【紅白】イエモンが歌う名曲「JAM」とは!?

2016/12/29 23:19 配信

音楽

THE YELLOW MONKEY・吉井和哉が歌唱曲「JAM」への思いを明かした

12月31日(土)にNHK総合にて生放送される「第67回NHK紅白歌合戦」(NHK総合)のリハーサル(2日目)が、会場となる東京・渋谷のNHKホールで12月29日に行われ、初の出場となるTHE YELLOW MONKEYが登場した。

歌う曲は「JAM」。ファンならずとも耳にしたことがあるであろう名曲だが、ファンにとってはまさにかけがえのない一曲だ。

THE YELLOW MONKEYは、’88年の結成後、「太陽が燃えている」('95年)などのヒットでメジャーシーンに躍り出た。その後も「バラ色の日々」('99年)など多くのヒットを飛ばすも'01年に活動休止、'04年に惜しまれつつ解散。そして、'16年1月に再集結を発表した。

実は、「JAM」は、解散発表後の'04年12月26日、東京ドームにメンバーが再集結してファンの前で演奏した曲。会場中に合唱が響き渡る中、ボーカル・吉井和哉は「ずっと歌っていてください」と言い残し、それがファンとの別れになった。そして、会場に掲示された吉井の文章には、この曲が世に出るきっかけとなった、バンドの元プロモーター・中原繁氏(故人)のことが記されていた。

「太陽が燃えている」のヒットを受けて、同じ路線で彼らをブレークさせようとしていたレコード会社に対して、吉井が作ったのは“抱えている不条理を曲に乗せた”というバラード「JAM」。それを、「これは代表曲になる」と断言し、発売とヒットのために尽力したのが中原氏だったという。

リハーサルでは、思いの詰まったこの曲を情感たっぷりに歌い上げた。その後、会見に出席した吉井は「JAM」への思いを聞かれ、「“THE YELLOW MONKEY”という王国があるとしたら、『JAM』は、その国の国歌」だと答えた。

さらに、「大人でもない子供でもない、何とも言えない年齢の時期に作った曲ですし、活動する中でスタッフや友達を亡くしたりもしているのですが、歌うと(彼らのことが脳裏に)いつも出てくるんです。何か、自分たちにとっては特別な曲なんです」と続け、思いの深さをうかがわせた。

また、再結成について聞かれると、ベースの廣瀬洋一が「集まるべくして集まったメンバーが、またこうして一緒にステージに立てるということで、何か“生かされている”というか、THE YELLOW MONKEYをやることが“ミッション”のようにも思うくらい、深いきずなを感じます。いろんなタイミングが全部そろったんだなと感じます」としみじみと言葉を紡いだ。

長い年月を経てファンの元に帰ってきた彼らに、もし言葉を掛けるなら、いつか吉井から受け取った「ずっと歌っていてください」だろうか。