新感覚エンターテインメント“AR performer”とは?

2016/12/28 07:00 配信

音楽

AR performersによるライブ「AR performers『1st A'LIVE」が1月14日(土)、15日(日)に行われるのを前に、内田明理プロデューサーに話を聞いた

AR performersによるライブ「AR performers『1st A'LIVE(ファースト アライブ)」が1月14日(土)、15日(日)に東京・ディファ有明で行われる。それを前に、内田明理プロデューサーに話を聞いた。

AR performersとは優れたスキルを持つプロフェッショナルが集結し、魅力ある「AR【拡張現実】performer」を造り上げるというプロジェクト。キャラクターデザイナー、CGクリエイター、ミュージシャン、ボイスアクター、アクター、ダンサー、ゲームクリエイターらが、現実世界では存在し得ない圧倒的な魅力を持つアーティスト・AR performerを作り上げていく。

現在はシンジ、レベルクロス、レオンの3組が活動中のAR performers。今回行われるライブは、'16年4月の初披露公演「β LIVE」以来2回目となる。

AR performersの魅力やライブについて、恋愛シミュレーションゲーム「ときめきメモリアル Girl's Side」シリーズや「ラブプラス」シリーズの開発に携わった内田プロデューサーが語ってくれた。

――初めに、前の会社を退社されて、ユークスに入社した経緯を教えていただけますか?

ずっとゲーム畑でコンシューマーゲームを担当していて、ありがたいことに自分で考えたオリジナルタイトルをずっとやっていたんですけど、世の中の流れ的に変わってきたぞと感じていて。というのも、ゲームがパッケージのコンシューマーゲームからいろんな形に変わり、アプリが主流と言われる時代になってきて。

その中で、自分の得意技や自分が本来やりたい事は何なんだと考えた時に、作り込んだキャラクターの世界観といったところが自分の持ち味でもあるし、お客さまからも期待されている事だろうと考えるようになりました。それでキャラクターコンテンツというものに立ち戻って、それをなるべく自分の考えている形でお客さまに届けることに専念してみようと思いました。

最初はフリーでやるつもりだったんですね。実はAR performersみたいな構想はその時にすでに考えていて、前職でお世話になった会社の方々に「今後、こういう事をやってみようと思っているんです」っていう説明をしていた時に、ユークスの社長・谷口に「じゃあ、うちでやりなよ」って言っていただきました。

ユークスの3D技術は国内でトップクラスだということをよく知っていたので、「ユークスの技術が使えれば、自分が想定していたよりすごい物になる」という計算もあり、「じゃあ、ぜひ!」という感じで来ました。

――やりたい事が思い通りにできている感じですね。

想定外の事もいろいろありますけど、いまだかつてここまで自分の思い通りにやれていることはないんじゃないかというくらい、作っている物に関しては満足いく仕事が、楽しくできているなというのが実感ですね。

――では、AR performersについて改めて解説していただけますか?

音楽業界ではフェスなどのライブ興行の市場が年々拡大していて。経験価値というところに価値を見出している人が多くなっているなって、5年ほど前からずっと感じていました。そこで、2Dのキャラクターに経験価値を与えるためには、どうしたらいいかということを考えてみたんですね。

2次元の世界のキャラクターっていうのは、これまで再生しかできない映像、あるいは画像でしかなかった。ただ自分が作ったキャラクターがそのまま、そのキャラクターのことが好きなお客さんに対して生の経験価値を与えるっていうことが、シンプルに考えれば1番いいはずだと考えて、それをするにはどうしたらいいか?というところから入っていきました。

「2Dのキャラクターが実際の人間のように、お客さんの前でライブをやって話し掛けるっていうことをすればいい」「それをするには、どういう技術が必要か?」って考えていった次第です。なので、2Dのキャラクターが実際の舞台に立って、生でお客さんにライブエンターテインメントを見せて、お客さんとコミュニケーションを取る、というエンターテインメントがAR performersです。