“圧倒的に歌う人”植田真梨恵「動き続けた1年でした」

2016/12/31 07:00 配信

音楽 インタビュー

感情型シンガーソングライター・植田真梨恵にロングインタビューを敢行!


――植田さんにとって、今年一番思い出に残っている出来事は何でしょうか?

「LAZWARD PIANO」のライブから始まって「スペクタクル」のリリースがあり、思い出はたくさんありますが、1つはTHE YELLOW MONKEYの復活ライブ・代々木1日目を見に行けたこと! 音楽ってこんなに大きな魔法を繰り出せるのかとも思ったし、(新アルバム収録曲の)「僕の夢」で自分の夢に対して問い掛けているところとか、不安になりかけていた部分もあったんですけど、あのライブによってもう一回音楽というものに夢を映すことができたので。あらためてミュージシャンってすてきだなあ…と思った日でしたね。

そして、アルバムの制作活動と並行して印象的だったのが映画の撮影でした。9月に1週間千葉・銚子に合宿で入ったんですが、初めて行く場所だったのに加えて街灯が少なくて早く暗くなるし、地元とは全然違う海の街だったので、すごくいろんなことがカルチャーショックでした。

そんな中で初めて演技というものをしているときに、すごく音楽というものが恋しくなりました。演技も面白かったんですけど、無性に歌いたくなったので貴重な1週間でした。

――「トモシビ」での初めての演技を振り返っていかがですか?

いや~~~~~映像が届いたんですけど…まだ見るのが怖くて、見られていないんです(笑)。誰かに再生ボタンを押してもらわないと、自分では一生押せないと思います。本当にそれくらい未知な挑戦でしたから。

自分の中でこういうイメージかなと思って枠を広げていたはずなのに、監督さんに見てもらって「もっとこうしよう、ああしよう」とアドバイスを頂いて、実際それがどんなふうに見えるんだろうと。

映画を見るのはすごく好きなんですけど、観客としては見られない部分がとても面白かったので、刺激的な経験ができました! 難しかったですし、女優さんはすごいなって思いました。

――ここまで駆け足で植田さんのアーティスト人生を振り返ってきましたが、思い返してみて、手応え的には思い描いた自分になれていますか?

一歩足を踏み入れないと思い描けなかったですし、こんなふうになりたいという部分にさえもたどり着かなかったはずなんですよ。私の夢ってひたすら圧倒的な歌を歌うという、とても漠然としたものだったから、もちろん今も根本にはそれがあるんですけど、その圧倒的な歌を歌う歌手という意味では、少しずつ近づけているといいなって思います。

最近になってようやく「植田真梨恵とはこんな歌を歌う人」と、少しずつ明確になってきたと思うので、うそのない歌を歌う歌手としては…自分としては好きです(笑)。

――来年も1月からツアーが始まりますが、'17年の目標などはありますか?

毎回ライブツアーはどれもコンセプトが固まっているのですが、どれも全部違うんです。今回は新アルバムを持って行けるツアーということで、肝の部分を見つめ直してみたところ、やっぱり子供時代とつながるのかなと。

夢だとか、そういう部分は自分の中にあるノスタルジックな、アットホームな温かい部分だったので、そういうツアーになればいいなと思っています。皆さんの子供時代を思い出すようなライブになればいいなと思いながら、9公演行ってきます。

――将来明確な目標というか、夢はありますか?

私は信じるということがすごく苦手だったので、一歩ずつ日々を生きていく中で、少しずつ信じるということができるかなあと思いながら歌を歌ってきました。せっかく子供のころから見続けている夢なので、死ぬまで歌い続けることによってその大きな夢を遂げたいですね(笑)。

――では、最後にこの記事を読むに明るいメッセージをいただければ幸いです。

めまぐるしい日々の中で、頑張っている皆さんにあったかい1枚が届けばいいなって思いながら作ったアルバムなので、それを生で聴くためにライブに遊びに来てください。日々、お互い頑張りましょう!