「アクセル・ワールド」の新作アニメ「アクセル・ワールド -インフィニット・バースト-」が7月23日(土)、東京・新宿ピカデリーほか全国24館で劇場公開される。それを前に、ヒロイン・黒雪姫を演じる三澤紗千香に話を聞いた。
「アクセル・ワールド」は川原礫による小説で、電撃文庫から20巻まで刊行中、シリーズ累計で570万部を突破(コミックなども含む)。'12年には「アスキー・メディアワークス創立20周年記念作品」の第1弾としてアニメ化されており、今回は4年ぶりの新作アニメとなる。
――今作の劇場公開が決まった時は、どう思われましたか?
三澤:テレビシリーズが終わってからかなり間が空いていたので、すごくびっくりしましたし、うれしい気持ちでいっぱいでした。
テレビシリーズ以降もゲームで黒雪姫を演じる機会はありましたが、みんなで集まって収録することはなかったので、そういう機会をまた頂けたんだなという驚きが大きかったです。すごくうれしくて、気合が入りましたね!
――今回は原作者の川原さん書き下ろしオリジナルストーリーということですが、どんな内容になっていますか?
三澤:今回、加速世界に危機が訪れます。「黒雲」と呼ばれる、発生したエリアでは加速できなくなってしまう謎の脅威が現れて、それに立ち向かうという話です。「黒雲」は原作に登場していないオリジナルの存在で、他にも原作ファンの方にとっても初めて目にするキャラクターが出てきます。
「加速世界がなくなるんじゃないか!?」っていうくらい強大な脅威なので、黒雪姫が率いているレギオン《ネガ・ネビュラス》だけ立ち向かうには無謀とも言えるもので…。黒雪姫以外の王たちや、加速世界に携わっているさまざまな人たちの力を結集させなければならないというレベルの事件に、どう戦っていくかっていうストーリーです。
――そのオリジナルキャラクターは、どんな人たちですか?
三澤:物語の核心に関わってくる人たちですね。川原先生が見た目を含めてキャラクターを考えてくださいました。その新キャラたちが今回の脅威の鍵を握っていて、事態を乗り越えられるのかも、その方々に懸かっています。ぜひ、見て確認していただきたいミステリアスキャラクターですね。
――原作ファンにとっての見どころは、どの辺だと思いますか?
三澤:テレビシリーズにはまだ出ていなかった原作キャラクターが、何人も出てきます。原作ファンの方々だったら、自分の頭の中でこういう話し方をするんじゃないか、こういう動きや戦い方をするんじゃないかと想像していると思うんですけど、それをはるかに超えてくるようなアニメになっています。
原作ファンの方にもぜひ見ていただきたいです。「あのキャラクターたちが動いている!」っていう、それだけでも感動しちゃいますね。あと、黒雪姫が率いているレギオンもメンバーが増えているんですが、より強い絆で結ばれている感じがしています。
生き生きと新キャラクターたちと一緒に動いているので、そこが見どころかなと思います。
――原作には出てきているキャラが、今回ようやく登場するということですね。
三澤:そうです。アバター姿はまだ見せていなかったりとか、顔だけは作品で描かれていたけども喋ったことがなかったりとか、そういうキャラクターたちも出てくるので、原作ファンの方には絶対に見ていただきたいです。
――黒雪姫とハルユキの恋模様に展開は?
三澤:今作の舞台は、テレビシリーズからちょっとしか時間がたっていないんですけど、その間にたくさんのキャラクターが出てきて、たくさん事件が起きていて、(加速世界にいるので)体感的にはすごく長い時間なんですよね。
数カ月とか短い時間の間にいろいろな出来事があって、たくさん戦って、けんかもしたんだと思います。ハルユキも黒雪姫も密度が高い生活を送って、より絆が深まって、仲良くなっています。2人ともすごくシャイなので、恋愛的にいうとまだまだですけど(笑)。
でも、思い合っていて「近づきたい。けど、恥ずかしい」っていうのがあって。
中山信宏P:2人の会話がテレビシリーズの時よりも自然でした。普通のやりとりになっていて、すごく面白かったですね。
三澤:テレビシリーズの時は結構たどたどしく、2人とも意識していましたよね。
中山P:ハルユキがオドオドしながら話し掛けている感があったのが、今回はハルユキがすごく堂々と喋っていて。
三澤:対等というか、向き合っている感じがしますね。
中山P:黒雪姫も普通に受け入れている感じです。演技の方でも、キャラクターを通してなんですけど、テレビシリーズ時の三澤さんのギクシャク感がなくなって、すごくいいなって。お祭りのシーンは何回見直しても、すごく自然に会話してましたよね。
三澤:ありがとうございます(照)。ってプロデューサーさんに言っていただけるくらい、ちょっと関係性が進んでいます。ちょっと歩み寄って、向き合っている感じがかわいらしい2人ですね。
バトルシーンでは、レギオンのメンバーとして信頼し合っているなっていうのが伝わるなと思います。あうんの呼吸というか、言わずとも分かっているっていう部分があって、よりお似合いな2人になっていますね。
――川原さんやプロデューサーの三木一馬さんも、三澤さんの演技の変化に驚かれていましたね。
三澤:川原先生が今作のアフレコにも来てくださっていて、そこで感じた事を後日、違う現場で言っていただきました。「三澤さんが成長した!」って喜んでくださっていて、それを言っていただけるとうれしい人No.1だったので、とてもうれしかったです。
テレビシリーズの時も一生懸命やらせていただいたんですが、背伸びしている感じが出ていたかと思います。今回は自分がテレビシリーズで演じていた時よりも未来の話なので、王としての貫録や、束ねている人数も増えているっていうところを出したいなって思っていたので、「どっしり構えているね」っていうことも言っていただけて良かった! 出したいなって思っていた部分が、出せていたんだなって思いました。
――意識した部分が、ちゃんと出せていたんですね。
三澤:黒雪姫も成長しているけど、三澤も成長しているところを見せたいなと思っていたので、それを原作の先生に感じていただけたのがうれしかったですね。
【三澤紗千香(黒雪姫役)「自分の未来が楽しみ!」 へ続く。同記事は7月23日(土)朝7時配信予定】
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