毎週土曜深夜に日本テレビで放送、及びHuluにて配信されているドラマ「でぶせん」のキャストにインタビューする、Smartザテレビジョンオリジナル企画。
第3弾では、福島満子/満(森田甘路)のクラスに通う“ヤクザの息子”黄龍力生を演じる大野拓朗に話を聞いた。
――ビジュアルはかなりのインパクトですが、反響はどうですか?
友達から「ヤバイね!(笑)」って連絡がきました。ニュースもいろいろな媒体さんにトップニュースで取り上げていただいたのでありがたかったです。ただ、自分で自分の姿を見ても結構いかついな~と思いました。
――このビジュアルになるのは結構長時間かかりましたか?
そうですね。初日は4時間かけてメークしました。慣れてきて所要時間も短くなってきたんですが、撮影の合間に汗でメークが落ちてしまうこともあったので、途中からシールにしました。でも、シールはシールで粘着部分がすごくかゆいんです(笑)。
かいたらボロボロ取れちゃうので、かかないように爪を立てて刺激を与えるようにしていたのですが、我慢するのは大変でした。
――撮影されてみて、手応えはいかがですか?
とても楽しかったです。この年になって学園ドラマに参加できるとは思わなかったですし、役としてもすごく誇張して作りやすいキャラクターでしたから。引っかき回せる感じといいますか、すごくやりがいを感じました。
――演じるキャラクターの魅力はどんなところでしょうか?
原作とドラマで少し黄龍のキャラクターが違うんですよ。そこに最初ちょっと戸惑いはあったんですけど、かわいらしい子ですよね。
怖そうに見えるけど、根はいいやつで、頑張って怖い自分を演じているというか、そういうところを愛らしく思っていただけたらなと。そこが一番の魅力だと思うので、計算しながら演じられればと思っていました。
――撮影されてきて、特に印象に残っているシーンはありますか?
一番印象に残っているのは、街中で祥子(芝崎唯奈)がスカウトされているのを「俺の女に何してんだ!?」って言って、助けに行ったシーンです(笑)。
街中でにらみながらドスをきかせて叫んでいたら、通行人の人に「兄ちゃん! いい顔してるよ!」って言われました(笑)。ちゃんと怖い感じで見えているんだなと思って、うれしかったです。
――ご自分で振り返っても結構ドスを効かせられたと思いましたか?
そうですね。撮影を重ねてきて、どんどん不良っぽさが板についてきたというか、黄龍と共に僕自身も成長できたのかなと思います。
――主演の森田さんの印象はいかがですか?
本当に見た目も動きも原作通りで「でぶせん」ファンとして、すごくうれしいです! お芝居を拝見させていただいて、あらためて森田さんはすごく演技が上手な方だなと思いました。本当に女性に見えて、恋愛トークをしている時、何も考えずに「森田さんって彼氏いるんですか?」って自然と聞いていました(笑)。
周りのみんなは「えっ!? 何言っているの?」って感じになっていました。本当にみっちゃん・満子先生だと思えるくらいのオーラをまとっていて、森田さんってステキ過ぎます。
――ちなみに森田さんの反応はいかがでしたか?
爆笑されていました。「うれしいけど~! うれしいけどさ~、一応男なんで(笑)」って(笑)。
――では、「でぶせん」というタイトルにちなんで、大野さんは「デブ専」か「ガリ専」かで言ったらどっちですか?
それ、前に取材を受けた子にそういう質問されるって聞いていたんで、あらかじめ考えていたんですよ(笑)。
でも、どっちでもなくて「ヤワ専」なんです。柔らかい人専門。太っていてもパンパンな人はいるし、反対に痩せていても柔らかい人もいるし。だから柔肌が好きです。体形はどっちでもいいですね。
――ただ、柔らかいかどうかは一見気付かないじゃないですか、つねるんですか?
いやあ…そりゃ、触れるもんなら触ってみたいですよ!(笑) でも、実際は触れないから、妄想するしかないですよね。ただ、肌質を見ていれば何となくイメージがつきますよ(笑)。
――学校を卒業して結構たつと思いますが、学生時代に印象に残っている先生っていらっしゃいますか?
小学校5、6年生のときの担任の先生がものすごく熱くて、ドラマの“金八先生”みたいな人でした。
いろいろな活動をしたのですが、みんなの家庭で出た空き缶を学校に持ってきて、集めて、洗って、つぶして、それをまた集めて、休みの日に先生と一緒に近くの廃品工場に持って行って、それをお金に換えて寄付するということをしていました。
あとは、給食残しゼロ活動みたいなことをやって、給食のおばさんにお礼を言われました。空き缶を寄付した時は、都知事からお礼の手紙を頂きましたし、アフターケアも含めて先生がしっかりとやってくださっていて、本当にいい先生だったなあと思います。
クラス全員が真っすぐ、すくすくと育ったのは先生のおかげだし、先生に出会えたからこそ、みんな礼儀正しくいい子に育ったのかなあと思います。
――いい先生だったんですね。
はい! 熱い先生でした。あと、卒業のときにオリジナルの歌を作ってくれたんですよ! 先生は元々歌を歌うのが趣味だったので。また、よく「無駄話」という名の、ためになる話をしてくれました。
「歯磨きをし過ぎると虫歯になる」という話や「納豆のおいしい混ぜ方」とか「牛乳を一気飲みしちゃいけない理由」など、今でも全部覚えています。
――あまりワルはいなかったんですか?
はい、みんな純粋に先生のことを慕っていましたから。中学に行ってからグレる子もいましたけど、小学生のときは誰一人として先生の悪口を言う人はいませんでした。オダ先生なので、「オダマジック」って呼ばれていました。
――学生時代に好きだった授業は何ですか?
授業は全部好きでした!
――得意か否かはともかく?
いや、全部得意でした。フフッ(笑)。
――悪い顔ですね(笑)。
悪い顔が出ちゃっていました?(笑) 体育はやっぱり一番好きでしたけど、本当に学ぶことが好きだったので全部好きでした。国語、英語、数学も。美術に家庭科、音楽、ほぼ全部好きでした。
社会とかは暗記が得意ではないので覚えるのが嫌いでしたけど、学ぶこと自体は好きでした。
――苦手な人が多い数学とかも好きだったんですか?
はい! 確かに数学とか苦手な人が多いと思うんですけど、僕、超得意だったんですよ。先生からも「大学受験とかに絶対使った方がいいよ!」って言われていたくらいで。
――今後の夢や目標はありますか?
大きな目標としては、僕を見てくださった方に「元気をもらえた!」とか「勇気をもらえた!」とか「仕事で疲れていたけど癒やされた!」って言ってもらえることですね。
あとは毎週何曜日かに僕が出るドラマがあったとして、その日に向けて一週間仕事や学校を頑張ろうって、日々の活力にしてもらえるような役者になれたらいいなと思っています。
――最後に本作の見どころを教えてください。
それぞれのキャラクターが、かなり原作に忠実に生きています。ストーリーはちょっと変わっているところもあるんですけど、キャラクターそれぞれ役者さんの空気感が、そのキャラそのものでしかなくなっているので、いちファンとしてもすごくうれしいです。
そういう原作の忠実さというか、ビジュアル面からも楽しんでいただけるかなと思います。あとは原作の持っているパワーと強烈さが映像化されて、より生き生きとパワフルになっているので、毎回ハチャメチャな展開を楽しんでいただけるんじゃないかなと思います!
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