100年以上の歴史を持つ「男子テニス国別対抗戦デビスカップ」のウクライナ戦が、9月16日(金)から18日(日)までの3日間、WOWOWライブにて大阪の靭(うつぼ)テニスセンターより連日生中継される。
日本はエース・錦織圭を筆頭に、西岡良仁、ダニエル太郎、杉田祐一の4人でメンバーを構成。しかし、3月に行われたワールドグループ1回戦では前年優勝国のイギリスに1-3で敗れており、16日から行われるウクライナ戦が、日本にとってワールドグループ残留を懸けた重要な一戦となる。
日本が戦う相手はどのような選手なのか。また、'14年4月のチェコ戦以来、約2年ぶりとなるホーム開催ならではの見どころなど、解説を務める松岡修造へ行ったインタビューを紹介する。
──今大会は、日本テニス界にとってどのような一戦となるでしょうか?
非常に大きな一戦という次元を超えるくらいの、大事な大事な試合です。なぜなら、ここで負けてしまって下部のアジアグループに落ちてしまうと、世界的に見ても世界ランクトップの選手は出場しないことが多いので、錦織選手も必ず出場するということにはならないかもしれません。
そうすると僕が味わってきた時のような、ずっとアジアグループで苦しんでもがくという時代がやってきてしまう可能性がある。
この数年ワールドグループという夢の舞台でいろんな国で試合をやらせてもらっています。ですので、どんなことをしてでも手放してはいけないです。しかも、昨年プレーオフで対戦したコロンビアと同じく、プレーオフの中では比較的組合わせには恵まれています。ここでもう一度生き残る。そのためにはやっぱり錦織圭の力が必要ですね。
──ウクライナのスタコウスキー選手とマーチェンコ選手は、どのような印象の相手ですか?
強いですけど、錦織選手はまず勝たないといけない相手です。2人ともトップ選手に勝った経験がある選手ですから、捨て身で当たってきたら恐いと思います。ただどんなに当たってきても、どんなにプレッシャーがあっても、勝ち切れるのが今の圭です。
ですので、鍵となるのはもう一人のシングルスです。植田(実)監督は今回シングルスプレーヤーでメンバーをまとめてきていますから、どれだけナンバー2が頑張るかですね。
圭はオリンピックや全米オープンでタフな試合が続いたので疲れも当然ありますからね。試合中だけじゃなくて、練習を含めて試合以外の場面でも、どれだけいい雰囲気を他の3人が作れるか。今回はそういったチーム力が一番大事なところだと思いますね。
──約2年ぶりのホーム開催ですが、日本のファンにどういったところを見てほしいですか?
デビスカップになった時の圭の安定感、そしてオリンピックで感じた国を背負った時の強さですね。そして他の3名も錦織に続けということで、ダニエルや杉田はリオでも素晴らしい試合をしましたし、西岡も安定しています。普段の力以上のものをホームでは出せる。
そしてそれに対して、お客さんも普通のテニストーナメントとは違って、日本代表チームを応援できる、後押しできる、といった思いを感じて応援してほしい。日本のファンの皆さんの応援でチームを勝たせてほしいです。
この記事の関連情報はこちら(WEBサイト ザテレビジョン)