「死幣」で怪談家・稲川淳二が約9年ぶりにドラマ出演

2016/07/06 06:02 配信

芸能一般

「死幣」に出演する松井珠理奈と稲川淳二が対面(C)TBS

7月13日(水)からスタートする「テッペン!水ドラ!!『死幣』」(TBSほか)に、怪談家の稲川淳二が本人役で出演することが決定した。本作では第2話に登場。テレビドラマに出演するのは'07年放送の「陽炎の辻~居眠り磐音 江戸双紙~」(NHK)以来約9年ぶり。稲川は怪談家としての活動に専念するため、'07年の出演以来ドラマに出ることを控えていたが、本作プロデューサーの熱烈アプローチにより出演を決意した。

稲川は久しぶりのテレビドラマ出演をこの「死幣」に決めたことについて、「TBSのホラードラマで、なおかつ本人役。こんな幸運なことはない」と、喜びをあらわに。撮影現場では、TBSがある赤坂にまつわる怪談や心霊話を披露するなど、周りを一瞬で“稲川ワールド”に引き込んだ。

ドラマは「呪われた一万円札=死幣」を手にした人間が次々と不可解な死を遂げるという本格ホラーサスペンス。その中で、稲川は本人・稲川淳二役として出演する。主人公・南由夏の妹・南小夢(清原果耶)は稲川の大ファンで、彼を“イナジュン”と呼び、“イナジュンお守り”を持ち歩いているほど。

稲川は、劇中で“死幣”にまつわる怪談も披露する。また、現在放送中の番組スポットのナレーションは、実は稲川が担当している。さらに、番組公式サイトでは出演者が語る“怖い話動画リレー”がスタート! トップバッターは稲川が務め、ここでしか聞けない怪談も披露される。

稲川淳二のコメント

怪談家としての活動に専念するため、しばらく前からテレビに出るのを控えていたんです。初めは時間もなく出演は無理かなと思っていたのですが、TBSのドラマということで、私相当お世話になっていますから、ましてや、実名で本人役ですよ。本人役というのは本当にありがたい話です。やらない人っていないんじゃないんですか?(笑)

この先、もうこんな幸運ないかもしれませんねぇ。久しぶりのテレビドラマで怪談と演技を両方できるっていうのは、本当に感動しています。いいドラマに出させていただいてうれしいです。今うれしい霊を感じていますよ。

このドラマ「死幣」の台本を読んでどんどん話に吸い込まれていきました。ちゃんとドラマとして状況などが成立していて、そこにお金が絡んでくる。お金って持っていれば絶対幸せで邪魔にはならないし、お金で買えないものはほとんどないと思うんですけどね、

ドラマの中では“お金”によって一番大事なものを失っていく…。その辺りガクーンって来るんですよね。これは怪談でもそうなんですが、一番ありそうでなかったものが登場すると、「あ~、やられた!」って思うんですよ。足元すくわれるぐらい怖くて面白いですよ。

お金によって幸せになれると思っている人もいれば、お金で人生つぶれてしまう人もいる。でもね、お金を嫌いな人っていないと思うんですよね。その“うれしいお金”って言うんですかね、もしかしたらそれは、とんでもない恐怖かもしれないなぁって今回は思いましたね。

(ホラーが苦手という松井に対しては)心霊って怖いと思ってしまうと、どこにいても怖いんですよ。これが事件と怪談の違いなんですが、申し訳ないですけど、逃げようがないんですよ…。一番いいのは誰かにそばにいてもらうこと。

でも本当は、そんな怖さがあるっていうことは感性があるということなんです。感性があるから怖さが分かる。いい俳優さんは怖がりが多い。感性があるから。松井さんも怖がりということは、感性がおありなんですね。

松井珠理奈ちゃん! 怖いかもしれないけど、撮影頑張ってね、応援しています。あ、機会があったら怪談お聞かせします(笑)。

松井珠理奈のコメント

稲川さんがドラマに出られると知ったとき、さらに怖い要素が増えたって思いました(笑)。稲川さんが出演されることによって視聴者もさらにドキドキして見てくれるだろうなって。

怪談を話している稲川さんのイメージが強かったので、現場で初めてお会いして普段はこんなんに明るい方なんだとびっくりしました。すごく優しくて、怪談を話している方には思えなくなりました。でも、急にスイッチが入ったように「今そこに(霊が)いますね」って仰るんですよ! だからすごく怖くて(笑)。

番組スポットのナレーションをどなたが担当しているのか知らなかったので、作品にぴったりなあの怖い声の正体が稲川さんだと知ってびっくりしました。スポットが深夜に流れると怖過ぎて眠れなくなります(笑)。部屋中の電気つけて、後ろを気にしちゃったり(笑)。

■伊藤雄介プロデューサーのコメント

怪談家である稲川さんは「怪談はホラーとは違い、怖い中にもその人の思いや感情が描かれる」と仰っていました。僕らもホラーサスペンスというエンターテインメントを作る上で、怖がらせるだけではなく“見ている人を楽しませる。

見ている人の感情に訴える”ものを作りたいという信念があるので、稲川さんの怪談への姿勢にすごく共感しています。そういう意味で、より一層「死幣」を盛り上げていただけると思い、出演のオファーをしました。稲川さん自身も「この作品は私が話す怪談と近い世界観です」とわれわれの信念に共感してくださって、非常にうれしいです。

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