石原さとみ「戦艦武蔵」に、『胸が苦しくなりました』

2016/08/06 16:00 配信

ドラマ

完成試写会に出席した(左から)勝地涼、渡辺美佐子、石原さとみ、津川雅彦(C)NHK

NHK BSプレミアムで8月6日(土)、NHK総合で9月3日(土)に放送される「ドラマ 戦艦武蔵」の完成試写会が行われ、出演する石原さとみ勝地涼渡辺美佐子津川雅彦の他、脚本と演出を手掛けた岡崎栄が出席した。

石原さとみは、戦艦武蔵の乗組員であった祖父の最期を知るために、渡辺美佐子演じる祖母と旅をするという役どころ。やがて祖父の戦友・木山(津川雅彦)や、お遍路をする青年・篠原(勝地涼)と出会い、70年もの間封印されていた物語が明らかになっていく。

石原は「大先輩の皆さまとご一緒できて、すごく貴重な経験ができました。この作品の撮影中に、(石原演じる)麻有と同じように、(小学生の時に亡くなった)おじいちゃんおばあちゃんのことをお母さんに聞いてみたんです。

そうしたら今まで知らなかったいろいろな苦労とか、乗り越えたこととかを母が話してくれて。それを聞いていてすごく胸が熱くなりました。本当にこの作品のおかげです」とあいさつ。

勝地も戦争という重たくも重要なテーマに挑んだことについて、「(戦争の記憶は)これから下の世代に自分が伝えていかなければいけないし、そのためにはもっと自分が知らなければいけないなと思っていた時にこの作品だったので、運命を感じました」と続けた。

また、「大地の子」('95年NHK総合)などこれまで数々の名作を生み出してきた岡崎は、「戦艦武蔵」の構想を30年以上も前に練っていたと明かした。このことを初めて知ったという勝地が「30年前じゃなくてよかったな。僕、生まれてないしなって思いました」と話すと、今回の出演者陣に対して岡崎は、「『いい芝居をしましたね』と一人一人に話したい」と語り、作品の出来に満足げな様子だった。

昨年3月にフィリピン沖の深海で見つかった戦艦武蔵は、かつていかなる攻撃でも沈まない“不沈艦”として造られたもの。

作中には発見時の映像も、ふんだんに使われている。石原が「広島や長崎を含めて、戦争で被害を受けた側の気持ちや被害者意識というのは強くあったんですが、戦いに向かっていった人の側に感情を持っていったことがなかなか無かったので、胸が苦しくなりました」と打ち明けると、勝地も「勝つために、それを信じて戦っていた人たちなんだと感じた上で、反戦の思いが強くなりました」と話した。

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