希美まゆ×業界ライター・麻雅庵דみるじぇね” P・牛頭【特別インタビュー前編】

2016/11/11 22:30 配信

芸能一般

12月2日(金)に自身初のワンマンライブ『希美まゆ1stワンマンLIVE「the beginning」』を開催するセクシー女優・希美まゆ。

開催に先駆け、希美本人と、彼女と付き合いの長い業界の重鎮ライター・麻雅庵、音楽プロジェクト“みるじぇね”プロデューサー・牛頭(ごず)めぐみにインタビューを行った。情熱を内に秘めた女優・希美まゆの音楽に懸ける思いに迫る。

セクシー女優・希美まゆ(写真中央)、業界重鎮ライター・麻雅庵(同右)、音楽プロジェクト“みるじぇね”プロデューサー・牛頭(ごず)めぐみ(同左)


※主催は、「オリジナル楽曲」「生演奏によるライブ」にこだわりプロデュースを行う音楽プロジェクト「Milky Pop Generation」(通称“みるじぇね”)。所属アーティストであるセクシー女優たちの “やりたい音楽”を形にし、その“個性”や“魅力”を発信している。

――基本的なことからお聞きしますね。希美さんと“みるじぇね”の関係はどんな風に始まったのでしょうか。

牛頭:実は“みるじぇね”が本格始動した2012年から、歌が好きな女優さんの一人として希美さんのことが気になっていて、業界の中でも一番のホープといいますか…。お客さまからもたくさん推薦いただいてましたしね。

麻雅:当時、“酔っ払いツイキャス”をやる子として知られてたよね (笑)。

牛頭:…それもあります(笑)。それと、某掲示板のまとめ記事や本人のTwitterなどに載っている彼女の発言内容を見ると、音楽が好きな気持ちがすごく伝わってきて。それに元々活動されていたユニットの曲を聞いたら「歌の実力もずば抜けて良い! この子はぜひうちでソロとしてやってほしい!」と…ずーっと内輪で言っていたんです。声をおかけしようと決断をしたその時も、ふと希美さんのTwitterを開くとリアルタイムで「歌いたい」と一言ツイートされてたりして、「これはもう絶対にご一緒させてほしい!」って…(笑)。

――なるほど。では、麻雅さんと希美さんとの付き合いはいつからですか?

希美:うわーいつからでしたっけ…。

麻雅:デビューして1年目ぐらいに、グラビア撮影の仕事で会ったかな? 私は動画撮影で入っていて、その合間に音楽の話をしたんです。余談ですが希軍団(=希美まゆ、希志あいの、希崎ジェシカ、希島あいり)の中では、彼女に一番最初に会ったんですよね。

希美:私、かなりの人見知りなんですけど…麻雅さんは最初からすごく話しやすくて、それでたまたま音楽の話になって。

麻雅:のんちゃん(=希美)も初対面から話しやすかったけどね。まあ音楽の話をするだけなら他にもたくさんいるんですよ。でも好きなアーティストとして「天野月子」(現:天野月)を挙げられて、「あ、この子は本物の音楽好きだ!」と。それで“みるじぇね”さんに音楽好きな女優さんについて聞かれた時、のんちゃんを推薦してました。

牛頭:はい、麻雅さんからも推薦いただいていて。でも、その、お声掛けするタイミングが上手くつかめなくて…。

麻雅:牛頭さんが「本当に連絡していいのかな…」ってウジウジしてたの覚えてます(笑)。

――当時、希美さんの歌に対する麻雅さんの印象は?

麻雅:ユニット時代のレコーディングを見たことがあって、確かにのんちゃんは抜群に上手かった。でも俺が「『創聖のアクエリオン』いいね」って褒めたら、「それは上手くいってない曲なんで」って即答されたんだよね…。

希美:え、そんなこと言いましたっけ!? (笑)

――(笑)。そうして満を持して、希美さんが “みるじぇね”ライブに初出演されたのは?

