10月よりテレビ朝日ほかにて放送が始まるアニメ「ユーリ!!! on ICE」のスペシャルステージが21日、東京・六本木ヒルズアリーナで行われた。スペシャルステージには、原案やネーム・脚本原案、キャラクター原案を務める久保ミツロウや豊永利行、諏訪部順一、内山昂輝、福山潤が登壇した。
本作は、崖っぷちのフィギュアスケーター・勝生勇利とロシアの下克上スケーターのユーリ・プリセツキーという2人の“ユーリ”と、王者のヴィクトル・ニキフォロフがグランプリシリーズに挑む本格男子フィギュアスケートアニメ。
“世界一のガラスのハートを持つ”主人公の勇利を豊永、世界選手権5連覇の“リビングレジェンド”ヴィクトルを諏訪部、ロシアの次世代スケーターのユーリを内山、勇利の親友である西郡を福山が演じる。
リアルなフィギュアスケートの世界を描く本作について、久保は「見どころはフィギュアスケート。これは当たり前ですが、声を大にして言いたいのはお色気がすごい!!!『美少女アニメに劣らないくらいお色気を入れてくれ』とお願いしました」と告白。諏訪部は「1話からお色気がすごいです! そういったお芝居を求められる部分も…、いろいろあります」とニヤリ。
それぞれの役について、豊永は「勇利の一番大きいポイントとしてはかつ丼が好きってこと。僕自身は毛の生えたハートを持っているのでそんなにへこたれないんですけど…」と語る。
諏訪部は「並外れた天才スケーターで周りに敵無し。天才肌なので凡人のことは理解できない(笑)。世界中のフィギュアファンから愛されるスーパーモテ男」と明かすと、久保が「ヴィクトルを見ていると正常な判断ができなくなる。それをできるのは諏訪部さんしかいない! 私たちの理性を壊してほしい!」と期待を寄せた。
もう一人のユーリを演じる内山は「ユーリはロシアンヤンキー。荒れ狂う感じだと思ったら、ロー(低め)でいってくださいと言われました」と話すと、久保が「何で内山さんかと言ったら、そのローな加減なんです! アッパー系ではなくローで、強いロシアンヤンキーを求めていたのでピッタリなんです!」と大絶賛。
福山は「西郡は地元で根付いて勇利が話せる、勇利の人間としてのバックボーンを支えるポジションです」と語ると、久保は「お色気キャラを頑張るように描いているんですけど、唯一頑張っていないキャラです(笑)。福山さんにあえて普通の人をやらせる苦行。でも、すごく大事な役です」と期待を込めた。
また、豊永は「僕はお話を読んでいく中で、(演じる役の)人生について考えます。こういう言い方、喋り方というよりは人生を構築していくようなことをやることが多いかな」と役作りについて明かすと、久保は「豊永さんに決めた理由は、話が先まで進んでいない内容のせりふを、すごくイメージ通りにきれいに表現してくれて、もう豊永さんしかいなくね?みたいな」と絶賛。すると、豊永は「あらっっ!!」と喜んで見せた。
そして、久保は「私はアニメに詳しくないので、純粋にオーディションテープだけで決めたんですが、豊永さんと内山さんは絶対に2人のユーリにしようと思って。そこで、真っ先にしたのは2人がどんなアニメに出演しているのかなと、ネットで検索したら『うっちー(内山)ととっしー(豊永)は仲がいい』とか『うっちーはとっしーしか心を開かない』と言った部分までたどり着いて…」とネット上で収集した2人に関する情報を披露し、会場は大盛り上がり。
久保は「このストーリーでは(勇利とユーリは)仲が悪いんですけど、現実は逆みたいなところが面白いのかなって!」と、“2人のユーリ”が誕生した裏側を明かした。
アフレコについて、内山は「とにかく時間がかかっています! いろんなテイクを試しているんです。オリジナルアニメなので可能性を探っているというのもあります」とこだわりを語る。すると、福山が「音響監督の思い入れが強過ぎて…。誰よりも思いが強いんじゃないかな(笑)」と明かすと、諏訪部は「ジャンプの時にはこの音、着氷の時にはこの音と、音を使い分けているので、見ればその辺のこだわりが伝わってくると思います」と熱弁を振るった。
さらに、今回のスペシャルステージでは“久保ミツロウ”節の解説付きで追加キャストが発表された。
久保が「カザフスタンでもニュースになりました! デニス・テン選手がモデル」と喜ぶ、オタベック・アルティン(カザフスタン)役に細谷佳正。
ハリウッドセレブと仲良くなるという夢を持つ17歳、キ・グァンホン(中国)役に本城雄太郎。ヴィクトルのライバル的存在で色気がダダ漏れているという、クリストフ・ジャコメッティ(スイス)役に安元洋貴。
通称「JJ」で若手ナンバーワンの19歳スケーターで、指をJのポーズにさせるお決まりのポーズがあるというジャン・ジャック・ルロワ(カナダ)役に宮野真守。
東南アジアナンバーワンで、SNS大好きっ子。勇利とはデトロイト時代にリンクメートであり、海外の現役スケーターでは勇利と一番の友人であるピチット・チュラノン(タイ)役に小野賢章。
イタリア・ナポリ生まれなのにイタリア男とは思えないほど硬派で、広島弁の「じゃけ~」が口癖のミケーレ・クリスピーノ(イタリア)役に前野智昭。とんこつスープが母乳替わりの19歳・九州男児の南健次郎(日本)役に村瀬歩。
冷酷な表情で滑るが、女性の扱いは苦手でファンサービスがゼロ、“塩対応”だが美形のため人気のあるリ・スンギル(韓国)役に野島健児。ちなみに私服のシーンはないが、私服はダサイらしい。
そんな豪華声優陣が集結する「ユーリ!!! on ICE」の見どころを、久保は「スポーツモノだから、主人公が最後に勝つんだろうと見られがちですけど、1人1人が主役だというくらいバックボーンを考えていて、1人1人に合わせて曲や振り付けも考えています。(振付師の)宮本(賢二)先生に振り付けをやってもらっています。アニメを通して皆さんをときめきの世界に連れていきたいです!」とアピールした。
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