劇団FULLMONTYの第14回本公演「無間地獄-幻の蜘蛛の糸-」が12月21日(水)から上演される。
同公演は「地獄」がテーマ。その地獄の中で最も苦しいとされる八大地獄の一つ「無間地獄」の世界を表現する。殺陣、アクション、生演奏、生歌…と見どころ満載。“生”観劇でしか味わえないカッコ良さが詰め込まれつつも、愛らしいキャラクターも登場し笑いどころも盛りだくさんのエンターテイメントに仕上がっている。副題「-幻の蜘蛛の糸-」は芥川龍之介の「蜘蛛の糸」を題材にしたところからつけられているが、真逆の物語になっているというのも注目したいポイントだ。
作・演出も手掛ける同劇団の主宰・中路貴之は「地獄」というテーマについて次のように語っている。
「もし地獄や天国が存在しているとするならば、その二つは人間にとっていったいなんのために存在しているのか。それが本作の物語の軸となります。人はどうして生まれてくるのか。これを半ば無理やり現実世界に『ガッチャンコ』しました。地獄での苦行は現世での罪を償うためだけのものではなく、新たな生命として輪廻転生するためのもの。そう考えると一見恐ろしい地獄のイメージが変わりました。そして恐ろしい地獄を逆にポップに描いてみようと考えて、登場人物たちはとても個性的なキャラクターに敢えてしています」
中路が語る通り、本作では地獄のアイドルや、頼りない鬼、キュートな女性(?)の鬼など、地獄にはいそうにないが現実世界で考えるとリアルに感じられるキャラクターが登場するのも面白い。
主役の古田シンゴをはじめ劇団FULLMONTY劇団員の他多数の俳優らが出演。そのほか、モデルとしても活躍する天野眞隆が天界の住人・チャンドラ役として舞台に初挑戦している。
また、元セクシー女優・桜井あゆとして活躍、現在はyoshimiという芸名で活動している彼女も、無間地獄に現れた謎の美女・シキという重要な役どころで今回初舞台に挑んでいる。先日結婚を発表し話題になった女優の及川奈央も天界の長・弥勒(ミロク)として出演する。
神様役に挑んだ及川は「今まで悪役をすることが多くて、演じてきたことがない役だったのでどう役作りをしていくかというのが…なんといっても神様ですから(笑)。母の役がしたいと言っていて、確かに母の役なので…『35歳で持て余した母性をここで魅せられる。よしっ!』と思うことにしました(笑)。あと殺陣も観てほしいですね、絶対にカッコよくできるように頑張ります!」と意気込み十分。
舞台はもちろん、演技することも初めてという天野は「脚本を読んだとき、今まで観てきた舞台とは全然違う物語だなと思いました。架空のお話なので僕自身アニメとかすごい好きでそういった架空の世界観は大好きなので、脚本を読んでいてすごい楽しかったです。(演技力は)まだまだですが役をやりきるということの楽しさを早くも実感してます」と手応えがあった様子だった。
主催の中路いわく“炭酸飲料のような爽快感”を最初から最後まで約2時間味わうことができる舞台「無間地獄-幻の蜘蛛の糸-」は、12月21日(水)~25日(日)、東京・池袋シアターグリーン BIG TREE THEATERで上演。
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