牛頭:それから2年後の、2014年7月26日開催の「みるじぇねそにっく!」が初めてですね。それも7月頭に依頼して、その月末のライブに出演してもらうという…。「ついにあの希美さんが出てくれるんだ!」って胸がいっぱいになりました。

麻雅:当時の“みるじぇね”を客観的に見た話をしていいかな? その頃“みるじぇね”は10回くらいライブをやっていて、取材側としては正直なところ…「停滞感がそろそろ出てきたな」って思っていたんです。メンバーが固定化されてきていて、新しい子がゲストで出演してもイベント自体は面白くて盛り上がるんだけど、それは“イベント”的な刺激だけで…。そんなところに、のんちゃんが出演するようになって、“音楽”的な空気の変化が起こったな~と思ったよ。

希美まゆは12月2日(金)に自身初のワンマンライブを開催する


――希美さんは出演依頼を受けた時はどうでした?

希美:お話をいただいて即行食いつきました(笑)。実は友達が“みるじぇね”さんからCDリリースしていたのを見ていましたし、ずっと「私もあのステージで歌いたい!」って思っていました。でも、思うだけでどうすればいいのか分からなくて…そこにちょうどオファーをいただいて素直にうれしかったです。

――最初にステージに立った時のことって覚えてますか?

希美:…うれしくて泣きそうでした。その時はたくさんの人の前で歌うことが目標だったので幸せでしたね。

麻雅:とてつもなく緊張してましたけどね。

牛頭:MC中に「靴脱いでいいですか」って突然脱ぎだして。「あ、なんか小っちゃくなった」って思いました(笑)。

希美:いや、緊張で足がガクガクしちゃって、ヒールの靴だったのでガクってなりそうで怖くて、じゃあ靴脱いじゃえって。

麻雅:今だとジーンズとかラフな格好の印象だけど、あの時はドレスだったよね。

希美:目標のステージだったから…やっぱりオシャレして行きたくって(笑)。でも段々違うなって思って…普段着みたいなラフな格好の方が緊張がほぐれるし歌いやすいです。

――ラフな格好だけどライブ中って全く振り付けとかしないですよね…?

希美:はい、できないです…。

――10月に開催された音楽イベント「LADY MADONNA拡大版」でも微動だにしなかったような…。

麻雅:俺はそのイベントのMCをやっていて、みんなに「目一杯ステージを使ってください」って言ってたんですが、実は彼女にだけ「動かなくていいよ」って伝えてたんですよ。

希美:動けないよ~! お酒飲んでたとしても絶対動けないもん!!

――そんな緊張MAXのライブ前ってどう過ごしてるんですか?

希美:自分の出番直前になると、吐きそうになるくらい緊張してますね…。ライブ前日はずっと、ライブで歌う曲を聴いて歌詞を頭にたたきこんでるかな。

麻雅:俺も、歌うことよりも、聴くことが一番練習になると思う。事前に聴き切ることが大事で、喉を開くのは当日やればいいことだから。

――ライブに出るようになって変わったことってありますか?

希美:結構あります! 毎回、何かしら成長してる気がするんです。“みるじぇね”のスタッフさんがいつもアドバイスをくれて、その内容を自分なりに試したりします。

ライブを行うたびに「毎回、何かしら成長してる気がするんです」と話す希美


――例えばどんなことをアドバイスされたか覚えてます?

希美:これは当たり前なんですけど…「間違えても謝らなくていい」とか。あと私ステージ上で結構モジモジしちゃって、最初なんか特に歌の間奏の時とかどうしたらいいか分からなくて、「そういうときはナナメ下を見るとカッコよくなる」とか。いろいろ教えてくれるんですよ~。あとは…しゃべらなくてもいいし、笑わなくてもいいからとか。

――あのカッコよさは他の人の意見をちゃんと受け止めているからこそ成り立っていたんですね。

麻雅:そういうアドバイスって意外と重要なんじゃないかな~。女優さんたちは「アイドル的なことを要求されてるんだろうな」って無意識で考えてしまうところがあると思うんです。のんちゃんの場合は曲的にもキャラクター的にもそうじゃない。“かわいさ”じゃなくて“自分らしさ”をグッと押し出す方が良くて、それは周りからのアドバイスを受けることで良い方に転んでいくんでしょうね。

――最初から見ている麻雅さんとしては、どこが成長したと思いますか。

麻雅:いや~成長というか、毎回スケールアップしてますよ。特に、ここ最近の進歩の度合いはすごい!

