LDHの異色ユニット紆余曲折の結成秘話 前編

2016/11/19 09:00 配信

音楽

DOBERMAN INFINITY撮影=山口宏之

4人のMCと1人のボーカルという編成からなるラップ&ヴォーカルグループDOBERMAN INFINITY。LDH所属アーティストの中でも異彩を放つ彼らが2ndアルバム「TERMINAL」をリリースした。まずはグループが結成されたいきさつから聞いてみた。

GS「もともと僕とKUBO-CとP-CHOは’00年から5人組のDOBERMAN INCというRAPグループで活動をしていて。’13年にメンバーが脱退したときに、この機会にこのグループを新たに生まれ変わらせたいと思っていたんです。そのタイミングで、『VOCAL BATTLE AUDITION 4』で出会ったKAZUKIと劇団EXILEの俳優・野添愁平として活動していたSWAYに声をかけて、正式に’14年にこの5人でDOBERMAN INFINITYを結成しました」

P-CHO「僕ら3人はDOBERMAN INC時代にメジャーのレコード会社からデビューしていたし、現実的に言えば音楽で食べていくということに対して向き合ってきた期間が10年以上ありました。でも、メジャーというフィールドに出ても結果的に自分たちの思うような場所には行けなかった。でも、そんな試行錯誤があったからこそ、ここでもう1度挑戦したい、行ったところのない場所に行きたいという気持ちが強かったので、音楽への強い思いを持ったSWAY、KAZUKIと一緒にやりたいという気持ちに自然となったというか」

―新メンバーになってほしいと2人を説得したのですか?

SWAY「全然そんな感じじゃなかったですよね?」

KUBO-C「みんなで焼肉を食べながら、和気あいあいと(笑)」

SWAY「 RAPを武器に戦っていこうという熱い思いを持ったDOBERMAN INCから声をかけてもらえたのが嬉しかったですね。RAPでヤバイことをやりましょうよ!って感じで、生意気ながらも僕らの方がぐいぐい前のめりでした(笑)」

KAZUKI「声をかけていただけてすごく嬉しかったんですけど、自分の中では1ミリも予想していなかったことだったので、感情のごった返しがスゴかったです(笑)」

GS「SWAYはインディーズから自主制作CDを出したことがあったけど、これまでメジャーレーベルと契約して音楽活動したことはなかっただけに、音楽で世の中に殴りこみをかけたいと思っていたから。KAZUKIも音楽ですごいことしたいという想いが強かったからこそ、デビューするきっかけをつかむために『VOCAL BATTLE AUDITION 4』に挑戦した。2人に声をかけたのは2人の音楽に対する熱い思いを僕らが知っていたというのも大きいですね」

―KAZUKIさんはオーディションでファイナリストに選ばれたものの、最終的には落選(オーディション通過者はTHE RAMPAGEfromEXILE TRIBEとして17年にデビューが決定)。でも、その後DOBERMAN INFINITYのボーカルとしてデビューを果たすことになるわけですから、人生わからないものですね。

KAZUKI「自分としては新しい扉が開いたという感覚が強かったです」

GS 「確かに、あのオーディションの中で誰よりも早くメジャーデビューしたのはKAZUKIやもんな」

KAZUKI「ホント、人生何が起こるわからないですよね」

―10歳ほど離れている年齢差は気になりませんか?

P-CHO「年齢的に言えば兄貴と弟という関係値はあるんですけど、グループの中ではみんなが同級生みたいな横一列の感覚です。もともと一緒にいたのかと思えるくらい溶け込むスピードが早かったので、運命的なものを感じます」

KUBO-C「僕は永遠に若いと思っているので、永遠の18歳ですし(笑)。2人は音楽業界という場所に踏み込んで自分を表現したい、僕ら3人は音楽で結果を残したい。そんな5人のそれぞれの思いがひとつになったから、キャリアや年齢は関係なく、お互いにゼロから同じ思いでスタートできました。DOBERMANの血液と2人の新たな血液を掛け合わせたグループがDOBERMAN INFINITYなんです」

(後編へ続く)

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