'16年夏クールドラマで最も話題を集めたといっても過言ではない、ドラマ「せいせいするほど、愛してる」(TBS系)。第1話で突然始まった滝沢秀明演じる海里のエアギターは、視聴者にインパクトを与え、最終回ではエアギターがなかったことで「ガッカリ…」という声も。「第90回ザテレビジョンドラマアカデミー賞」では、この一大ブームとなった“エアギター”をザテレビジョン特別賞に選出。見事な“エアギター”を披露した滝沢秀明に、撮影を振り返ってもらった。
「エアギターは石井康晴Dの発案です。前から相談レベルで『準備しておいて』とは聞いてましたが、『あ、そっか…』と思って。このドラマの中でもエアギターの撮影は毎回、特別な緊張感がありました。現場でエアギター指導の宮城マリオさんや監督と打ち合わせをしました。『換気扇のスイッチを押しながら』とか『掃除機をギターに見立てて』という振り付けを宮城さんにしてもらって、僕からは『キッチンテーブルの上に飛び乗って、回りましょうか?』などと動きのアイデアを出していく。音もリハーサルも何回もやって、けっこう本気でやっていましね。カメラや照明の位置も決め込んでいって、まるでMV撮影のときみたいでしたね」
――エアギターのポイントとは
僕はもともとギターなんて弾けないし、ギターを持ってさえいないんです。でも、エアギターなら難しくはない。誰をでも弾けますから(笑)。それよりどれだけ照れずにプレイできるか、が大事だと思っていました。後半、海里がエアギターをしている瞬間を未亜(武井咲)に見られてしまうという衝撃のシーンでは、僕も武井さんも笑ってしまって、何度もNGを出してしまいましたけれど。
――ドラマでは、海里のキザなせりふのほか、後半は海里をめぐって、妻・優香(木南晴夏)と未亜(武井咲)の激しいやりとりも話題に。
「このどろぼうネコ!」というすごいセリフが、僕の周りでもはやったぐらい。エアギターもそうですが、話題になるのはいいことで、ドラマの影響って面白いなとあらためて思いました。
――同作を通して、「すごく刺激になった」と笑顔で語る滝沢。
監督も面白い方が多くて、初めての監督だったり、同年代のDだったり。幅広い監督がいたのでいろんな勉強になりました。いろんな角度からものづくりを見られて、とても勉強になりました。僕も30代半ばになったので、この年代だからできる新しいこともやっていきたいです。年末には初めてディナーショーをやるので、自分の新しい形ができればいいなと思います。あと、今度は自分が「どろぼうネコ」と言うような嫌われ役にも挑戦してみたいですね。
この記事の関連情報はこちら(WEBサイト ザテレビジョン)