――確かに、私もまだ2回しか見ていませんが、それでも「おお!」と思ったりしますね。曲によってキャラクターが変わるというか…違う声質みたいで聴いていてワクワクします。

希美:それは意識してますね。

麻雅:のんちゃんは歌に対してちゃんと反応してくよね。

業界ライター・麻雅庵も“みるじぇね”P・牛頭も「のんちゃん(希美)はまだまだ伸びる!」とコメント


――希美さんの声質の魅力ってどういうところでしょうか。

麻雅:“みるじぇね”レギュラーメンバーの中では“太い声”だよね。他のレギュラーの(沖田) 杏梨ちゃんは鼻あたりにかかる色っぽい声で、きじー(希島あいり)はのんちゃんと逆で、細いけど切れないセンスがある。のんちゃんは太い割にキュッとトーンが上がるんです。低音でもちゃんと揺れてて…声が動いてるっていうのかな。そして高音への伸びがどんどん良くなっていく。いつも「ここまでかな…」って思うところの少し上ぐらいを出してくるし、それがカッコよく聴こえるんですよね。会場いっぱいに響く幅のある声質なんだと思います。体は小さいけど、もっと出るようになるんじゃないかな。

牛頭:私も、アーティストとしてすごく伸びしろがあるなって思いますね。それにピュアで、言われたことを一つ一つ吸収してどんどん良くなっていく。ライブ中の写真を見てたら分かるんですけど、以前は全部下を向いてる写真ばかりだったのが、今は一生懸命、前向いて歌ってるな~とか、頑張ってるのが伝わってくる。上手さだけじゃなくて、そのピュアな人柄が出てるんですよね。

――希美さんは、ご自身の魅力はどこにあると…?

希美:やっぱり自分でも声だと思う。自分で言っちゃうけど(笑)。私、基本的に男性ボーカリストの歌が好きなんです。例えばボカロの曲っていろんな歌い手さんがカバーで歌ってますよね。男女問わず全員とりあえず聞いてみて、その中で惹かれるのは“カッコイイ”歌い方の人で、それがほとんど男性かな。それからすごく聴きこんで、カラオケでキーの高さを調整したりして、自分なりの、一番かっこいい歌い方を模索しますね。

――確かにライブでかっこいいイメージしかなかったのですが、1stアルバム「R.s」の中でかわいさのある「魔術師の歌劇場(マジシャンのオペラハウス)」もグッときました。「こんな歌い方もするんだ!」って。

希美まゆの1stALBUM「R.s」(Milky Pop Generation)


希美:え! そうですか~。そう、かっこよさの中にメリハリをつけたくて入れたんです。

麻雅:そういえばのんちゃんってジャズとか聴く?

希美:聴きますよ。でも英語は苦手なので…(笑)。

麻雅:あの曲、跳ねるリズムだから、それをよく歌いこなしてるなって思ったよ。

希美:いろんなジャンルの歌を歌えたらいいなとは思いますね。

牛頭:当初ジャズっぽい曲を歌いたいっていう希望もあってあの曲を入れたんです。仕上がるまでは結構大変でしたね。でも、プリプロダクションで録った自身の声の仮歌音源を持って帰って聴いてもらって、レコーディングの時に「こういう風に歌ってみようかな」ってご本人から出てきた歌い方がすごくいいなって思って。最終的に良い曲が出来ましたね。

“かわいい”顔から放たれる“かっこいい”歌声がたまらない…!


後編では幼い頃からの歌への思いや、ワンマンライブに向けての意気込みを語ってもらう。

【インタビュー後編はhttp://news.walkerplus.com/article/92393/】

(取材協力:オリジナルパンケーキハウス原宿店)