オーディションでグランプリ逃すも、夢をつかんだ歌姫の軌跡

2017/01/24 22:13 配信

音楽

塩ノ谷 早耶香

2013年にデビューし、ソロアーティストとして活躍する塩ノ谷 早耶香。EXILEやE-girlsらを擁するLDHに所属する彼女は、2011年にLDHが開催したオーディションでファイナリストとして選出されながらもグランプリを逃した。しかしその後はデビューの道を模索しながら、再び挑んだキングレコード主催のオーディションでグランプリを獲得。今年でデビュー5年目をむかえる塩ノ谷に、これまでの思いをインタビューした。

――まずは塩ノ谷さんのこれまでの経歴を教えてください。音楽を志したきっかけは何だったんですか?

「私は幼稚園のころからジャズダンスを習っていて。もともと人から注目されたり喜怒哀楽のようなものを言葉で表現するのが得意ではなかったんですが、ダンスならそういう想いを表に出せるし、誰かに見てもらったり認めてもらえたりするのが楽しいなって感じていました。そんな中で、高校生くらいのときに『ダンスに歌が合わされば表現の幅もより広がるし、言葉では発信しづらい想いも歌というフィルターを通せば伝えられるんじゃないか』と思いそんなところから音楽を目指すようになりました」

――その後、2011年に開催された「EXILE presents VOCAL BATTLE AUDITION3~For Girls~」に参加し、約3万人の中からボーカル部門のファイナリストに選出。なぜこのオーディションを選んだのでしょうか?

「高校の進路相談で『歌手になりたいです』って先生に話したら、すごい反対されたんです。『なかなかなれるものじゃないし、確かな道じゃないよ』って。それが悔しかったのもありますし、祖父母にも『本気で言ってるわけじゃないよね?』と言われて。これは自分で何か行動を起こさないと認めてもらえないと思い、どうせ受けるなら規模の大きなオーディションがいいと思って、『EXILE presents VOCAL BATTLE AUDITION3~For Girls~』を選びました。実は親友からたまたま『こういうのがあるよ』って聞いて知ったんですけど、これで結果を残せば何かが変わるかも…と思っていました」

――残念ながらグランプリは逃したものの、オーディションに参加した後はEXPGのボーカルレッスンに通い始めたそうですね。

「はい。EXPGにお世話になりながら再びチャンスを掴む努力を始めました。そのときの状況としては、オーディションの最終まで残れたことで、より夢が現実的に見えてきた部分もあったんです。グループに所属する良さもあると思うんですけど、やっぱり自分は歌をしっかり届けたいなって。レッスンに通ううちに、できればソロで、歌で勝負していきたいという想いがより強くなっていきました」

――その後はどういった経緯で歌手デビューを掴んだんですか?

「EXPGの校内には、いろんなオーディションのチラシが置いてあるんです。そこに私が現在所属するキングレコードのオーディションのチラシを見つけて『スター求ム』というデカデカとしたキャッチフレーズに惹かれて受けてみたんです。そしたらグランプリ(「Dream Vocalist loved by ViVi」)を受賞することができて、デビューへの道が開けました。ライブ形式のオーディションで最終は家族も来ていたんですが、私の名前が呼ばれた瞬間、母が驚きのあまりイスからずり落ちた姿はすごく印象に残っています(笑)」

――ステージからバッチリ見えたんですね。

「はい(笑)。でもそれくらい喜んでくれたんだなって思うとうれしくなりましたね。グランプリをいただいた後は、家族にもちゃんと背中を押してもらいつつ、自信を持って地元の福岡から上京しました」

――デビューしてからの思いも伺いたいのですが、2013年1月にシングル「Dear Heaven」をリリースして早4年が経ちましたね。

「そうですね。4年経って実感するのは、夢がどんどん多くなってるなって。自分のやりたいこと、やれることの可能性がどんどん広がっている気がして、それがすごく面白いなって思います。あと、決して大きなステージでライブをすることだけが全てじゃないというか。私はずっと『誰かの心に寄り添いたい』という想いで歌を歌っているんですけど、会場が大きくなるにつれて心の距離まで遠くなっちゃいけないし、大きなステージに立つには自分もそれだけの人間にならなきゃいけない。歌い続ければ続けるほど、そういう人間としての課題も増えてきてるのかなって思います」

――2016年は初のワンマンライブも実現しましたね。

「はい、めちゃめちゃ緊張しました。でも実際ステージに立ってみると、みんなのホーム感がすごくて。3年越しで初のワンマンができたということで、ファンの方たちとは痛みも涙も笑顔も今までずっと共有してきたと思うんですけど、とても温かい雰囲気の中、みんなとの絆や心の結びつきを強く実感できました」

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