ロンドン大会で激動の祖国に唯一の金メダルをささげた、シッティングバレーボールのボスニア・H代表を率いるエーススパイカー、サフェト・アリバシッチ(ボスニア・ヘルツェゴビナ・33歳)。彼が悲願の連覇に挑んだリオ大会までの軌跡を追う。
ボスニア・Hは、2000年のシドニー大会から2012年のロンドン大会まで、パラリンピックで金メダルを2枚、銀メダルを2枚獲得してきた。これまでオリンピック、パラリンピックの両方を合わせても、この国が獲得したメダルはこの4枚のみだ。ボスニア・Hは1995年までボスニア紛争と呼ばれる内戦で死者、20万人とも言われる激しい紛争で障がいを負った人が多数いた。その人たちの社会復帰のために国が支援しているのがシッティングバレーなのだ。
アリバシッチも12歳の時、地雷を踏んで左足のかかとを失った。治療で海外に渡り、帰国したアリバシッチに希望を取り戻させたのは、シッティングバレーだった。20 歳で代表に入ると、エースとして活躍。2004 年のアテネで金、北京で銀、そして前回のロンドンで金メダルを獲得した。
紛争という歴史を経て、自らの力と祖国の復興を世界へアピールするために競技に力を注ぐアリバシッチの日常や、ボスニア代表強化合宿、そして最大のライバル、イランとの運命のリオパラリンピックまでの全軌跡をお伝えする。
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