(笑)。機長の格好をして、ティアドロップをかけて、コックピットでカッコつける写真を撮りたかったんですよ。
――東京・豊洲PIT公演の見どころは?
亜美:シングルの出した順番でやってるので、もうしょっぱなから見どころですね。ぜひオープニングから見てほしいです。割とはじめの方にピークがくると思うので、そこからモチベーションを保ちつつ見てもらえたらと思います(笑)。
由美:最終日は一生懸命過ぎて自分の中の記憶は薄いんですけど、あとで冷静になって映像を見たら、こんなに照明とかレーザーがきれいだったんだなって気付いたんですよ。やっぱり自分では見られないから。これはお客さんとして見たいなと自分で思ったので、すごく見応えがあるんじゃないかと思います。
どこまでも楽しくハッピーなフライトの様子はオンエアでチェックしよう!
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