映画「CUTIE HONEY -TEARS-」が10月1日に公開。同作品は、永井豪による人気漫画を新たに実写化したもので、近未来を舞台に女性型アンドロイド・キューティーハニーが、上層階と下層階に分断された世界を救うために組織と戦う姿を描く。
AIに支配された世界は上層階に住む富裕層と下層階に住む貧困層に二分され、下層階の人々は富裕層の快適な暮らしを維持するために上層階から垂れ流される汚染物質の雲に覆われた中で生活していた。
そんな中、下層階に一体のアンドロイド・如月瞳(=キューティーハニー、西内まりや)が落下してくる。彼女は、自分の生みの親・如月博士(岩城滉一)に実の娘の記憶を移植された、感情を持ったアンドロイドだった…というストーリー。
今回、世界を支配する感情を持たない新型アンドロイド・ジルを演じる石田ニコルにインタビューを行い、作品への思いや撮影秘話、西内の印象などについて語ってもらった。
――最初に台本を読んだ時の感想は?
「キューティーハニー」は子供の頃にアニメの再放送で見ていたので世界観は知っていたのですが、自分の想像を超えてくる違う視点からの「キューティーハニー」だったので驚きました。
――ジル役については?
ずっとアクションをやりたいと思っていた時期にこのお話をいただいて本当にうれしかったです。「しかも、『キューティーハニー』の悪役なんて最高じゃない!」って(笑)。ジルは、感情のないアンドロイドなので、動きや表情など自宅の鏡を見ながらどうやったら機械っぽくなるかということを自分なりに研究して撮影に臨みました。
――演じる上で意識したことは?
ジルは感情がないため、必要なものは欲し、不必要なものは排除しようとする役どころなのですが、彼女は彼女なりの正義があり、考え方があり、強さがある。そこがブレないように意識して演じました。ただの悪役ではなく、彼女なりの信念を貫こうとする姿を見ていただいて、ジルのことを少しでも好きになっていただけるとうれしいですね。
――感情がない役というのは、演じるのが難しいのでは?
そうですね。せりふ一つとっても「そうだ、感情がないんだ!」と思うことも多々ありましたし。それがすごく新鮮で、本当にいい経験をさせていただきました。AIの役なんてなかなかないので楽しかったです!
――セクシーなジルの衣装も印象的でした。
実は、私が監督さんに「もう少し(胸元の開きを)下げてもいいですか?」ってお願いして、かなり胸元の開いたものに変えていただいたんです。新しい世界観のハニーということで、お色気部分が少なく感じたので、お色気担当として頑張らせていただきました(笑)。
――クライマックスのハニーとの戦闘シーンはいかがでしたか?
ずっと宙づりになっていた時もありましたし、つられながら走ったりとかなり大変でした。しかも、着地や飛ばされた時の衝撃も自然に見せなきゃいけないところには苦労しましたね。
――西内さんの印象は?
本番が始まるまではいつもにこにこしてすごくかわいくて、みんなに癒やしを配っているような存在なんですけど、撮影が始まった瞬間、スイッチが入ったかのようにハニーになって強い女性に変貌しているんです。
そんなまりやちゃんのおかげで私もすごくやりやすかったですね。合間では、一緒にご飯を食べたり、スタッフさんの動きを見ながら「すごいね」と感心し合ったりしていました。
――今作で描かれている“キューティーハニー像”については?
「キューティーハニー」ってすごくお色気な一面もあると思うのですが、今回のハニーは強さや優しさ、そして繊細さというものがすごく出ていて、女性にもぜひ見てもらいたい新しいハニーだなって思っています。すごく強くて優しいハニーのような女性になりたいですね。
――逆にジルに憧れる部分などはありますか?
強くなりたい願望があるので、あの強さには憧れますね。相手を片手で吹き飛ばすみたいな(笑)。あとは、自分の正義を貫き通しているところです。
――さまざまなメッセージが込められた作品ですが、一番共感したメッセージは?
“完全”なジルを“不完全”なハニーが倒すというところですね。“完全”になってしまうと上を目指さなくなるじゃないですか。「自分にはまだこれが足りない」って思っている方が成長できると思いますし。
だから私は仕事の時に「悔しい」っていう思いを大事にしているんです。「悔しい」って思えたら、「もっと上を目指そうとしてるんだ」ということが確認できてちょっと安心できるので。
――非情なほど合理主義なジルですが、ご自身は?
合理主義ではないですね。楽しいことが好きだし、面白いこと、無駄なことも好きですから(笑)
――タイトルが「CUTIE HONEY -TEARS-」ということで、最近の“泣いたエピソード”を教えてください。
広島カープの優勝です! そんなに熱狂的なファンではないのですが、地元が山口県なのでカープは小さい頃から応援していたんです。優勝が決まった日は、ちょうど高校の同級生から「ひと席空いたから来ない?」って誘われたので、東京ドームに行ってフル応援してました!
――最後にメッセージをお願いします!
フルにCGを使った新しい「キューティーハニー」で、いろんな意味で裏切ってくる作品になっていると思います。見終った後、いろんな感情が生まれてくると思うので、ぜひ劇場に足を運んでください! ハニーとジルの対決シーンは、頑張ったのでぜひ注目していただけるとうれしいです!!
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